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二柱の寵愛

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 オレを呼びに来たのは琉来だった。
 明日の騎士の資格授与の儀式のために、洗礼の儀式が行われるので洗礼所に行くように伝えてくる。洗礼所は入学時に洗礼を受けたきり行っていない。
 デュアル部屋や礼拝室などよりも、最奥にある。

 琉来は伝言を伝えてくれた後も、少し名残惜しそうにして「めでたいことだけど。葉がどんどん遠くに行っちゃうような、気がするよな」と言うのだ。

「そんなことないだろ。同じ学生だし、道は交わるはずだ」
 とオレは答える。
 オレだってパートナーになったことがまだ半信半疑なのだ。

 琉来は「まあ、そう言われて悪い気はしないけど。帝王の騎士になっても、変わらずに仲良くしてくれよな」と言って去っていく。

 オレは洗礼所に向かう途中で、祝福の声を受けた。
 パートナーになるということが、そこまで名誉なことなのだと、改めて実感する。一方で、なぜ柳がその資格を放棄したのか、分からなかった。

 洗礼所の戸は、学園の校章が刻まれている。戸の前で一礼をしてから、戸を開いていく。中には柳がいた。柳は制服ではなく、儀式の際に身にまとう正装をしている。
 オレが中に入っていくとうやうやしく一礼をして、こちらにやって来た。

「おめでとうございます」
 と丁寧な口調で言うことに、違和感を覚える。
「なんか、むず痒いな」
「浸水の礼の担当させてもらうことになりました」と言う。
「話し方、そういうのやめろよ」オレがそう言うと、肩をすくめてみせるのだった。
「儀式の性質上、少し距離を取らせていただかないと、少々問題がありますので」
 と柳は言う。

 その後、柳は部屋の隅の台に用意されていた白い洗礼服を、着るように言ってきた。台の上には白い衣装が二組置かれている。
 柳は支度が終わったら、浸水の儀に入ります、と告げてきた。

 何一つ覆うものもない状態で、着替えろと言われるのは微妙な気持ちだ。
 入学時のときの洗礼では頭に水を垂らすだけの、適礼だったように思う。柳が見守る中、服を脱ぎ服に着替えようとするけれど、「下着を外してください」と言われた。

 儀式である以上、そして柳が担当することになった以上、言うことを聞かないわけにはいかず、下着を外し、服を着替えた。白い衣装は紗で編まれており、透けてしまう。

 非常に気まずい気持ちになりながら、柳のもとに行く。
 柳はオレの姿を一瞥した後で、石造りの浴槽の中に入るように促してきた。浴槽の中には、水がたっぷりと溜まっており、蓮の花が浸されている。オレは階段を上り、浴槽の淵から浴槽の中におりていった。
 冷たい水に体が縮こまる感覚を覚える。柳が柄杓で浴槽の水を掬い、オレの頭の上からかけてきた。3度かけられた後で「上がってください」と言われる。これで恐らく儀式は終了だ。

 浴槽から上がり、後は着替えるだけだ、と思った。
 恐らく先ほどのもう一組の衣装に着替えるのだろう、と思ったのだけれど、浴槽から出て布で身体を拭いた後、柳に手を引かれる。

 部屋の奥の戸を開き、中へ案内された。戸を開くと、さらさらと揺れるシードビーズの暖簾がある。翠玉の暖簾はさながら、柳の木のようだ。
「親愛なるフィアンセに、わが家の洗礼を」
 暖簾をかき分け、部屋の中へ案内される。石の寝台があり、柳の葉が敷きつめられていた。

「お前が用意したのか?」
 柳が頷き、横になるように手を引いてくる。オレは言われるがままに横たわるのだが、どんなことが行われるのか分からないままだ。
 柳は覆いかぶさってきて、オレの片足を開かせる。
 
 え、いや、ここで?
 オレは弾かれるようにして柳の目を見た。

「そこまで警戒しなくても、洗礼でふしだらなことはしませんよ」
 と丁寧な口調で言うが、顔が笑っている。
 片足の鼠径部に顔を寄せてこられたので、オレは警戒せざるを得ない。柳はそこに口付けをした。そして、懐から印章のようなものを取りだしてきて、その部分に押し付ける。
 電気が走った。
 皮膚をはじくような電気は一瞬でやんだが、印章が当たっていた部分が緑色に光る。

「これは?」
「婚姻の刻印です」
 しつこいくらいに、その部分に口付けをしてくるので、くすぐったくて身をよじる。
「婚姻の刻印?どうして、今?」
「例えば、ふいに魔が差して、姦通しようとするときには抑止力となります。帝王の騎士となれば寄って来る者も多い」
「姦通って、そんなことないだろ。それに、あのデュアルはフェアじゃなかった」
 思い出せば思い出すほど、違和感と、そして遣る瀬無さがある。

