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カエル化姫と大嫌いな婚約者
婚約破棄
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「白那の最初も最後も、全部俺がもらう。離すつもりはない」
私の最高の推しメンであり、そして大嫌いな婚約者でもある瑠璃也が言い放った。
「勝手に決めないで。何度も言っているけど。私たちは婚約破棄したの!それに、私は瑠璃也(るりや)のその偉そうなところが大嫌い!」
と言うものの、既に最初の男になっている事実がある。瑠璃也の顔が、顔だけが好みすぎるのだ。
だからこそ、一度でも瑠璃也と婚約するなんてバカなことをした。それに今も、ちょっとしたアクシデントから助けてもらった後ろめたさから、瑠璃也の家に来てしまっている。
推しメンに言い寄られている場面を見られてしまい、あまつさえ、逃げるのに手を貸してくれた瑠璃也のことを、邪険にしにくかったのはたしかだ。
すっかり呆れた顔で、
「白那が誤解させるようなことするのは、もはや病気の域だし。ある種のテロリストだろうな」
と瑠璃也は言う。
「助けてくれたのは、ありがとう。でも、私たちはもう終わってる。ていうか始まってもない。もう帰るから」
「白那の行動を制御するわけじゃない。何かを強要することもしてない。白那は、婚約で護られてる部分は絶対にある。その上での不満点は?」
「婚約自体が強要じゃん。婚約者がいるから、瑠璃也からすれば有象無象レベルの面倒な相手は寄ってこない。でも、瑠璃也自身が認める本命とは仲良くできる。それは、自分も公然と浮気するから、私の自由を許すってことでしょ?そんなの分かってて婚約続行するわけないじゃん」
私が言うと、瑠璃也はため息をもらす。
「ここまでくるともう、説明も弁明もめんどくさい」
「じゃあ破棄してよ。両親と顔合わせしたくらいで、私たちは付き合ってないし、別に婚約の証明なんてない。今さら私に構わないで」
「逆に婚約してない証明はあるのかよ」
「別れるって言った」
「言えば別れたことになるのか?納得してなくても」
「じゃあ、そもそも婚約なんてしてない。瑠璃也にとって、私がセフレとかそんなもんだとするなら、婚約じゃなくてただの都合のいい関係。もう話すことない」
「大してしてないのに、セフレ気取りも笑えるけどな」
「でも、したじゃん」
私が言うと、瑠璃也は珍しく口ごもってから、
「あんなのしたのに入らない、バカか。記憶から消しとけよ」
と言う。
私からすれば初めての経験を、消しとけという辺りに、傲慢さが見えてうんざりする。
「バカって言う方がバカなんだよ。瑠璃也にはいっぱい相手いるでしょ。私なんかじゃなくて、もっとスペック釣りあってる人を婚約者にすれば?」
「自分のことをなんかっていう奴は、心底嫌いだな。スペックとか使うのもマジで嫌い」
最近は瑠璃也と顔を合わせるたびに、こうやって喧嘩になる。
瑠璃也とは、高校の頃からの腐れ縁だ。そして元々諸々の理由があり、私たちは婚約した。
私たちの間に恋愛とか愛情とかはない。
元々は、瑠璃也から提案してきた契約上の婚約だ。
瑠璃也は面倒を除けるため、そして私は自衛のためという名目の、婚約だった。
けれど、瑠璃也には本命の相手がいるとお兄さんに聞いたことから、私は婚約破棄を提案した。それが数か月前のことだ。
もとより瑠璃也のルックス以外に興味がなかった私は、本命がいるのに婚約を提案した瑠璃也に、スッと冷めた。別れを切り出して、一切の連絡を絶ったのだ。
私からすれば別れたはずなのだけれど、なぜか周囲は私たちがまだ婚約していると思っている。
「本命いるのに、婚約者作るって意味が分からない。自分の高ーいスペック振りかざして、女の子遊びご苦労様~。私はもう関係ないし、自由にすればいいじゃん」
