62 / 69
62.宣戦布告
しおりを挟む
『それでは、早速登録に行きましょうか!』
ホワイトさんに連れられて武闘大会が開かれている事になっている会場に選手登録をする為に向かっていた。
「ねぇ? 私も登録していいんだよね?」
『いいんじゃないか?』
俺が適当にそう言うと前を歩いていたトウカお嬢様が後ろを振り向いた。
『ミリアは絶対獣人部門で出ても勝てるわ! 私に勝ったんだもの!』
それから詳しく話を聞くと、トウカお嬢様は魔族学校でトップレベルの成績なんだとか。それに獣人族が勝つのはかなり難しいとのこと。
このトイロの常識では、魔力で運用されている身体の魔族の方が体力は無尽蔵だし魔法の使い方にも優れているから強い。というのが常識的な認識とのこと。
そこから考えるとミリアはやはり凄いらしい。しかも、ミリアは実は十九歳だ。まだ若い人族なのに凄いとのこと。
実はこれまでに蓄積したミリアのレベルは74である。人族でここまでレベルが上げることが出来るのはひと握りの人だけなのだ。
テイマーはテイムモンスターの倒した魔素も吸収するということだから、それだけ俺がモンスターを倒してきたということだ。
この世界の人族は魔族よりレベルが上がりにくいらしい。
だから、人族が進化出来たらけっこう凄いことなのである。
「そう? ふふん! やっぱり私は出るべきという事ね!」
『ミリア、あんまり調子に乗ると足元掬われるぞ?』
「うぅぅ。なんでそんな意地悪言うのよぉ」
眉をへの字に曲げて眉間に皺を寄せ、その顔をこちらに向ける。
『ミリアは大丈夫ですわ! ナイルさんもお強いんでしょうけど、ミリアには及ばないのでは無いですか?』
『はははっ。確かに戦った事はないからわからないねぇ』
トウカお嬢様は自分に勝ったミリアが相当強いと、そう思っているのだろう。実際、戦ったことはないからどちらが強いのかはわからない。
「あははははっ!」
ミリアが大きな声で笑いだした。
『なんで笑うのよ?』
トウカは腕を組んで胸を張っている。
何が可笑しいのかがわからずに不満げだ。
「私の方が強いとか、ないない! ねぇ? ナイルに勝てる人なんているの!?」
ミリアが笑いながらこっちを見て問いかけてくるが、俺が知るわけが無い。
『そ、そんなに強いんですの!?』
「ナイルは凄いよぉ? ドラゴンだって一刀両断したんだよね?」
『ん? んーそうだなぁ』
『それって本当なの!?』
トウカが身を乗り出して覗き込んでくる。
あの時は無我夢中だったからなぁ。
次現れたとしても、負ける気はないが。
そうこうしているうちに会場に着いた。
『この方たちの登録を頼む。強さは私が保証するよ』
『ハッコツ伯爵の推薦ですか! 楽しみですね!』
ホワイトさんがオークの魔族と鷹の獣人族に俺達を紹介し、推薦での出場となった。
推薦ということになれば舞踏大会に出るための試験のような物はパスできるとのこと。
通常の人達が出るには面倒な試験を通過しないといけないんだとか。
俺達はラッキーだったな。
しかし、俺は実力も何も見せてないけど、いいんだろうか?
『なんでナイルさんまで推薦したのか、不思議そうですね?』
俺そんなにわかりやすい?
『そうですね。俺は決闘の時も何もしてないですからね。疑問を持ちました』
『ミリアさんの信頼があるからです。お強いミリアさんでさえ、ナイルさんには適わないという。その言葉は信用出来るものだと思いました』
それは、俺を信用しているのではなくミリアを信用しているということ。間接的に俺が信用できると感じただけだ。
『お見逸れしました』
『はははっ。ナイルさん、あなたこともちゃんと信用していますよ?』
そういうと肩を叩き戻って行ってしまった。
やっぱり俺って分かりやすすぎるのか?
『これはこれは! トウカ様ではありませんか! こんな所で何をしているんです? まさか、武闘大会に出場する訳ではないですよね?』
現れたのはリビングアーマー族の一行である。あちらも執事のような感じの人を連れている。
『私が何をしようが、別に貴方には関係ないでしょ!?』
『そんな意識ではいけませんな! 私と一緒になるということは何かがあっては困るのですよ!最近はドラゴンが近くに現れているようですからなぁ! 』
会話の内容から推察するに、このリビングアーマー族がトウカお嬢様の婚約者とされている者らしい。
『その者達は何者ですか!? トウカ様に近づくでない! 私の物だぞ!』
リビングアーマー族が大きい声でまくし立てた。
『私は物ではありません! 私はこの人達に助けられたんです! この人達が武闘大会に出て、あなた達を打ち倒すでしょう!』
高らかにそう宣言したトウカお嬢様。
そんなこと言っていいのか?
作戦が台無しになるんじゃ?