「帝王に資格があるように、パートナーにも資格があります。その資格があったということ」
「本気のデュアルなら、お前に敵うがわけないんだ。あんなやり方で勝ったことになっても、悔しいだけだ」
「それがいい」
 柳は言った。
「え?」
「この熱情や思いのほどは恐らく、拮抗していません。こちらが一方的に思い、恋焦がれている部分が多いはず。一つくらい敵わないと思っておいてもらわなければ、こちらも負けがかさんでしまう」
「何を言っている?オレはデュアルの話をしているんだってば。結構訓練したし、決闘経験を積んできたけど、やっぱお前は強いよな」
 オレが見上げると、柳が目を伏せる。

「その瞳は」
 と言葉を区切り、覆いかぶさって来た。

 柳のマントで視界が遮断される。
 唇に口付けが落ちてきて、下腿部に手が触れてきた。直接触れられるとさすがマズいと感じたので、
「洗礼では、しないんだろ?」
 オレは柳の高ぶりを手ではじいて、抑制する。柳の腰がはねた。

「そんな好戦的な瞳で見られると、マズい。組み敷いてしまいたくなる」
「だったら、今度はちゃんとデュアルしてくれよ」
 オレは柳のマントを引き、顔を寄せさせると軽く唇に軽く口付けをした。

「お前はオレの妻なんだろ、ちゃんと相手してくれ」
 冗談半分に言ったはずが、
「もしオレが妻なら、お前が側室を作ったとして、すべて謀殺するがいいか?」
 と言う。

「おい、口調が戻ってるぞ」
 オレの指摘に柳は目を丸くし、
「口惜しい、ですが。たしかに洗礼の場を汚すわけにもいきません」
 オレの上から降りて行った。
 寝台から降り、オレは柳に向き合う。
「本来ならば、オレがお前をパートナーとして祝福したかった」
 柳は首を横に振った。

「その瞳がある以上、帝王の騎士たるパートナーは決まっていました」
 そう言ってオレの手を引き、元いた洗礼所へと案内する。オレは身支度を整えて、白い衣装に着替えた。
 洗礼のあとは礼拝があったように思う。
 帝王への忠誠を誓うため、明日の儀式まで祈りをささげるのだ。だから、洗礼所を出て柳に案内されて向かうのは礼拝堂だと思っていた。
 学園は特定の神を祀ってはいないが、騎士道精神のために、主君への祈りをささげる礼拝堂がある。
 オレは出入りしたことがなかったので、その部屋がどこにあるのかは知らない。学園の校章のある戸の前に立ったとき、この部屋か、と思う。


※※※


 柳が戸を開き、中に案内されたときに、初めて「ここは礼拝堂ではない」と気づいた。大きな天蓋のある寝台、そして四方を色とりどりのガラスのランプが照らしている。ここは寝屋に間違いない。

 しゃらしゃらとガラスの御簾が音をたて、麗史様が寝台から降りてくる。
「え、これは一体?この後は礼拝じゃ?」
 オレは状況が理解できない。呆然とするオレの手を取り、柳が寝台へと誘導する。
 この状況は一体なんだ?と思っている間に、寝台へ横たわらせられ、衣服を脱がされていた。

「ちょっと待て、礼拝は?」
 脱がされていることにフォーカスしていたら、麗史様はオレの足首を掴んで、足の指の先に口付けをしてくる。

「れ、麗史様!何を!」
「性別交換の魔法を持つ者は、二人に愛される。もし、この魔法を持つ者が帝王の騎士になったときには、結束のために三人婚の形をとる。歴史書にもそう記述があった」
 麗史様が語る中、服をはぎ取られ、柳にむき出しの胸の先を齧られた。

「しかし、こちら側は蓮見様の分野でしょう。オレは、あちら側の姿をいただきます」
 鼠径部に口付けが落ちてきて、身体が熱くなる。

 そのとき、予想外なことが起こった。
 自分の意思とは関係なく、身体が変わっていたのだ。麗史様が目を見開く。柳が豊かになった胸を揉みしだき、やや強引に下へ指を進ませてきた。
「おい、壮也。こんな状態で……」
 麗史様の視線はこちらに注がれており、オレの胸元や広げた足や、全てを見ていた。灰色の瞳の奥に潤いが見える。

「お前の羞恥心なんて、オレたちの嫉妬心に比べれば比ではないはずだ」
 と柳が言った。
 ボトムスをおろすのももどかしい、といった風に下着をおろし、既に高ぶっていた局部を、やや強引に押し込んでくる。
 あぁあ、と悩ましい悲鳴があがった。

 けれど、元来気の強いオレは「おい、随分ぞんざいだな。あっという間に手のひら返しかよ」と告げておく。
 そのとき、麗史様が足の指の先を噛んだので、オレは思わず麗史様の方を見る。
「たしかに、そんな声をあげる姿は、憎たらしくて仕方がない」
 と麗史様は言うのだった。

 柳もまた、強引に抜き差しをして、自分の方へ意識を向けようとする。
 柳も麗史様もお互いに子どものような争いをしているのだ。
 間にはさまれているオレは、身体の複数の反応に、短い悲鳴や嬌声が口の端からもれてしまう。

「マズいな、まったく、味わう余裕はない」
 そう吐息まじりに言ったところで、打ちつけの間隙が短くなる。
 体内のヒダを意識的に伸ばされ、角度をつけられてえぐられたときに、身体の芯に快感が走った。自分から甘い声があがるのを聞き、柳の短い吐息を聞く。
 そして最奥にぶつかった瞬間、柳は高まりに達した。

