2 / 42
2.昔馴染みの店
しおりを挟む
麓の街アーガーには久しぶりに来た。実に十年ぶり位だろうか。
窓に映る赤い髪を団子にして横を刈り上げている彫りの深い顔。歳をとったものだ。シワが目立ってきている。
街は以前に来た時より少し大きくなっている気がする。俺がいた街まで登っていく人達はここで補給して登る。水分と食糧がないと途中でバテることがある。
この街は壁に囲まれている。魔物が多く生息するからだ。だから、ここを拠点にしている探索者もいる。西の森にはダンジョンもあるからだ。
ここで少し食糧と薬を買う。
歩むのは馴染みの道。人をかき分けて進む。
香ばしい匂いを漂わせるお店の戸を開ける。
「おぉ。こりゃ珍しい人のお出ましだ」
「ふんっ。相変わらず湿気た店だな?」
「だったら来なきゃいいだろうが?」
「このらへんではここの料理しか口に合わねぇからしょうがねぇ」
「ハッ。で? 一体どうしたんだ? 降りてくるってことは何かあったのか?」
少し俯いて暗い気持ちが胸をする包む。
「マナが居なくなった」
「なんだって? どこで?」
「情報源はダルミンらしい」
「じゃあ、最悪の場合……」
「あぁ。海の藻屑か、南のマジル大陸に渡っているかもしれないな」
店の主人は顔を暗くした。
マジル大陸というのは千年前に魔王がいたとされる大陸でアーティファクトが多く眠る最前線。
それだけ出現する魔物は強い。
「そういやぁ、最近この辺も特級が出るらしいぞ? マナちゃんが出発したての時は下級の魔物の群れを駆除してもらったなぁ」
「そうなのか?」
「あぁ。これから強くなるためだって言ってな。あの時から勝ち気だったよなぁ?」
「そうだな。とんだじゃじゃ馬だ」
「美人でカッコよくてな」
「手ぇ出してねぇだろうな?」
「出すわけないだろう? お前さんみたいな親父が居たんじゃ鬼も逃げるわ」
「ふんっ」
マナの事を思うと胸が締め付けられる。惣菜を二日分程買うと、残りは干し肉や干し芋を買い込んで背負い袋に入れる。
「マナちゃん、見つかるといいな」
「あぁ。次来る時は見つけた後だ」
「オレァ、アンタの死に顔は見たくねぇよ?」
「フンッ。地獄の魔王も俺の顔は見たくねぇだろうよ」
「はははっ。ちげぇねぇ」
料理屋を後にする。
次も馴染みの薬屋である。
少しボロな所があるレンガ造りの建物。
その重そうな扉が悲鳴のような音を上げて開いていく。
薬品のツンとした匂いが鼻につく。
「ばぁさん、まだ生きてたか」
「かぁ! うるさいねぇ。お前さんだって死に損ないだろうが!」
「まぁなぁ。これからまた死にに行くようなもんだしなぁ」
そう呟くとばぁさんは眉間に皺を寄せてこちらを睨みつける。
「アンタァ、また魔境に行くのかい?」
「かもしれないって話だ」
南のマジル大陸は魔物が多いことから魔境と呼ばれている。
「ふーん。それでここに来たのかい?」
「あぁ。ばぁさんの薬が一番効くからなぁ」
「そりゃ嬉しいねぇ。回復薬と魔力回復薬かい?」
「念の為、解毒薬と火傷用の軟膏を頼む」
「大盤振る舞いだねぇ。へっへっへっ」
ばぁさんは奥から薬をとってカウンターに並べていく。
受け皿にお金を入れて渡す。
「ガイル、アタシより先に死ぬんじゃあないよ?」
「ばぁさんより先にいくわけないだろう? 頼むから先にいって地獄の奴らを躾といてくれよ」
「はんっ! とっとといきな!」
薬屋をあとにしてギルドへと向かう。魔物被害が出てるらしいからな。一応依頼を受けていこうか。
閑散としたギルドに入ると掲示板を眺める。
「おいおいおい。老いぼれが居るぜぇ? おっさんは引っ込んでろよぉ?」
声を掛けてきた男は中堅クラスのような年齢。装備を見るになかなかの階級のようだが。
「特級の依頼が残ってんだろ? 片付けてやるからよ」
「なぁ、おっさんは怪我しねぇうちに家に帰った方が良いぜぇ?」
「まだ、特級になれねぇのか?」
「あのなぁ、この辺はもうアーティファクトがねぇの。だからなれねぇだけ」
「そんなにこの街が好きか?」
「アッシは離れないですよ。ガイルの兄貴が出張るなんて何事です?」
急に親しく話し始めた男。実は昔からの知り合いなのだ。先程までのやり取りは何時もの挨拶のようなもの。
「マナがな……消息不明になった……」
「あのマナ嬢が!? 一体どこで!?」
「情報があったのは本部だそうだ」
「……くっ!……じゃあ、海を渡れたかも……」
「あぁ。わかってない」
顔を歪める男。
「師匠! 今日で中級になりました! そろそろ南に行ってもいいでしょ!?」
底にやってきたのは水色の肩まである髪を振り乱して走ってきたショートソードを腰に下げた大人びたスタイルのいい女性だった。
「あぁ? 中級? まだ、はええよ!」
