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君に捧げるカランコエ
おまけのおはなし「今日は何の日?」
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「あ、そうだ。今日は何の日でしょう?」
一緒に風呂へ浸かっていると、突然愛茉に尋ねられた。
「愛茉の誕生日以外に何かあんの?」
「うん」
「スヌーピーの誕生日だっけ」
「うん、それもあるけど」
「ハトの日」
「そうかもしれないけど、全然関係ないし」
「……初体験の日?」
顔に湯をかけられる。間違ってはないだろ。
「他にもあるの!」
「なんだよ、分かんねぇよ」
愛茉が振り返って、満面の笑みでオレを見上げてくる。何だその顔。可愛すぎるんだよ。
「実はねぇ……桔平くんと出会って、ちょうど100日なの!」
……よくそんなの把握してるな。細かいというか、なんというか。ただあまりにも嬉しそうに言うので、何も突っ込めなかった。
「ちょうど100日目が私の誕生日って、すごいよね」
「100日ねぇ。そんなもんか」
「もっと経ってるって感じ?」
「そうだな。前世ぐらいから一緒にいる感じ」
愛茉がオレの顔をじっと見つめる。またどこかへ吹っ飛びそうになる理性を、何とか連れ戻した。
それにしても、どうして何かの記念日みたいなものにこだわる女が多いんだ。先月も、付き合って1ヶ月がどうのこうの言っていたし。その時は試験前だったから何もしていないわけだが、付き合い始めると1ヶ月ごとに祝杯をあげる義務が発生するのだろうか。
「つーか、100日とかよく把握してるな」
「私、アプリで家計簿と日記つけてるから。それでお知らせしてくれるの」
「お知らせ?」
「うん。記念日にしたい日を登録しておくと、何日後~とか何ヶ月後~とか設定した日にプッシュ通知がくるの」
「……つまりオレと出会った日を、ちゃんと登録してたってこと?」
「う……うん……」
愛茉が恥ずかしそうに俯く。やばい。可愛すぎる。
前々から思ってはいたが、愛茉は感情のひとつひとつがかなり重い。オレへの愛情も相当な重さを感じるが、むしろそれが心地良かった。
「じゃあ次は付き合って2ヶ月記念日ってわけ?」
「うん。でも誕生日の直後だし、別に何もなくていいの。ただ2ヶ月経ったなぁ……って私が実感してニマニマする日」
「さすがに毎月記念日はダルいけど、1周年の時は豪華ディナーでも食いに行くか」
「え、いいの?」
「オレだって、たまには実感したいんだよ。どれだけの時間を愛茉と過ごしたのか」
他の女なら、ただただ面倒なだけだ。それなのに愛茉なら受け入れられる。この違いが何なのかと言われても、言葉で説明できるものではない。
「えへへ。それなら、デザートが美味しいところに行きたいなぁ。フルーツたくさんのやつ」
まだ1年近く先のことを、嬉しそうに話す。
愛茉のどこが好きなのかなんて、どうでもいい。オレはただ、こういう顔をずっと見ていたいってだけなんだよ。
***おわり***
一緒に風呂へ浸かっていると、突然愛茉に尋ねられた。
「愛茉の誕生日以外に何かあんの?」
「うん」
「スヌーピーの誕生日だっけ」
「うん、それもあるけど」
「ハトの日」
「そうかもしれないけど、全然関係ないし」
「……初体験の日?」
顔に湯をかけられる。間違ってはないだろ。
「他にもあるの!」
「なんだよ、分かんねぇよ」
愛茉が振り返って、満面の笑みでオレを見上げてくる。何だその顔。可愛すぎるんだよ。
「実はねぇ……桔平くんと出会って、ちょうど100日なの!」
……よくそんなの把握してるな。細かいというか、なんというか。ただあまりにも嬉しそうに言うので、何も突っ込めなかった。
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「100日ねぇ。そんなもんか」
「もっと経ってるって感じ?」
「そうだな。前世ぐらいから一緒にいる感じ」
愛茉がオレの顔をじっと見つめる。またどこかへ吹っ飛びそうになる理性を、何とか連れ戻した。
それにしても、どうして何かの記念日みたいなものにこだわる女が多いんだ。先月も、付き合って1ヶ月がどうのこうの言っていたし。その時は試験前だったから何もしていないわけだが、付き合い始めると1ヶ月ごとに祝杯をあげる義務が発生するのだろうか。
「つーか、100日とかよく把握してるな」
「私、アプリで家計簿と日記つけてるから。それでお知らせしてくれるの」
「お知らせ?」
「うん。記念日にしたい日を登録しておくと、何日後~とか何ヶ月後~とか設定した日にプッシュ通知がくるの」
「……つまりオレと出会った日を、ちゃんと登録してたってこと?」
「う……うん……」
愛茉が恥ずかしそうに俯く。やばい。可愛すぎる。
前々から思ってはいたが、愛茉は感情のひとつひとつがかなり重い。オレへの愛情も相当な重さを感じるが、むしろそれが心地良かった。
「じゃあ次は付き合って2ヶ月記念日ってわけ?」
「うん。でも誕生日の直後だし、別に何もなくていいの。ただ2ヶ月経ったなぁ……って私が実感してニマニマする日」
「さすがに毎月記念日はダルいけど、1周年の時は豪華ディナーでも食いに行くか」
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他の女なら、ただただ面倒なだけだ。それなのに愛茉なら受け入れられる。この違いが何なのかと言われても、言葉で説明できるものではない。
「えへへ。それなら、デザートが美味しいところに行きたいなぁ。フルーツたくさんのやつ」
まだ1年近く先のことを、嬉しそうに話す。
愛茉のどこが好きなのかなんて、どうでもいい。オレはただ、こういう顔をずっと見ていたいってだけなんだよ。
***おわり***
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(執筆期間:2022/05/03〜05/24)
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
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(Twitter)https://twitter.com/yukiyukisnow7?s=21
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