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第九章 水没した世界
九十六話 大長老
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ルガたちの元に現れたペイルともう一人の人魚、その人魚の正体は意外なものだった。
「みんなに紹介しよう。この方はこの星の最高裁判所長官、スナーパだ」
「はじめまして、早速で悪いがここにお集まりの皆さんに聞いてもらいたい話があって参りました」
「要件は何ですか」
「やっぱ、領主に手ェ出したから裁かれるとか」
「違うわい、話を聞いてくれ」
「単刀直入に申しますと、サブマージ領領主グルウクウス・アトランティクウスに死刑判決が降りました」
この一言で一同はどよめいた。
「もちろん、これは特例中の特例中であり、本来であれば療養を取り回復に努めるのが最も良い方法なのですが、今回ばかりはそうもいきません。我々最高裁の裁判員全員で話し合った結果のことです」
「それで、俺たちに執行人になって欲しいって訳か」
「その通りでございます」
「これで話は終わったな」
「そんじゃあ、早速取り掛かるとするか」
そして、ルガたちは立ちあがりここを出ようとしたその時、ペイルから声がかかった、
「待ってくれ、その前に一つワシから謝罪させてくれ。ワシの父だと言ってお主たちを引き止め、命の危機に晒してしまったこと、誠に申し訳ない。さらに一つ先に話しておくことがある。大長老様もといワシの父はこの星に住まうほとんどの者から尊敬されている。この事態に納得しない者も絶対におる。じゃがそんなことは気にせんでくれ。そして刑の執行後は速やかにこの星を去ってくれ」
「元からそのつもりさ」
そして彼らはその場をあとにし、グルウクウスのもとへ向かった。ルガたちが手始めに行ったことは領主の誘導だった。元から建物も何もない場所へ領主を連れてゆき、そこで一気に倒そうとのこと。
彼らが戦場に選んだ場所はとっくに決まっていた。それはタートル州の砂浜でルガたちは戦おうとしていたのだった。タートル州の砂浜はとても広く、その面積はおよそ15000ヘクタールもあるとのこと。
ルガたちはそこをグルウクウス・アトランティクウスの処刑場に選んだ。領主の処刑を執行する前にルガは他の七人にこう言っていた。
「作戦はない、自分の本気を全てぶつけろ。それだけだ」
こうして、ルガたちによる刑の執行が開始される。始めに誘導役はルガが行い、領主をタートル州の砂浜まで連れてくる。領主も海上へ上がり、空中を飛んでルガを追いかける。やがてタートル州の陸地に近づいてくると、今度はジョセフたちが動き出した。
その一件の様子をカメラ越しにアトランティス州からマールとペイル、そして他の州の知事たちやペイル宅の使用たちが総出で見守っている。
「うまくいきますかね…」
「上手くいってもらわないと困る。この星で頼れるのはあの者たちだけじゃ」
「なぜ覇星機関に連絡をしないのですか?」
「彼らになど、ワシの父は倒せんよ」
そして、今まさにタートル州の戦場では激戦が始まっていた。先制攻撃を仕掛けたのはジョセフだった。彼は始めに弓矢で攻撃を仕掛けた。弓矢と言ってもただの弓矢ではなく、弓に歯車やバネのついた比較的攻撃力の高い弓を使用していた。矢は普通のものを使っているが、独自の業で強化したり電気、毒、爆発するなどの効果を持たせて発射している。
「そうだ!こっちへ来い!」
ただ、この時のジョセフは囮役で本命はそのあとに続くこの二人だった。
「行くよ!ヤスケくん」
「わかりました!」
ヤスケとエフィの二人はジョセフの後ろからグルウクウスに切り掛かっていく。
甲刀法・向日葵!
グランド・スプリット!
二人とも武器を頭上に上げ、似たようなポーズをとる。そして、その後の二人の動作は全く同じで二人同時に武器を振り下ろす。この二人の攻撃でグルウクウスの一番前のヒレに切り傷をつけることができた。
「よしっ!」
「喜ぶのはまだはえーぞ」
「次はロスの番だ」
エフィはそう言い放ちロスの援護に回る。彼は呪文を唱えている最中で、とても長い呪文だった。しかし、手間がかかる分だけより強力な魔法を放つことができる。そのために、エフィとヤスケはロスの援護にまわった。
「火の王よ、偉大なる貴方のその力を拝借します。世の理を守り歪を正す者となりて」
クトゥグア・プロミネンス!
