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☑らぶ問答集☑
らぶ問答集
しおりを挟む第6章 実例検証
理解しがたいことが多々ある。それらについて明確な答えが欲しい。と端書がしてある。
「問Ⅰ」
まずひとつ。
熱のこもる場所、例えば首筋や手首などに口付けをする行為を慣習にしていたのだが、ある日を境に近づくと噛むぞ、と言ってくるようになった。
また間合いをとり、警戒する小動物のような行動をとるようにもなった。そのような行動を見るのはやぶさかではないのだが、肌に触れられないのはひどく不満だ。そうした場合の最良の対処法というものが知りたい。
「美希生先生の解答例Ⅰ」
噛まれてみましょう。
案外趣味に合うかもしれないです。
とにかく、彼が噛むぞと言うのは、触られるのが嫌なわけだからじゃないんです。たぶん。ふぉーりんらぶへの戸惑いとかそうじゃないとか、そんなもんです。触りまくりちゅーしまくしで噛まれてみましょう。
「問Ⅱ」
ふたつ。
問Ⅰでも口付けについて触れたが、そうして一方的に唇を触れさせる行為だけではなく、唇を交わす行為を一般的にキス、と呼ぶものだが、今議論している……らぶ道?においては、キスという行為は初期の段階であると小耳に挟んだ。具体的には、クラスメイトの田村という生徒が、
「C組の狩野とはキスなんかとっくにしたんだろ?フレンチどころか、ベロチュー?」
と尋ねてきたので、とっくにというニュアンスから、判断した次第だ。だが俺には、そのキスの低位置がどうも理解できない。
唇というものは、頭部のうちの、顔面に位置する器官のひとつであるが、それは下半身の生殖器よりも遙かに上部にあり、また脳に近いことから、脳からの統御がしやすいと理解する。つまり理性の影響を多く受けると考える。理性で制御可能なものが何故、物理的な刺激のみでも活性可能な部位よりも初期の段階に値するのか、理解しかねるのだ。
キスという行為が初段階に置かれている事情を知りたい。
「美希生先生の解答例Ⅱ」
ちゅー>えっちの人は、わたしが考えるに、食にこだわりがあるんだと思います。彰人くんもそうなのかもしれないですね。一方でえっちは排泄行為と近いと考える人もいるようです。えっちは、感情がなくてもできるという発想の場合には、そうかもしれませんよね。
ちゅーが大切な人は、嫌いなものを食べるのがやなのと一緒で、嫌いな人とちゅーするのはやなもんです。だけど、ちゅーを大事にしてる人は、嫌いでもない人とちゅーするのもやなんですね、きっと。
大大大(中略)大好きな人としかちゅーしない。グルメマスターなんです。
めざせグルメマスター。わたしは応援してます。
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