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第十二章 ミツクニ
百五十七話 男の名前
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それからしばらくルガと男によるバトルが続き、闘いは激化していった。ユウはルガの戦っている姿を見て「あんなルガ初めて見た」とつい言葉をこぼす。
「そんなことより、ルガがあの男を抑えている間にあのトカゲをなんとかするぞ」
そしてルガ以外の七人はオーヨートカゲの住む巣窟のへ向かった。
「それじゃあ打ち合わせ通り作戦Bで行くぞ!全員持ち場につけ」
「「「「了解」」」」
ジョセフの言葉に全員が応える。前もって説明すると作戦Bはルガ以外の七人がマーズ、マーキュリーとの勝負に勝ち、この七人でトカゲの巣窟に入り、ロスが巣穴の出入り口を塞ぎ他のメンバーでトカゲを討伐するという作戦だ。
この作戦にルガも参加できていれば作戦Aとなったが彼は謎の男との交戦中であり、この七人でトカゲの相手をすることとなった。
そして、ルガはというと一切言葉を発したり会話をすることなく相手の男と殴り合いをしていた。場所はオーヨートカゲの巣から少し離れた空中で、ルガは男の腕を掴み投げ飛ばす。それに応じて男は投げ飛ばされる前にルガの胴に足で絡みつき、仕返しのパンチを二発喰らわせる。二発目のパンチを喰らう直前にルガは男を頭突き、男はルガから剥がれ落ちる。落ちていく男にロケットキックを仕掛け、男の胸に当たる直前にカウンターでルガの顔面にドロップキックをぶち込む。バキッと大きな音を立て、ルガの首を天を仰ぎ宙に浮かぶがもう一度顔を下げて男を見下ろす。その時のルガの目は紅く光っており、表情は見えないが、憤りを彷彿とさせるような表情を感じ、男は引き下がる。
しかし、本気を出したのか、ルガは男が気付かれない一瞬で背後へ周り羽交い締めをする。男の首はどんどん締まっていき、男は息が苦しくなってくる。咄嗟の判断で男は上空へ昇っていき、空気が薄くなるほどの層までたどり着くとそこから自由落下と自身の推進力で地面に向かって物凄い勢いで降下する。またさらに縦に回転を加えて背中が地面につくようにしてルガを叩きつける。
その衝撃で地面が十数メートルへこみ、オーヨートカゲの巣も崩れた。
だが、それでもルガは離れることなく男の首を絞め、ついには男の首が鈍い音を立てて千切れた。
ルガは動かなくなった男から離れて急いでジョセフたちの元へ向かおうとする。しかし、男は飛び起きて自分の首を拾い分離した体にくっつける。ルガは男に背を向けたまま話す。
「まだやるか」
「いいや、もういいだろう。お前、ルガとか言ったか…強いな。」
「当然だ」
「二回戦目はルガの勝ちだ、おめでとう。俺はザーダ=ホグラ…次、会ったらまたやり合おうぜ」
「遠慮する」
そしてザーダ=ホグラという男は退却し、ルガはジョセフたちのいるオーヨートカゲの巣へ向かった。
「そんなことより、ルガがあの男を抑えている間にあのトカゲをなんとかするぞ」
そしてルガ以外の七人はオーヨートカゲの住む巣窟のへ向かった。
「それじゃあ打ち合わせ通り作戦Bで行くぞ!全員持ち場につけ」
「「「「了解」」」」
ジョセフの言葉に全員が応える。前もって説明すると作戦Bはルガ以外の七人がマーズ、マーキュリーとの勝負に勝ち、この七人でトカゲの巣窟に入り、ロスが巣穴の出入り口を塞ぎ他のメンバーでトカゲを討伐するという作戦だ。
この作戦にルガも参加できていれば作戦Aとなったが彼は謎の男との交戦中であり、この七人でトカゲの相手をすることとなった。
そして、ルガはというと一切言葉を発したり会話をすることなく相手の男と殴り合いをしていた。場所はオーヨートカゲの巣から少し離れた空中で、ルガは男の腕を掴み投げ飛ばす。それに応じて男は投げ飛ばされる前にルガの胴に足で絡みつき、仕返しのパンチを二発喰らわせる。二発目のパンチを喰らう直前にルガは男を頭突き、男はルガから剥がれ落ちる。落ちていく男にロケットキックを仕掛け、男の胸に当たる直前にカウンターでルガの顔面にドロップキックをぶち込む。バキッと大きな音を立て、ルガの首を天を仰ぎ宙に浮かぶがもう一度顔を下げて男を見下ろす。その時のルガの目は紅く光っており、表情は見えないが、憤りを彷彿とさせるような表情を感じ、男は引き下がる。
しかし、本気を出したのか、ルガは男が気付かれない一瞬で背後へ周り羽交い締めをする。男の首はどんどん締まっていき、男は息が苦しくなってくる。咄嗟の判断で男は上空へ昇っていき、空気が薄くなるほどの層までたどり着くとそこから自由落下と自身の推進力で地面に向かって物凄い勢いで降下する。またさらに縦に回転を加えて背中が地面につくようにしてルガを叩きつける。
その衝撃で地面が十数メートルへこみ、オーヨートカゲの巣も崩れた。
だが、それでもルガは離れることなく男の首を絞め、ついには男の首が鈍い音を立てて千切れた。
ルガは動かなくなった男から離れて急いでジョセフたちの元へ向かおうとする。しかし、男は飛び起きて自分の首を拾い分離した体にくっつける。ルガは男に背を向けたまま話す。
「まだやるか」
「いいや、もういいだろう。お前、ルガとか言ったか…強いな。」
「当然だ」
「二回戦目はルガの勝ちだ、おめでとう。俺はザーダ=ホグラ…次、会ったらまたやり合おうぜ」
「遠慮する」
そしてザーダ=ホグラという男は退却し、ルガはジョセフたちのいるオーヨートカゲの巣へ向かった。
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