私が肩をすくめてみせれば、
「白那みたいな一見おっとりあざと系の見た目で、押すだけ押して相手が振りむいたら、さっと冷めるってのは、かなりクズだと思うけどな」
瑠璃也はそう言って、鼻で笑う。
売り言葉に買い言葉だ。私にとって痛いところを突いているので、自然と頭に血がのぼって来る。
推していた男性地下アイドルがなぜか勘違いして、付き合おうなんて言いだしたので、SNSをブロックしたのはたしかだ。
それによって、逆上した相手に言い寄られて、危ない目にあったのも事実で、その場面で瑠璃也が助けてくれたのも事実だった。
「俺の婚約者なんだけど、何か用?」
と言って、軽くあしらえるのは、瑠璃也の見た目のもたらすインパクトのおかげなのだろう。助けてもらったのはありがたいけれど、だからといって、瑠璃也にどうこう言われる筋合いはない。
「クズで結構。アイドルとファンなんて、最初から付き合うとかじゃない前提なのに、恋愛意識する方がおかしいんだし」
ライブに行ったりプレゼントをしたり、ファン活動していただけなのに、SNSのアカウントを聞かれて食事に誘われるようになった。何回か食事をした後で、付き合わないかと言われ、スッと冷めてしまったのだ。個人的に会ってしまった私も悪いけれど、ファンと気軽に食事をしてしまうプロ意識の低さも問題だと思う。
「地下アイドルのとこがいいわけ。俺の顔以上に好みの奴がいるなら、連れて来いよ」
この自信過剰発言は、私が瑠璃也の見た目がドストライクだと本人が知っているから来るものだ。たしかに瑠璃也以上の好みの顔は、未だに現れていない。
「うるさい、瑠璃也。あなたはもう私の婚約者じゃないんだから、一々指図しないで。私たち合わないんだよ、強めと強めじゃ壊し合いだから。瑠璃也は本当のおっとり系と婚約者にした方がいいよ」
「強め、ね。自己分析し直せよ。それに、おっとり系が好きなわけじゃない」
「じゃあ、キレイめでもセクシー系でもいいから、本命と仲良くやっててよ」
私が言うと、瑠璃也は眉を寄せて身体を近づけてくる。
距離を取ろうとすると、手首を掴まれた。
「さっきから、本命本命って、うるさいんだよ」
吐息がかかるほどの距離に近づいてきた瑠璃也の顔を、じっと見つめてしまう。好きだ。顔だけなら、とても好き。
くっきりとしたラインの瞳に目鼻口の最高のバランス。少しアンニュイさもある、正統派のイケメンだ。そして何より、纏う空気がとても綺麗で目を引かれてしまう。
紫陽瑠璃也(しよう るりや)。
最強に私好みのルックスをしている。大嫌いな性格の婚約者だ。
瑠璃也はいつも偉そうだし、自信過剰だし、なによりスペックが高くて腹立たしい。
ビジュアルが完璧な上に、私の嫌いな家柄プラス実力も兼ね備えた全方向抜け目なしのタイプだ。今も大学生をしながら、自分で作った会社を運営している。今もこうして家族の持ち物であるマンションの一室で一人暮らししているし、私の生活スタイルとは雲泥の差だ。
大手避け、逆行志向のこじらている私からすれば、本当は避けたい相手だ。
褒められるのが当たり前、生まれた家とか顔とか、そんな自分では選んできていないものを評価され続けていると、こんなに傲慢になるんだな、とひねくれた私は思っている。
とはいえ、瑠璃也が自分で選んだわけではないその容姿が、私にとってドストライクだという矛盾もあるのだけれど。
瑠璃也は鼻の先がぶつかるほどの距離まで顔を寄せてきて、
「白那から、しろよ」
と言う。
私が首を振ると、瑠璃也は私の唇を指でなぞって来た。瑠璃也からはいつも、南国風の甘い香りがする。身体がゾクゾクッとしてきたので、
「顔だけは最高、相変わらず」
と言って瑠璃也の身体を引き離す。
「けどね、別れたの。婚約は破棄したの。バイバイ」