ロスがその魔法を発動すると、グルウクウスと同じくらい巨大な炎の槍が領主にめがけて飛んでゆく。その槍はグルウクウスの体を貫通し、前中後と左右にある三対のヒレの左中ビレを削ぎ落とし、大ダメージを負わせる。
ギュオオオオオオオオオ‼︎‼︎
「入ったぁ‼︎」
だが、あれだけの大魔法を発動した反動でロスの体内のマナは全て消費され、ロスは気を失い地面に真っ逆さまに落ちていった。そこをエフィとヤスケの二人が助けに行くも、領主の反撃を喰らってしまう。エフィは右前のヒレではたき落とされた。ヤスケはなんとか、ロスをキャッチし無事に地面に舞い降りた。
「大丈夫ですか!エフィさん!」
「大丈夫だ!海の水が衝撃を和らげてくれた!」
エフィは海面から顔を出してそう言った。
「上出来よ!ロス!」
といったセリフを吐き捨て、リアはグルウクウスとタイマンを張った。しかし、竜化したところで体の大きさは天と地ほどの差がある。そんなリアはグルウクウスと同じ技で勝負に出た。奴がコールドブレスをくり出すと、リアも同じくコールドブレスで対抗した。
お互いに吐き出したブレスは空中で激しくぶつかり、両者互角に渡り合っている。こうなってしまえば後はもう体力勝負だった。だが、ここで一つ問題があった。グルウクウスとリアで体力勝負をするとしたら圧倒的にリアの体力が少ないという欠点がある。しかし、彼女にも考えはあった。
とうとうリアの体力が限界に近づくとリアはブレスをやめ急降下し、自分の後ろで構えていたタイカにバトンタッチした。
「後は任せた!」
「任された!」
タイカは空中で仁王立ちする様に浮かびながらグルウクウスに宣戦布告する。
「覚悟しろ!冷凍の息を吐いた後は体の構造上、体が冷たくなり凍結する箇所もあるだろう。その凍ったところに思いっきり打撃を与えたらどうなることだろうね!」
彼女はそうして業で隕石を作り出し、グルウクウスに降らせる。タイカが降らせた隕石は見事にグルウクウスの頭部に激突し、彼の頭に亀裂が入った。
「よっしゃ!」
「次!ユウの番だよ!」
とひと言。しかしユウは飛行するための能力がまだ無いため、ルガにグルウクウスの頭の上まで連れていってもらった。
「行くぞ、つかまれ」
そしてルガは手を差し出してユウの手を引くとそのまま宙を舞い二人はグルウクウスの頭上へ登っていく。ユウはグルウクウスの頭の上に着くまでの間右手にオーラをため続け、ゴールに着いた途端に放った。
妖点・烈!
その一撃が効き、グルウクウスの頭部のヒビはさらに大きくなり今度は反撃してきた。
ギュオオオオオオオオオ‼︎
「よしっ!でかいのが入った」
「喜んでる場合か!逃げるぞ!」
そう叫んだルガは再びユウの手を引いて反撃の当たらなそうな安全な場所まで避難する。するとグルウクウスは巨大な雄叫びをあげて体をくねらせる。
「みんなに紹介しよう。この方はこの星の最高裁判所長官、スナーパだ」
「はじめまして、早速で悪いがここにお集まりの皆さんに聞いてもらいたい話があって参りました」
「要件は何ですか」
「やっぱ、領主に手ェ出したから裁かれるとか」
「違うわい、話を聞いてくれ」
「単刀直入に申しますと、サブマージ領領主グルウクウス・アトランティクウスに死刑判決が降りました」
この一言で一同はどよめいた。
「もちろん、これは特例中の特例中であり、本来であれば療養を取り回復に努めるのが最も良い方法なのですが、今回ばかりはそうもいきません。我々最高裁の裁判員全員で話し合った結果のことです」
「それで、俺たちに執行人になって欲しいって訳か」
「その通りでございます」
「これで話は終わったな」
「そんじゃあ、早速取り掛かるとするか」
そして、ルガたちは立ちあがりここを出ようとしたその時、ペイルから声がかかった、
「待ってくれ、その前に一つワシから謝罪させてくれ。ワシの父だと言ってお主たちを引き止め、命の危機に晒してしまったこと、誠に申し訳ない。さらに一つ先に話しておくことがある。大長老様もといワシの父はこの星に住まうほとんどの者から尊敬されている。この事態に納得しない者も絶対におる。じゃがそんなことは気にせんでくれ。そして刑の執行後は速やかにこの星を去ってくれ」
「元からそのつもりさ」
そして彼らはその場をあとにし、グルウクウスのもとへ向かった。ルガたちが手始めに行ったことは領主の誘導だった。元から建物も何もない場所へ領主を連れてゆき、そこで一気に倒そうとのこと。
彼らが戦場に選んだ場所はとっくに決まっていた。それはタートル州の砂浜でルガたちは戦おうとしていたのだった。タートル州の砂浜はとても広く、その面積はおよそ15000ヘクタールもあるとのこと。
ルガたちはそこをグルウクウス・アトランティクウスの処刑場に選んだ。領主の処刑を執行する前にルガは他の七人にこう言っていた。
「作戦はない、自分の本気を全てぶつけろ。それだけだ」
こうして、ルガたちによる刑の執行が開始される。始めに誘導役はルガが行い、領主をタートル州の砂浜まで連れてくる。領主も海上へ上がり、空中を飛んでルガを追いかける。やがてタートル州の陸地に近づいてくると、今度はジョセフたちが動き出した。
その一件の様子をカメラ越しにアトランティス州からマールとペイル、そして他の州の知事たちやペイル宅の使用たちが総出で見守っている。
「うまくいきますかね…」
「上手くいってもらわないと困る。この星で頼れるのはあの者たちだけじゃ」
「なぜ覇星機関に連絡をしないのですか?」
「彼らになど、ワシの父は倒せんよ」
そして、今まさにタートル州の戦場では激戦が始まっていた。先制攻撃を仕掛けたのはジョセフだった。彼は始めに弓矢で攻撃を仕掛けた。弓矢と言ってもただの弓矢ではなく、弓に歯車やバネのついた比較的攻撃力の高い弓を使用していた。矢は普通のものを使っているが、独自の業で強化したり電気、毒、爆発するなどの効果を持たせて発射している。
「そうだ!こっちへ来い!」
ただ、この時のジョセフは囮役で本命はそのあとに続くこの二人だった。
「行くよ!ヤスケくん」
「わかりました!」
ヤスケとエフィの二人はジョセフの後ろからグルウクウスに切り掛かっていく。
甲刀法・向日葵!
