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いっそのこと、浮気彼氏と初体験を
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アパートの階段を下り終わったところで一回息を吸って、また無呼吸状態でしばらく走る。
逃げなくちゃ、どこまでも逃げなくちゃと思った。
行く場所なんて家か学校しかない。最近は宮久土先輩の家もそこに加わったけれど、私は所詮ただの高校生だから、行く場所なんてほとんどない。
あとは、そう、最悪の場所、かける先輩の家もあった。
たった今見たことに似たものを目撃した最悪の場所だ。
もうどこでも一緒だ。
どこまでもどこまでも、最悪の瞬間はついてくる。私はいつも間が悪いんだ!
もうさ、だったらいっそのこと。かける先輩に初体験をお願いしたらいいんじゃない?
自棄になった私はそんなことを思う。
かける先輩にしてもらったら、いっそ吹っ切れるんじゃない?あの光景が呪いになっているのは、自分が経験してないからかもしれない。
一乃と同じようになれば、吹っ切れるかも。
暴走しきった頭を抱えた私は、かける先輩の家に向かって走っていた。赤い屋根とクリーム色の塗装のハイツ。
目の前に現れたときに、ゾッとするくらいに寂しい思いがした。
好きな人とラブラブでキスしたかったのに。
自棄になって初体験をお願いしようとしている。
大切にと言いながら、てきとーなキスができちゃうかける先輩だから、お願いすればしてくれるかもしれない。
バカみたいで、くだらない。
私の恋愛って、本当くだらないっ。
逃げなくちゃ、どこまでも逃げなくちゃと思った。
行く場所なんて家か学校しかない。最近は宮久土先輩の家もそこに加わったけれど、私は所詮ただの高校生だから、行く場所なんてほとんどない。
あとは、そう、最悪の場所、かける先輩の家もあった。
たった今見たことに似たものを目撃した最悪の場所だ。
もうどこでも一緒だ。
どこまでもどこまでも、最悪の瞬間はついてくる。私はいつも間が悪いんだ!
もうさ、だったらいっそのこと。かける先輩に初体験をお願いしたらいいんじゃない?
自棄になった私はそんなことを思う。
かける先輩にしてもらったら、いっそ吹っ切れるんじゃない?あの光景が呪いになっているのは、自分が経験してないからかもしれない。
一乃と同じようになれば、吹っ切れるかも。
暴走しきった頭を抱えた私は、かける先輩の家に向かって走っていた。赤い屋根とクリーム色の塗装のハイツ。
目の前に現れたときに、ゾッとするくらいに寂しい思いがした。
好きな人とラブラブでキスしたかったのに。
自棄になって初体験をお願いしようとしている。
大切にと言いながら、てきとーなキスができちゃうかける先輩だから、お願いすればしてくれるかもしれない。
バカみたいで、くだらない。
私の恋愛って、本当くだらないっ。
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