テーブルの上に婚約指輪を置く。
そうして私は瑠璃也の家を出たのだった。
私の最高の推しメンであり、そして大嫌いな婚約者でもある瑠璃也が言い放った。
「勝手に決めないで。何度も言っているけど。私たちは婚約破棄したの!それに、私は瑠璃也(るりや)のその偉そうなところが大嫌い!」
と言うものの、既に最初の男になっている事実がある。瑠璃也の顔が、顔だけが好みすぎるのだ。
だからこそ、一度でも瑠璃也と婚約するなんてバカなことをした。それに今も、ちょっとしたアクシデントから助けてもらった後ろめたさから、瑠璃也の家に来てしまっている。
推しメンに言い寄られている場面を見られてしまい、あまつさえ、逃げるのに手を貸してくれた瑠璃也のことを、邪険にしにくかったのはたしかだ。
すっかり呆れた顔で、
「白那が誤解させるようなことするのは、もはや病気の域だし。ある種のテロリストだろうな」
と瑠璃也は言う。
「助けてくれたのは、ありがとう。でも、私たちはもう終わってる。ていうか始まってもない。もう帰るから」
「白那の行動を制御するわけじゃない。何かを強要することもしてない。白那は、婚約で護られてる部分は絶対にある。その上での不満点は?」
「婚約自体が強要じゃん。婚約者がいるから、瑠璃也からすれば有象無象レベルの面倒な相手は寄ってこない。でも、瑠璃也自身が認める本命とは仲良くできる。それは、自分も公然と浮気するから、私の自由を許すってことでしょ?そんなの分かってて婚約続行するわけないじゃん」
私が言うと、瑠璃也はため息をもらす。
「ここまでくるともう、説明も弁明もめんどくさい」
「じゃあ破棄してよ。両親と顔合わせしたくらいで、私たちは付き合ってないし、別に婚約の証明なんてない。今さら私に構わないで」
「逆に婚約してない証明はあるのかよ」
「別れるって言った」
「言えば別れたことになるのか?納得してなくても」
「じゃあ、そもそも婚約なんてしてない。瑠璃也にとって、私がセフレとかそんなもんだとするなら、婚約じゃなくてただの都合のいい関係。もう話すことない」
「大してしてないのに、セフレ気取りも笑えるけどな」
「でも、したじゃん」
私が言うと、瑠璃也は珍しく口ごもってから、
「あんなのしたのに入らない、バカか。記憶から消しとけよ」
と言う。
私からすれば初めての経験を、消しとけという辺りに、傲慢さが見えてうんざりする。
「バカって言う方がバカなんだよ。瑠璃也にはいっぱい相手いるでしょ。私なんかじゃなくて、もっとスペック釣りあってる人を婚約者にすれば?」
「自分のことをなんかっていう奴は、心底嫌いだな。スペックとか使うのもマジで嫌い」
最近は瑠璃也と顔を合わせるたびに、こうやって喧嘩になる。
瑠璃也とは、高校の頃からの腐れ縁だ。そして元々諸々の理由があり、私たちは婚約した。
私たちの間に恋愛とか愛情とかはない。
元々は、瑠璃也から提案してきた契約上の婚約だ。
瑠璃也は面倒を除けるため、そして私は自衛のためという名目の、婚約だった。
けれど、瑠璃也には本命の相手がいるとお兄さんに聞いたことから、私は婚約破棄を提案した。それが数か月前のことだ。
もとより瑠璃也のルックス以外に興味がなかった私は、本命がいるのに婚約を提案した瑠璃也に、スッと冷めた。別れを切り出して、一切の連絡を絶ったのだ。
私からすれば別れたはずなのだけれど、なぜか周囲は私たちがまだ婚約していると思っている。
「本命いるのに、婚約者作るって意味が分からない。自分の高ーいスペック振りかざして、女の子遊びご苦労様~。私はもう関係ないし、自由にすればいいじゃん」
私が肩をすくめてみせれば、
「白那みたいな一見おっとりあざと系の見た目で、押すだけ押して相手が振りむいたら、さっと冷めるってのは、かなりクズだと思うけどな」
瑠璃也はそう言って、鼻で笑う。