『フンッ! どこの者とも分からないような、人族とスケルトン族に私が負ける? ありえない! そんなに言うなら、負けたらトウカ様が私の物になるのを認めるというのですね!?』
『分かったわよ! 認めるわ! 上等よ! この人達に勝てるわけないわ!』
『ハッハッハッ! それは楽しみですねぇ!? おい! お前たち! 精々首を洗って待っておけよ! 俺には首が無いから洗えないがなぁ!? ハッハッハッハッ!』
高らかに笑いながら元来た方へ戻って行ったリビングアーマー族。
何しに来たんだアイツ?
トウカお嬢様を見るとシュンとしている。
『トウカお嬢様、さっきまでの威勢はどうした?』
『やってしまいました。あんな事を言ってしまって、すみません!』
九十度の綺麗に腰を曲げた謝罪だった。
身体が震えているのが分かる。
『大丈夫か? 恐かったな? でも、大丈夫だ! 本番は俺がコテンパンにしてやるから見ててくれ!』
トウカお嬢様が上げた顔は嬉しそうだった。
骨だから、表情筋無いけどな。
トウカお嬢様の婚約破棄作戦が始まろうとしていた。
ホワイトさんに連れられて武闘大会が開かれている事になっている会場に選手登録をする為に向かっていた。
「ねぇ? 私も登録していいんだよね?」
『いいんじゃないか?』
俺が適当にそう言うと前を歩いていたトウカお嬢様が後ろを振り向いた。
『ミリアは絶対獣人部門で出ても勝てるわ! 私に勝ったんだもの!』
それから詳しく話を聞くと、トウカお嬢様は魔族学校でトップレベルの成績なんだとか。それに獣人族が勝つのはかなり難しいとのこと。
このトイロの常識では、魔力で運用されている身体の魔族の方が体力は無尽蔵だし魔法の使い方にも優れているから強い。というのが常識的な認識とのこと。
そこから考えるとミリアはやはり凄いらしい。しかも、ミリアは実は十九歳だ。まだ若い人族なのに凄いとのこと。
実はこれまでに蓄積したミリアのレベルは74である。人族でここまでレベルが上げることが出来るのはひと握りの人だけなのだ。
テイマーはテイムモンスターの倒した魔素も吸収するということだから、それだけ俺がモンスターを倒してきたということだ。
この世界の人族は魔族よりレベルが上がりにくいらしい。
だから、人族が進化出来たらけっこう凄いことなのである。
「そう? ふふん! やっぱり私は出るべきという事ね!」
『ミリア、あんまり調子に乗ると足元掬われるぞ?』
「うぅぅ。なんでそんな意地悪言うのよぉ」
眉をへの字に曲げて眉間に皺を寄せ、その顔をこちらに向ける。
『ミリアは大丈夫ですわ! ナイルさんもお強いんでしょうけど、ミリアには及ばないのでは無いですか?』
『はははっ。確かに戦った事はないからわからないねぇ』
トウカお嬢様は自分に勝ったミリアが相当強いと、そう思っているのだろう。実際、戦ったことはないからどちらが強いのかはわからない。
「あははははっ!」
ミリアが大きな声で笑いだした。
『なんで笑うのよ?』
トウカは腕を組んで胸を張っている。
何が可笑しいのかがわからずに不満げだ。
「私の方が強いとか、ないない! ねぇ? ナイルに勝てる人なんているの!?」
ミリアが笑いながらこっちを見て問いかけてくるが、俺が知るわけが無い。
『そ、そんなに強いんですの!?』
「ナイルは凄いよぉ? ドラゴンだって一刀両断したんだよね?」
『ん? んーそうだなぁ』
『それって本当なの!?』
トウカが身を乗り出して覗き込んでくる。
あの時は無我夢中だったからなぁ。
次現れたとしても、負ける気はないが。
そうこうしているうちに会場に着いた。
『この方たちの登録を頼む。強さは私が保証するよ』
『ハッコツ伯爵の推薦ですか! 楽しみですね!』
ホワイトさんがオークの魔族と鷹の獣人族に俺達を紹介し、推薦での出場となった。
推薦ということになれば舞踏大会に出るための試験のような物はパスできるとのこと。
通常の人達が出るには面倒な試験を通過しないといけないんだとか。
俺達はラッキーだったな。
しかし、俺は実力も何も見せてないけど、いいんだろうか?
『なんでナイルさんまで推薦したのか、不思議そうですね?』
俺そんなにわかりやすい?
『そうですね。俺は決闘の時も何もしてないですからね。疑問を持ちました』
『ミリアさんの信頼があるからです。お強いミリアさんでさえ、ナイルさんには適わないという。その言葉は信用出来るものだと思いました』
それは、俺を信用しているのではなくミリアを信用しているということ。間接的に俺が信用できると感じただけだ。
『お見逸れしました』
『はははっ。ナイルさん、あなたこともちゃんと信用していますよ?』
そういうと肩を叩き戻って行ってしまった。
やっぱり俺って分かりやすすぎるのか?
