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第24話 ニュース
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アルンテ侯爵の容疑がはれて、クーロン伯爵が捕まったとのニュースは瞬く間に広がっていった。
なにせ、第二王子の婚約者候補である侯爵家と伯爵家の騒動だ。
クーロン伯爵家が、アルンテ侯爵家を陥れようとしたのだ。
娘であるパメラ嬢を、確実に第二王子の婚約者にする為に。
また宰相の後釜を狙っていたのでは?とも噂されている。
クラリスは、香の存在を指摘したことで、国王と王妃に信頼されたようだ。
彼女が作った薬草入りのお菓子は、毒味が済んだ後、国王の口に入ったそうだ。
国王の体調はもう大丈夫だと、リアム様から報告を受けた。
本当に良かったわ。
また、入ったこともない国王の居室の香について見破り、薬草入りのお菓子で国王を癒した。
クラリスが、まるで聖女のような噂まで流れ出している。
全て妖精さんのお陰で、私の力じゃないのに。
クーロン伯爵が捕まったことで、リアム王子の婚約者は、クラリス・アルンテ侯爵令嬢に決まった。
今日は、二人の婚約が決まった後、初めてリアム王子がアルンテ侯爵家を訪れている。
侯爵家の庭園もなかなか素晴らしい。
庭園で、お茶を楽しむ二人。
テーブルに並ぶお菓子を口にしたリアム様が、「これは君が作ったお菓子じゃないのか。」とがっかりした口調で言った。
「はい。我が家自慢のパティシエ作のお菓子です。どれも美しくて美味しいでしょう?」
「うむ。確かに美味しいが、これだと王宮で食べるものと大差ない。僕はクラリスのお菓子が食べたいのだが。」
リアム様、何とも嬉しいことを言ってくれる。
「わかりましたわ。また王宮へ行く時には、私が作ったお菓子をお持ちしますね。」ニコニコとご機嫌なクラリス。
「うん、僕はいちご飴が食べたい。」
リアム様がおねだりしてる。
こんな日がくるなんて、想像できなかったわ。
「クラリス、妖精とはまだ会えないのだろうか?」
リアム様は、今でも妖精を一目でも見たいと粘っている。
「はい。まだ会えないようですよ。今度また『妖精の森』へ行くので聞いてきます。」
彼は、セルジュは妖精たちと会えるのに、なぜ自分はダメなのかと不満な様子。
妖精がリアム様と面会する日はくるのだろうか…こればかりは妖精たちの意思に委ねるしかないのだ。
勝手に連れて行っても、姿を現さないだろうし、怒らせてしまうと何が起きるかわからない。
クラリスだって、あの時に、なぜ自分には大木の根元の穴がみつけられたのか、わからない。
その後、妖精が姿を現してくれたのかは、おそらく手作りしたお菓子の効果だろうが。
なにせ、第二王子の婚約者候補である侯爵家と伯爵家の騒動だ。
クーロン伯爵家が、アルンテ侯爵家を陥れようとしたのだ。
娘であるパメラ嬢を、確実に第二王子の婚約者にする為に。
また宰相の後釜を狙っていたのでは?とも噂されている。
クラリスは、香の存在を指摘したことで、国王と王妃に信頼されたようだ。
彼女が作った薬草入りのお菓子は、毒味が済んだ後、国王の口に入ったそうだ。
国王の体調はもう大丈夫だと、リアム様から報告を受けた。
本当に良かったわ。
また、入ったこともない国王の居室の香について見破り、薬草入りのお菓子で国王を癒した。
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全て妖精さんのお陰で、私の力じゃないのに。
クーロン伯爵が捕まったことで、リアム王子の婚約者は、クラリス・アルンテ侯爵令嬢に決まった。
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「はい。我が家自慢のパティシエ作のお菓子です。どれも美しくて美味しいでしょう?」
「うむ。確かに美味しいが、これだと王宮で食べるものと大差ない。僕はクラリスのお菓子が食べたいのだが。」
リアム様、何とも嬉しいことを言ってくれる。
「わかりましたわ。また王宮へ行く時には、私が作ったお菓子をお持ちしますね。」ニコニコとご機嫌なクラリス。
「うん、僕はいちご飴が食べたい。」
リアム様がおねだりしてる。
こんな日がくるなんて、想像できなかったわ。
「クラリス、妖精とはまだ会えないのだろうか?」
リアム様は、今でも妖精を一目でも見たいと粘っている。
「はい。まだ会えないようですよ。今度また『妖精の森』へ行くので聞いてきます。」
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勝手に連れて行っても、姿を現さないだろうし、怒らせてしまうと何が起きるかわからない。
クラリスだって、あの時に、なぜ自分には大木の根元の穴がみつけられたのか、わからない。
その後、妖精が姿を現してくれたのかは、おそらく手作りしたお菓子の効果だろうが。
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