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132 お黙り!

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 俺は、家に軟禁されている。

 出ようと思えば、出れるが…出たら、絶対に怒られるし、誰かついてくる。

 そして今、久しぶりに仕立て屋に、サイズを計られている。

 「ジュリアン様、しばらく見ない間に、体のサイズが大分変わられましたね。」

 「冒険者頑張ってます!ふっんす。」と、ちょっとポーズをとって、筋肉をムキッとしてみせる。

 「それも、考慮しなければ、なりませんね。腕周りっと…。」

 お弟子さんが、俺の計られたサイズを、どんどん書き込みをしていく。

 部屋に並べられた生地を、母様と義姉様達が選んでいる。父様は、にこにこそれを見ている。

 「デザインは、こちらにしたいと思うのですが、奥様方いかがでしょうか?」

 「いいわね。結婚式のは、こちらにしましょう。」

 「義母様、登城用は二点作りましょう。ねっ。」

 「そうね、義姉様。ジュリアンは、当分ここに住まうのですし、普段着の他に下着や寝着なども作りましょう。」

 「あら、そうね。」と、きゃっきゃしている。

 「普段着は、今あるので…なんなら、兄様のお古でいいんですけど。」

 一斉に、こっちを向いた。

 「「「「「「お黙り!」」」」」」

 「ごめんなさい。」

 にっこり笑い、向き直ると、きゃっきゃが始まる。

 「ジュリ、お茶が美味しいよ。」と、父様が微笑んだ。

 「ジュリ様、お茶を淹れましょう。お好きなお菓子も用意いたしましたよ。」

 俺は、父様と一緒にソファーに座り、お茶をゆっくりと飲んだ。

 「いいものができるよ、ジュリ。」と、父様が微笑んだ。

 「はい。」

 本当に母様に逆らって、いいことはない。

 そして、これ以上女性が、増えないことを祈る。

 「ジュリのが終わったら、みんなの小物の話があるって、言ってたよ。」


小物…宝飾品だなこりゃ。
と、言うことは増えるな…。


 「遅くなりました。」と、どーんと扉が開いた。

 そして順番に、父様と俺の前にやって来る。

 「お祖父様、ジュリ兄様…おはようございます。」

 「「おはよう、元気そうで何より。」」

 姪達と甥の嫁達…そして、今度家族になるじゃじゃ…。

 今日は、長くなりそうだ。

 

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