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第十二章 ミツクニ
百六十話 イージ=スライム
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ルガたちはもうしばらく窓の外を眺め、スライムの波が引くのを見届けた。そこに先ほど話しかけてきたおじいさんがルガたちにスライムを倒してくれないかと嘆願する。
「あんたら、ニュースにも乗るほどすごい奴らなんだろう、あのスライムを倒すことはできないか?」
ルガは振り返ってみんなに意見を聞く。
「この老人はそう言っているが、お前らはどだ」
「そんなの決まってるよ」
「困っている人を助けるのも僕たちの旅の目的の一つですからね」
「また私たち有名になっちゃうね」
「でしたら、このイクスプローラーに依頼を出しているこちらの資料にサインを」
「結構です、」
書類を差し出してきた男はキョトンとしている。
「あれを倒すって言ったのは俺たちの善意として受け取ってください」
男は無言でルガの方を振り向く。
「だそうだ」と言い残し、ルガたちはスライム退治に行くため準備をしに行った。そのあとこっそりタイカが戻ってきて書類にサインをしたのは他のみんなには秘密である。
準備を整えた彼らは早速スライムの上空へ来ると、さっそく攻撃を仕掛ける。
主体となるのはリアとジョセフで他のみんなはその援護を行なっている。リアは完全竜化し、その巨体から放つ光線でスライムを焼き体を少しずつ焼滅させていき、ジョセフとルガはある場所に向かっている。
事前に聞いた情報ではこのスライムは「イージ=スライム」と呼ばれており、スライムの中でも珍しく核のないスライムで、何をエネルギー源として生きているのか、どう言った原理で体を動かしているのかが全く掴めない謎が多い生命体なのである。
「だから倒す算段がないため今まで放棄していたと…んなわけねーだろ、あのスライムにはれっきとした核がある。しかし、その核は深海の奥深くにあるんだろうが、今ではその位置がわからない。そこでリアたちにその調査を頼んでるわけだが、進捗の方はどうだ?」
通信器でタイカに現状を聞く。
「まずまずかな、掘り探してはいるんだけどまだ見つからなそう、五つある海溝のうち一つは終わったんだけど、こうして探している間に核が移動して見つからないってことは…」
「ないな、スライムの核は基本的に体の中心にあるが、危険を感じると体の端の方に動いて危険を回避するんだ、小さいサイズのスライムなら核の動きは素早いが、ここまで大きいものだと、動くのに時間がかかる」
「なるほど、それで海溝をえぐってしらみつぶしに探して行くってわけね」
「そうだ、見つかったらすぐに連絡してね」
「了解…ねぇー!今どのくらい?」
通信を切ったあと再びリアたちに進捗を聞く。
「あんたら、ニュースにも乗るほどすごい奴らなんだろう、あのスライムを倒すことはできないか?」
ルガは振り返ってみんなに意見を聞く。
「この老人はそう言っているが、お前らはどだ」
「そんなの決まってるよ」
「困っている人を助けるのも僕たちの旅の目的の一つですからね」
「また私たち有名になっちゃうね」
「でしたら、このイクスプローラーに依頼を出しているこちらの資料にサインを」
「結構です、」
書類を差し出してきた男はキョトンとしている。
「あれを倒すって言ったのは俺たちの善意として受け取ってください」
男は無言でルガの方を振り向く。
「だそうだ」と言い残し、ルガたちはスライム退治に行くため準備をしに行った。そのあとこっそりタイカが戻ってきて書類にサインをしたのは他のみんなには秘密である。
準備を整えた彼らは早速スライムの上空へ来ると、さっそく攻撃を仕掛ける。
主体となるのはリアとジョセフで他のみんなはその援護を行なっている。リアは完全竜化し、その巨体から放つ光線でスライムを焼き体を少しずつ焼滅させていき、ジョセフとルガはある場所に向かっている。
事前に聞いた情報ではこのスライムは「イージ=スライム」と呼ばれており、スライムの中でも珍しく核のないスライムで、何をエネルギー源として生きているのか、どう言った原理で体を動かしているのかが全く掴めない謎が多い生命体なのである。
「だから倒す算段がないため今まで放棄していたと…んなわけねーだろ、あのスライムにはれっきとした核がある。しかし、その核は深海の奥深くにあるんだろうが、今ではその位置がわからない。そこでリアたちにその調査を頼んでるわけだが、進捗の方はどうだ?」
通信器でタイカに現状を聞く。
「まずまずかな、掘り探してはいるんだけどまだ見つからなそう、五つある海溝のうち一つは終わったんだけど、こうして探している間に核が移動して見つからないってことは…」
「ないな、スライムの核は基本的に体の中心にあるが、危険を感じると体の端の方に動いて危険を回避するんだ、小さいサイズのスライムなら核の動きは素早いが、ここまで大きいものだと、動くのに時間がかかる」
「なるほど、それで海溝をえぐってしらみつぶしに探して行くってわけね」
「そうだ、見つかったらすぐに連絡してね」
「了解…ねぇー!今どのくらい?」
通信を切ったあと再びリアたちに進捗を聞く。
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