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「冒険者ランクより上のモンスターの買取ですか?していないことはないですがその場合はどうやって入手にいたったか細かく事情を聞くことになります。もしかして冒険者の駆け出しで上のランクのモンスターを狩ろうと無謀なことをお考えですか?危険なのでおやめください。ダガーさん、貴方は確か昨日もそのことで職員に食って掛かっていらっしゃいましたね。そういうのとても困ります。こちらも冒険者を守るために規則を設けているんです。よしんば貴方に上のモンスターを狩れる実力があったとしてもそれを下済みもせずに下ランクのまま買取なら良いのだろうと繰り返されるとギルド内の規律のバランスを崩す恐れがあり大変迷惑です。もし貴方の行動を見て真似する者がいて命を落としたとします。冒険者だから命の危険があるのも自己の認識が甘かったのもあるでしょう。ですが、貴方はそうなったとき自分の行動に後悔なさいませんか?冒険者は全て己の実力で自己責任ですが、そうは言っても最低限守らねばならないルールは彼らを守るためにあるのです。なので早く上位レベルのものと気がはやるかもしれませんが、、、、、、」

めっちゃお説教された。
容赦ないお説教と指摘にダガーが若干切れそうになっていたのでテグリスが押さえておく。
ダガー君はちょっと対人で我慢ができない、足りない。
そこは、俺は日本人。謝るのにもなれた日本人だ。とテグリスは一人勝手に納得する。しかし、この受付のお姉さん容赦ないな。
たぶん、昨日逃げたのも鬱憤のボルテージあげてるなこりゃ。

「あはは、ギルドに来ると思ってたけど説教受けてるとは思わなかったよ。愉快だね。なに怒られてるの?」

「これはジェラール様、どうかなさいましたか?」

ジェラール?その名は先ほど噂されていた名前ではないか?
受付嬢が二人に向けていた鬼のような顔を一瞬で女性らしい微笑にすり替えた。
その変わり身の早さに感服する前に気になった言葉に後ろを向くと

昨日知ったばかりのそして二度と見たくなかった顔がにこにこと二人を見ていた。

「ジェラールだと?ユナン、おまえ偽名だったのか」

ダガーが質問する。それにユナンが首を振って否定した。

「ユナンは偽名って言うか商人のときに使う通名。同じくジェラールは冒険者のとき使ってる名前だよ。こう見えても売れっ子で色々あって名前変えてるんだ。百の顔を持つ男ーなんちゃって」

「ややこしい。本当の名前は何なんだよ」

テグリスが胡散臭げにユナンを睨む。それにユナンが目を細めてにやりと笑う。

「しりたーいー?でもタダじゃないよ」

「いらん、おまえの名前なんてどうでもいい。二度と関わる気がないからな」

いつになくテグリスが好戦的な態度でユナンと対峙した。

「ひどいなーもー。俺泣いちゃうよー。俺、二人の仲間に入れてもらおーとギルドに来たのにー。」

ゆるい言葉遣いそのままに泣きまねをするユナンに二人はノーと告げる

「「断る」」

「えー、でも俺を仲間にしとくととってもお得だよー?」


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