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茨姫
茨の騎士 1ページ
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茨に覆われた城に、一人の姫がいました。
いくつもの祝福を授かり、誰よりも秀でた姫君でした。
朝日が昇るのを見て、姫はそばにいる騎士に笑いかけました。
「今日はあなたと過ごし始めてから100年目の記念日ね。」
「はい。もうすぐ、あなたの呪いは解けることでしょう。」
自分の手をとった姫を慈しむように、茨の騎士は言いました。
それは彼女が生まれた日から始まったこと。
姫の誕生会に来た者たちがそれぞれ祝福を授けてくれました。
しかし一人だけ呼ばれなかった者が王族を憎んで、姫に死の呪いをかけてしまったのです。
「最も美しくなった年の日に、その子は糸紡ぎの針に触れて死ぬだろう。」
ですが最後に授かった祝福によって姫は完全に死ぬことは無くなり、眠るだけの状態に呪いをとどめることができました。
その日から、死んだと思った者が姫を葬らないように茨で城を囲い込みました。
茨は、騎士として姫を守るようになったのでした。
呪いが完全に消え去る、100年という時が過ぎるその日まで。
いくつもの祝福を授かり、誰よりも秀でた姫君でした。
朝日が昇るのを見て、姫はそばにいる騎士に笑いかけました。
「今日はあなたと過ごし始めてから100年目の記念日ね。」
「はい。もうすぐ、あなたの呪いは解けることでしょう。」
自分の手をとった姫を慈しむように、茨の騎士は言いました。
それは彼女が生まれた日から始まったこと。
姫の誕生会に来た者たちがそれぞれ祝福を授けてくれました。
しかし一人だけ呼ばれなかった者が王族を憎んで、姫に死の呪いをかけてしまったのです。
「最も美しくなった年の日に、その子は糸紡ぎの針に触れて死ぬだろう。」
ですが最後に授かった祝福によって姫は完全に死ぬことは無くなり、眠るだけの状態に呪いをとどめることができました。
その日から、死んだと思った者が姫を葬らないように茨で城を囲い込みました。
茨は、騎士として姫を守るようになったのでした。
呪いが完全に消え去る、100年という時が過ぎるその日まで。
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