『これはこれは! トウカ様ではありませんか! こんな所で何をしているんです? まさか、武闘大会に出場する訳ではないですよね?』
現れたのはリビングアーマー族の一行である。あちらも執事のような感じの人を連れている。
『私が何をしようが、別に貴方には関係ないでしょ!?』
『そんな意識ではいけませんな! 私と一緒になるということは何かがあっては困るのですよ!最近はドラゴンが近くに現れているようですからなぁ! 』
会話の内容から推察するに、このリビングアーマー族がトウカお嬢様の婚約者とされている者らしい。
『その者達は何者ですか!? トウカ様に近づくでない! 私の物だぞ!』
リビングアーマー族が大きい声でまくし立てた。
『私は物ではありません! 私はこの人達に助けられたんです! この人達が武闘大会に出て、あなた達を打ち倒すでしょう!』
高らかにそう宣言したトウカお嬢様。
そんなこと言っていいのか?
作戦が台無しになるんじゃ?
『フンッ! どこの者とも分からないような、人族とスケルトン族に私が負ける? ありえない! そんなに言うなら、負けたらトウカ様が私の物になるのを認めるというのですね!?』
『分かったわよ! 認めるわ! 上等よ! この人達に勝てるわけないわ!』
『ハッハッハッ! それは楽しみですねぇ!? おい! お前たち! 精々首を洗って待っておけよ! 俺には首が無いから洗えないがなぁ!? ハッハッハッハッ!』
高らかに笑いながら元来た方へ戻って行ったリビングアーマー族。
何しに来たんだアイツ?
トウカお嬢様を見るとシュンとしている。
『トウカお嬢様、さっきまでの威勢はどうした?』
『やってしまいました。あんな事を言ってしまって、すみません!』
九十度の綺麗に腰を曲げた謝罪だった。
身体が震えているのが分かる。
『大丈夫か? 恐かったな? でも、大丈夫だ! 本番は俺がコテンパンにしてやるから見ててくれ!』
トウカお嬢様が上げた顔は嬉しそうだった。
骨だから、表情筋無いけどな。
トウカお嬢様の婚約破棄作戦が始まろうとしていた。
0
お気に入りに追加
787
あなたにおすすめの小説
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
不死の大日本帝國軍人よ、異世界にて一層奮励努力せよ
焼飯学生
ファンタジー
1945年。フィリピンにて、大日本帝国軍人八雲 勇一は、連合軍との絶望的な戦いに挑み、力尽きた。
そんな勇一を気に入った異世界の創造神ライラーは、勇一助け自身の世界に転移させることに。
だが、軍人として華々しく命を散らし、先に行ってしまった戦友達と会いたかった勇一は、その提案をきっぱりと断った。
勇一に自身の提案を断られたことに腹が立ったライラーは、勇一に不死の呪いをかけた後、そのまま強制的に異世界へ飛ばしてしまった。
異世界に強制転移させられてしまった勇一は、元の世界に戻るべく、異世界にて一層奮励努力する。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
転生ドラゴンの魔法使い~魔法はガチでプログラムだった~
喰寝丸太
ファンタジー
ブラック企業のプログラマーだった俺はある日倒れて帰らぬ人となったらしい。
神様に会う事も無く何故かドラゴンとして転生。
ドラゴンは産まれた時から最強だった。
やる事も無く食っちゃ寝する日々。
そして、ある日人間の集団に出会い、その一人が使った魔法に俺は魅せられた。
使いたい、魔法が使いたい、使いたいったら、使いたい。
それからは人間をこっそり観察して呪文を集める日々。
そしてある日、気づいた呪文の法則に。
それはプログラムだった。
それから俺は言葉が喋れない壁を乗り越え、呪文の製作者となった。
そんな俺がドラゴンの賢者と褒め称えられ、守護竜となるまで。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
魔銃士(ガンナー)とフェンリル ~最強殺し屋が異世界転移して冒険者ライフを満喫します~
三田村優希(または南雲天音)
ファンタジー
依頼完遂率100%の牧野颯太は凄腕の暗殺者。世界を股にかけて依頼をこなしていたがある日、暗殺しようとした瞬間に落雷に見舞われた。意識を手放す颯太。しかし次に目覚めたとき、彼は異様な光景を目にする。
眼前には巨大な狼と蛇が戦っており、子狼が悲痛な遠吠えをあげている。
暗殺者だが犬好きな颯太は、コルト・ガバメントを引き抜き蛇の眉間に向けて撃つ。しかし蛇は弾丸などかすり傷にもならない。
吹き飛ばされた颯太が宝箱を目にし、武器はないかと開ける。そこには大ぶりな回転式拳銃(リボルバー)があるが弾がない。
「氷魔法を撃って! 水色に合わせて、早く!」
巨大な狼の思念が頭に流れ、颯太は色づけされたチャンバーを合わせ撃つ。蛇を一撃で倒したが巨大な狼はそのまま絶命し、子狼となりゆきで主従契約してしまった。
異世界転移した暗殺者は魔銃士(ガンナー)として冒険者ギルドに登録し、相棒の子フェンリルと共に様々なダンジョン踏破を目指す。
【他サイト掲載】カクヨム・エブリスタ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる