新やる気が出る3つのDADA

84話

「嘘みたいだべさ」

少女は

驚いている。

嘘。

私は、

少女の気持ちが

分かる。

なぜなら、

私も

変化するとは

予想していなかったからだ。

それも


ただの動物モンスターが


イケメンの

２名に。

だが、

「タロウに雪」

という

伝言を伝えた

コビトは

満足そうな顔をして

部屋を跳ね回っている。

「あ」

少女が

声を上げる

それもそのはず

人助けした

コビトは

勢いあまって

塔の外に

飛び出してしまった。

「まずいべ」

少女の

心配をよそに、

「タロウに雪」

コビトは、

ふりしきる

雪の

クッションに掴まって

下にゆっくりと

降りていく。

コビト妖精は退散した。


怪我一つなし


「嘘だべ」

少女は

再度言った。

「いえ、リアルです」

元サルの

タロウが言う。

「そうか、リアルだべか」


「ええ。リアルです」

これから、

お供しますと

元サルは笑う。

「なあ、元ウサギ」

サルは

ウサギに問う。

だが、

案の定

「……」

元ウサギの次郎は無言だ。

無言のまま

真っ白な

雪を眺めている。