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第7話 家族に相談

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魔力があることは、秘密のままにしておきたい。
こっそりと使えば、大丈夫だろう。

父 リカルドは、土
母 マリアは、火
弟 ルーカスは、風
私 リーゼは、水

なんとエッセン家は、4つの魔力が揃っている。
父が浴槽を作る。
私が水を出す。
母が火を起こす。
弟が風呂場を風で掃除する。

父に頼むのは、浴槽を作る最初だけ。
母も火種さえ消さなければ、最初だけでいい。
弟の協力は欲しいところだけど、私の水でグイグイ汚れを押し出すことも可能だろう。

最初に協力してもらえれば、あとは私の頑張りで、ある程度はなんとかなりそう。

自分の中では、計画の見通しがたった。
次は、家族に相談してみよう。

夕飯時、ちょうど家族が4人揃った。 食後、一旦 使用人には外に出てもらい、家族でこそこそ相談する。

私以外の家族は、銭湯がどんなものか想像つかないようだ。

「お風呂をもっと大きくして、大勢が一緒に入れるようにするの。入るには、お金を払ってもらう。だから、お金を払ってでも入りたいお風呂を作らないといけない。協力してもらえるかな?」
と協力をお願いする。

「作る場所は景色がよくて、外から覗かれない場所がいい。どこかない?」と聞くと、領地の隅々を知り尽くしている父が、何件か候補地をあげてくれる。

私が好きなように動いていい。協力する。と家族全員が協力を約束してくれた。

家族には感謝しかない。
本当に、私は恵まれていると思う。

明日、父とともに候補地を見て回ることになった。
弟ルーカスもついてくると言う。

借金を抱えた生活にはなったが、そのお陰で家族で過ごす時間が増えたし、よく話すようになった。

母の情報網によれば、我が家が爵位返上間近との噂を流したのは、どうもフォックス男爵家のようだ。

母もお茶会やパーティーへ行かなくなったが、仲のよい婦人との手紙のやりとりは続けており、こういった情報を知らせてもらっているようだ。

また私の元婚約者アラン・ラックス侯爵子息とアリス・フォックス男爵令嬢が先日 婚約したそうだ。

私にアリスいじめの冤罪をかけたアラン。
アリスが泣いていたと話していた。
婚約破棄を告げた時点で、既にアリスと交流を深めていたのだろう。
婚約者がいるにも関わらず…なんて男だ。
本当に婚約解消してよかった。

我が家を陥れたフォックス男爵。
絶対に新たな事業を成功させて、爵位返上を免れてやる。
フォックス男爵を見返してやるんだから!

落ちぶれてなんか、やるものか。










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