グランド・スプリット!
二人とも武器を頭上に上げ、似たようなポーズをとる。そして、その後の二人の動作は全く同じで二人同時に武器を振り下ろす。この二人の攻撃でグルウクウスの一番前のヒレに切り傷をつけることができた。
「よしっ!」
「喜ぶのはまだはえーぞ」
「次はロスの番だ」
エフィはそう言い放ちロスの援護に回る。彼は呪文を唱えている最中で、とても長い呪文だった。しかし、手間がかかる分だけより強力な魔法を放つことができる。そのために、エフィとヤスケはロスの援護にまわった。
「火の王よ、偉大なる貴方のその力を拝借します。世の理を守り歪を正す者となりて」
クトゥグア・プロミネンス!
ロスがその魔法を発動すると、グルウクウスと同じくらい巨大な炎の槍が領主にめがけて飛んでゆく。その槍はグルウクウスの体を貫通し、前中後と左右にある三対のヒレの左中ビレを削ぎ落とし、大ダメージを負わせる。
ギュオオオオオオオオオ‼︎‼︎
「入ったぁ‼︎」
だが、あれだけの大魔法を発動した反動でロスの体内のマナは全て消費され、ロスは気を失い地面に真っ逆さまに落ちていった。そこをエフィとヤスケの二人が助けに行くも、領主の反撃を喰らってしまう。エフィは右前のヒレではたき落とされた。ヤスケはなんとか、ロスをキャッチし無事に地面に舞い降りた。
「大丈夫ですか!エフィさん!」
「大丈夫だ!海の水が衝撃を和らげてくれた!」
エフィは海面から顔を出してそう言った。
「上出来よ!ロス!」
といったセリフを吐き捨て、リアはグルウクウスとタイマンを張った。しかし、竜化したところで体の大きさは天と地ほどの差がある。そんなリアはグルウクウスと同じ技で勝負に出た。奴がコールドブレスをくり出すと、リアも同じくコールドブレスで対抗した。
お互いに吐き出したブレスは空中で激しくぶつかり、両者互角に渡り合っている。こうなってしまえば後はもう体力勝負だった。だが、ここで一つ問題があった。グルウクウスとリアで体力勝負をするとしたら圧倒的にリアの体力が少ないという欠点がある。しかし、彼女にも考えはあった。
とうとうリアの体力が限界に近づくとリアはブレスをやめ急降下し、自分の後ろで構えていたタイカにバトンタッチした。
「後は任せた!」
「任された!」
タイカは空中で仁王立ちする様に浮かびながらグルウクウスに宣戦布告する。
「覚悟しろ!冷凍の息を吐いた後は体の構造上、体が冷たくなり凍結する箇所もあるだろう。その凍ったところに思いっきり打撃を与えたらどうなることだろうね!」
彼女はそうして業で隕石を作り出し、グルウクウスに降らせる。タイカが降らせた隕石は見事にグルウクウスの頭部に激突し、彼の頭に亀裂が入った。
「よっしゃ!」
「次!ユウの番だよ!」
とひと言。しかしユウは飛行するための能力がまだ無いため、ルガにグルウクウスの頭の上まで連れていってもらった。
「行くぞ、つかまれ」
そしてルガは手を差し出してユウの手を引くとそのまま宙を舞い二人はグルウクウスの頭上へ登っていく。ユウはグルウクウスの頭の上に着くまでの間右手にオーラをため続け、ゴールに着いた途端に放った。
妖点・烈!
その一撃が効き、グルウクウスの頭部のヒビはさらに大きくなり今度は反撃してきた。
ギュオオオオオオオオオ‼︎
「よしっ!でかいのが入った」
「喜んでる場合か!逃げるぞ!」
そう叫んだルガは再びユウの手を引いて反撃の当たらなそうな安全な場所まで避難する。するとグルウクウスは巨大な雄叫びをあげて体をくねらせる。
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