売り言葉に買い言葉だ。私にとって痛いところを突いているので、自然と頭に血がのぼって来る。
推していた男性地下アイドルがなぜか勘違いして、付き合おうなんて言いだしたので、SNSをブロックしたのはたしかだ。
それによって、逆上した相手に言い寄られて、危ない目にあったのも事実で、その場面で瑠璃也が助けてくれたのも事実だった。
「俺の婚約者なんだけど、何か用?」
と言って、軽くあしらえるのは、瑠璃也の見た目のもたらすインパクトのおかげなのだろう。助けてもらったのはありがたいけれど、だからといって、瑠璃也にどうこう言われる筋合いはない。
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ライブに行ったりプレゼントをしたり、ファン活動していただけなのに、SNSのアカウントを聞かれて食事に誘われるようになった。何回か食事をした後で、付き合わないかと言われ、スッと冷めてしまったのだ。個人的に会ってしまった私も悪いけれど、ファンと気軽に食事をしてしまうプロ意識の低さも問題だと思う。
「地下アイドルのとこがいいわけ。俺の顔以上に好みの奴がいるなら、連れて来いよ」
この自信過剰発言は、私が瑠璃也の見た目がドストライクだと本人が知っているから来るものだ。たしかに瑠璃也以上の好みの顔は、未だに現れていない。
「うるさい、瑠璃也。あなたはもう私の婚約者じゃないんだから、一々指図しないで。私たち合わないんだよ、強めと強めじゃ壊し合いだから。瑠璃也は本当のおっとり系と婚約者にした方がいいよ」
「強め、ね。自己分析し直せよ。それに、おっとり系が好きなわけじゃない」
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私が言うと、瑠璃也は眉を寄せて身体を近づけてくる。
距離を取ろうとすると、手首を掴まれた。
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吐息がかかるほどの距離に近づいてきた瑠璃也の顔を、じっと見つめてしまう。好きだ。顔だけなら、とても好き。
くっきりとしたラインの瞳に目鼻口の最高のバランス。少しアンニュイさもある、正統派のイケメンだ。そして何より、纏う空気がとても綺麗で目を引かれてしまう。
紫陽瑠璃也(しよう るりや)。
最強に私好みのルックスをしている。大嫌いな性格の婚約者だ。
瑠璃也はいつも偉そうだし、自信過剰だし、なによりスペックが高くて腹立たしい。
ビジュアルが完璧な上に、私の嫌いな家柄プラス実力も兼ね備えた全方向抜け目なしのタイプだ。今も大学生をしながら、自分で作った会社を運営している。今もこうして家族の持ち物であるマンションの一室で一人暮らししているし、私の生活スタイルとは雲泥の差だ。
大手避け、逆行志向のこじらている私からすれば、本当は避けたい相手だ。
褒められるのが当たり前、生まれた家とか顔とか、そんな自分では選んできていないものを評価され続けていると、こんなに傲慢になるんだな、とひねくれた私は思っている。
とはいえ、瑠璃也が自分で選んだわけではないその容姿が、私にとってドストライクだという矛盾もあるのだけれど。
瑠璃也は鼻の先がぶつかるほどの距離まで顔を寄せてきて、
「白那から、しろよ」
と言う。
私が首を振ると、瑠璃也は私の唇を指でなぞって来た。瑠璃也からはいつも、南国風の甘い香りがする。身体がゾクゾクッとしてきたので、
「顔だけは最高、相変わらず」
と言って瑠璃也の身体を引き離す。
「けどね、別れたの。婚約は破棄したの。バイバイ」
テーブルの上に婚約指輪を置く。
そうして私は瑠璃也の家を出たのだった。
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