チート狩り

京谷 榊

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第十二章 ミツクニ

百五十話 タテハナ

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 ジョセフとタイカは船に戻りすでにオーウを出ていた。
「帰ってくるのが遅かったけど、なにがあったんだ」
「ああ、ちょっとな。足止めを喰らったと言うか、お節介焼かれるというか。まあ、なんだ。次の星はとっても危険な星だから用心しろって言われたんだ、水害に気をつけろってな」
 その話を聞くなりルガは俯いて呟く。
「やっぱりか」
「やっぱりってなんだ」
「そのジョセフとタイカが会った老人の言う通り、ミツクニは水害が頻繁に起こる星だ。できる限り任務を早めに終わらせて撤収しよう」
「そうだな、また面倒ごとに巻き込まれるのはごめんだ」
 そしてジョセフはセリフを吐くと椅子に腰をかけて外の景色に目を向ける。その時、一つのみずぼらしく、廃れた星が目に映った。ジョセフはしばらく思考を止め、もしやと思いルガに声をかけた。
「ちょっとあの星を見てくれ」
「どうかしたのか」
「オレ、オーウに向かう時は寝てて星の全景を見てなかったが、あの星がオーウなのか」
「もちろん、それが何か」
「いいや、なんでもない…噂には聞いていたが、あの星がオーウだったとは」
 そしてジョセフは再び考えるのをやめ、椅子にふんぞり返ってくつろいだ。

 それから数時間後、ルガたちは次の目的地であるミツクニの目の前まで着いた。
「あれがミツクニ?」
「これはまた随分とみずぼらしい星だな」
 彼らの目に飛び込んできたその星は海が薄緑に変色し、大陸は木々が少なく茶色い地面が見えていた。
「おかしな星だな、今までいろんな星を見て回ってきたがここまで貧相な星は初めてだ」
 エフィの言う通りミツクニは森の緑や海の青さがなかった。だが、さらに不安は加速し、ユウはタイカに次の任務の内容を確認した。
「ねぇタイカ、次の任務って魔獣討伐だよね」
「うん、相手は体調40メートルを越えるトカゲの討伐、名前はオーヨートカゲでその独特な鳴き声からその名前が着いたんだって」
「そうだ、この星は陸地に着陸するための空港はないから、この星にある飛行船タテハナへの着艦になるからみんな手伝って!」

 それからまた数分後、ルガたちは飛行船タテハナに着艦し、自分たちの乗っていた宇宙船を降りた。
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