 中での震えを受けとめ、落ちてくる柳の身体を受けとめる。
 足の間にしっとりと注がれるものを感じた。身体が脱力するのだけれど、休ませてはもらえないようだ。

 不意に風が起き、麗史様を見ると、翼を広げていた。
 柳も風を感じたのか、麗史様を見る。
「そのお姿は始めて拝見しました。恐らく、オレは見てはいけないお姿なんでしょう」
 とコメントをして、
「元来なら、パートナーではない壮也には見せるものではないのだが」
 と麗史様も答えた。

「なるほど、原因は高ぶりですか」
 と柳が言い、麗史様は何も言わずにオレの身体に視線を落とす。
「その姿に触れるのは、中々難しい。それに壮也が許してはくれないだろう」
 という。
 指摘を受けた柳が渋々といった緩慢な動きでオレの上から降りた。

 すぐさま、麗史様の尾がオレの身体に巻きついてきて、柳の紋章の部分を突き刺す。
 ほのかな痺れがやってきて、再び身体が熱くなった。身体を見れば、元の姿に戻っている。柳が口笛を吹いて茶化してくるのだが、麗史様は歯牙にもかけない。

「どうして、魔法が勝手に発動するんだろう」
 オレの呟きには、
「お前が私たちの魔法を少しずつ手に入れたように、我々もお前の魔法を発動させる術を手に入れているようだ」
 と麗史様からの答えがやって来る。

 そしてオレの身体を抱きしめ、すまないが体勢を変えてほしい、というのだった。誘導されるような形で四つん這いにさせられる。
 尻をつきだす形になり、恥ずかしさも相まって、腰のあたりに心もとなさを感じた。
 柳が再び口笛で茶化してくるのだが、その後、唾を飲む。

「そちら側も、中々見ものですね。おかわりが欲しくなる」
「今は遠慮してくれ」
 と麗史様は言い、割れ目の部分に、舌を這わせてくる。慣れない感覚に、腰がビリビリッと震えた。

「そ、それは、ダメです、あまりにも、不浄だ」と半ば悲鳴のような声があがる。
 そんな場所に麗史様が触れていいとは思えなかった。柳も視線をそらさずに見ている。
 欲望というよりも羞恥心で身体が熱くなってきた。

 しとっと濡れたそこへ、麗史様は何かを突き刺してくる。ふり返ってみれば、一片の羽根の先を突き刺していたのだった。
 そして自らもう一片の羽根を抜くと、オレの腰のあたりに何かを書いていく。じりじりとした熱を感じ、その部分に何かが刻まれた感覚があった。

「蓮見の紋ですね」
 と柳が言う。
 冷静に語っているようでいて、その言葉尻に焦りがにじんでいた。

 麗史様は羽根をこね回し、中をほぐした後、羽根を抜き取る。それから、自らの高ぶりを押しすすめてきた。麗史様も柳同様に衣服をすべて脱いではおらず、衣服を破りとる形で尾や羽根が飛び出している。

 押し込まれた剛直が寄せ引きするたびに、排泄欲にも似た快感が背筋をかけた。獣にも似た声があがり、思わず手で口をふさぐ。
 柳の手が伸びてきて、オレの手を外し、そして、自らの唇で塞いできた。

 舌が強引に絡んできて、後ろからの打ち付けに反応する声も全て吸い込まれてしまう。
 今度は麗史様の尾が、オレの局部を裏から先端へと撫でていく。
 ぞろりと甘い快感が腰骨に走る。
 同時進行する複数の快感に、脳がしびれる感覚を覚えた。

 吐息の中で麗史様は、オレの名を呼び、唇を離した柳もまた負けじとオレの名を呼ぶ。
 腰の奥に打ち込まれた熱が、ビリビリと震えたときに、オレも達した。寝台に倒れ込み、自身の呼吸や鼓動を感じる。
 愛を受けた、と感じたが、同時にとてつもない疲労感に包まれていた。


 二人とも見目麗しくもあるが、実際には名実ともに屈強な男だ。
「これが、三人婚の儀ってやつだとして、これは何回も続くのか?」
 とオレが問えば、前後から、「当たり前だろう」と声が重なる。
 だとすれば、デュアルの方がよほどやりやすい、と思った。
 
 ふと、明日の儀式まで祈りをささげるという手順はどうするのか?といった儀礼的な部分に疑問が浮かんだ。
 明日はパートナーたる資格の授与が行われる。

「授与式までの祈りはどうすれば?」
 と至極当然な疑問を二人に投げかけるのだけれど、
「それまで、こうして愛をささげ続ければいい」と柳は言い、
「忠誠以上に、愛を求めているのだから」と麗史様は言うのみだ。

 オレは深く、深く、ため息をついて、寝台に顔を埋めた。
 ガラスのカーテンが揺れ、ランプの光により二人の影が動く。

 この一夜がオレの今後を占う夜になるのは間違いなさそうだ。
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