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133 絨毯ふっかふか
しおりを挟む「お城の絨毯は、ふっかふかだなぁ。」
先日の怒涛の日のから、一週間。
早々に、俺の登城用の服が出来上がったので、その服を着て、メリッサと一緒に登城して、メリッサが急用で席を外した…今、アンソニー様の部屋の床に俺は、転がりその上にアンソニー様が、乗っている。
絨毯のふっかふかなこと…天井も飾り細工がしてあり、なんて素敵な作りだ。
「ふっ。」
「兄様、気持ちをちゃんと伝えて下さい。いいですか!話せば、わかる。相手は、人間です。」
お城に着くまで、メリッサが何度も言っていた。
お城の中をメリッサと、歩いていると何人か知っている者に会った。
久しぶりに皆で、食事をしようと話をして別れた。
「兄様、学園のお友だちですか?」
「あぁ、城勤めになったのもいたんだった。忘れてたわ…俺の時は、あんまり嫡男いなかったんだよ。」
そう、政治的事をあまり考えず、二割の者以外は、どうやって生計を立てていくかってのを、考えていた。
養子や婿なんてのになるには、出来がよくなくちゃいけないし、家柄もある。
官職や騎士、商売、冒険者…職業を探すのも大変だ。
だったが、楽しかった。先生も、気負わずちょっとくらの悪さなら、見逃してくれた。
冒険者と学業を両立出来たのは、先生のお陰だと思っている。
ある扉の前で「アンソニー様に面会の約束をしています。」と、メリッサが伝えると護衛の者が、扉を開けてくれた。
中にはいると、アンソニーが待っていた。
「待っていました。さぁ、入って。」
満面の笑みです。
「ジュリアン様、本当に申し訳ありませんでした。」
アンソニー様が、私の傍までやって来て、謝罪をしました。
「こちらこそ、申し訳ありませんでした。なにも告げず、離れたこと…。」と、一応…。もう、罰してくれたほうが、ありがたい。
「まぁさ、取り合えず座ろうよ。ほら、兄様座って。」と、ソファーをぽんぽんとした。
俺は、メリッサの隣に座った。
アンソニー様が、俺とメリッサの間にムリムリ座ってきた。
「ちょっと、アン!向こうに座ってよ。」
「メリが、向こうに座りなよ。俺は、ジュリアン様と座りたい。」と、俺の腕に腕を絡ませる。
「兄様も言ってよ。あっちに座れっって。」
「ジュリアン様、好きです。」と、ぐりぐりと頭を俺に擦り付けてくる。
「アン!兄様が、困ってるだろ。」
俺の隣で、騒がないで欲しいので、俺はアンソニー様に微笑んだ。
「はっうぅ。笑顔が素敵です♥️」
「兄様やめろ、そういうのがいけないって、言ってんだ。」
「騒ぐのやめて…、下さい。そういうの苦手です。」
「ジュリアン様ごめなさい。」
俺は、アンソニー様を見つめて、「騒がしいのも、恋愛も苦手です。女だろうと、男だろうと、色恋沙汰は、ほとほと面倒です。」と、アンソニー様の腕を掴み、はずした。
「ジュリアン様は、私が嫌いですか?」
「嫌いではないです。ただ…。」
「ただ?」
「無理矢理てのは、人としてどうでしょうか?」
「その事は、ごめんなさい。」
コンコンと、扉が叩かれあと、扉が開き護衛が声をかけてきた。
「メリッサ様、至急来て欲しいとの事です。」
「わかった、兄様後で迎えに来ます。ちゃんと話し合ってください。アン、わかった?」
「わかった。」と、アンソニー様が頷くと、メリッサは用事を済ますため出ていった。
「ジュリアン様と二人きりになれて嬉しいです。」と、満面の笑みを見せ、思いっきり抱きついてきた。
そのまま、俺はソファー倒れ、ずるっと、床に落ちた。
ソファーと、テーブルの隙間にすっぽりと落ちた。
俺は、隙間から這い出たところを、アンソニー様に捕まり、ひっくり返され、仰向けになったところに、アンソニー様が俺の腹に跨がった。
「ジュリアン様♥️」と、声を掛けられ胸に頬を埋めてきた。
絨毯、ふっかふかだなぁ。
現実逃避って、あるんだな。
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