「えぇー!? でも、この辺にはもう上級の魔物いませんよ?」
「はぁぁ。サーヤが行ってる所が安全な所なだけだ!」
中堅の男は怒鳴りだした。
「依頼をよく見ろ! あっちは中級までの依頼だけど、こぅちは上級以上なんだぞ!?」
「こんだけ依頼があるんだよ!」
コメカミに青筋を立てて怒鳴る中堅男。
「まぁ、そんなに怒鳴るなよ。歳はマナ位だろ? 凄いじゃないか」
「いやー、マナ嬢と比べないでくださいよ。あの子は最上級になったじゃないですか!」
「俺の依頼についてくるか?」
俺はサーヤと呼ばれた女性に聞いてみると笑顔で答えた。
「行っきまーす!」
「行くのかよ!」
窓に映る赤い髪を団子にして横を刈り上げている彫りの深い顔。歳をとったものだ。シワが目立ってきている。
街は以前に来た時より少し大きくなっている気がする。俺がいた街まで登っていく人達はここで補給して登る。水分と食糧がないと途中でバテることがある。
この街は壁に囲まれている。魔物が多く生息するからだ。だから、ここを拠点にしている探索者もいる。西の森にはダンジョンもあるからだ。
ここで少し食糧と薬を買う。
歩むのは馴染みの道。人をかき分けて進む。
香ばしい匂いを漂わせるお店の戸を開ける。
「おぉ。こりゃ珍しい人のお出ましだ」
「ふんっ。相変わらず湿気た店だな?」
「だったら来なきゃいいだろうが?」
「このらへんではここの料理しか口に合わねぇからしょうがねぇ」
「ハッ。で? 一体どうしたんだ? 降りてくるってことは何かあったのか?」
少し俯いて暗い気持ちが胸をする包む。
「マナが居なくなった」
「なんだって? どこで?」
「情報源はダルミンらしい」
「じゃあ、最悪の場合……」
「あぁ。海の藻屑か、南のマジル大陸に渡っているかもしれないな」
店の主人は顔を暗くした。
マジル大陸というのは千年前に魔王がいたとされる大陸でアーティファクトが多く眠る最前線。
それだけ出現する魔物は強い。
「そういやぁ、最近この辺も特級が出るらしいぞ? マナちゃんが出発したての時は下級の魔物の群れを駆除してもらったなぁ」
「そうなのか?」
「あぁ。これから強くなるためだって言ってな。あの時から勝ち気だったよなぁ?」
「そうだな。とんだじゃじゃ馬だ」
「美人でカッコよくてな」
「手ぇ出してねぇだろうな?」
「出すわけないだろう? お前さんみたいな親父が居たんじゃ鬼も逃げるわ」
「ふんっ」
マナの事を思うと胸が締め付けられる。惣菜を二日分程買うと、残りは干し肉や干し芋を買い込んで背負い袋に入れる。
「マナちゃん、見つかるといいな」
「あぁ。次来る時は見つけた後だ」
「オレァ、アンタの死に顔は見たくねぇよ?」
「フンッ。地獄の魔王も俺の顔は見たくねぇだろうよ」
「はははっ。ちげぇねぇ」
料理屋を後にする。
次も馴染みの薬屋である。
少しボロな所があるレンガ造りの建物。
その重そうな扉が悲鳴のような音を上げて開いていく。
薬品のツンとした匂いが鼻につく。
「ばぁさん、まだ生きてたか」
「かぁ! うるさいねぇ。お前さんだって死に損ないだろうが!」
「まぁなぁ。これからまた死にに行くようなもんだしなぁ」
そう呟くとばぁさんは眉間に皺を寄せてこちらを睨みつける。
「アンタァ、また魔境に行くのかい?」
「かもしれないって話だ」
南のマジル大陸は魔物が多いことから魔境と呼ばれている。
「ふーん。それでここに来たのかい?」
「あぁ。ばぁさんの薬が一番効くからなぁ」
「そりゃ嬉しいねぇ。回復薬と魔力回復薬かい?」
「念の為、解毒薬と火傷用の軟膏を頼む」
「大盤振る舞いだねぇ。へっへっへっ」
ばぁさんは奥から薬をとってカウンターに並べていく。
受け皿にお金を入れて渡す。
「ガイル、アタシより先に死ぬんじゃあないよ?」
「ばぁさんより先にいくわけないだろう? 頼むから先にいって地獄の奴らを躾といてくれよ」
「はんっ! とっとといきな!」
薬屋をあとにしてギルドへと向かう。魔物被害が出てるらしいからな。一応依頼を受けていこうか。
閑散としたギルドに入ると掲示板を眺める。
「おいおいおい。老いぼれが居るぜぇ? おっさんは引っ込んでろよぉ?」
声を掛けてきた男は中堅クラスのような年齢。装備を見るになかなかの階級のようだが。
「特級の依頼が残ってんだろ? 片付けてやるからよ」
「なぁ、おっさんは怪我しねぇうちに家に帰った方が良いぜぇ?」
「まだ、特級になれねぇのか?」
「あのなぁ、この辺はもうアーティファクトがねぇの。だからなれねぇだけ」
「そんなにこの街が好きか?」
「アッシは離れないですよ。ガイルの兄貴が出張るなんて何事です?」
急に親しく話し始めた男。実は昔からの知り合いなのだ。先程までのやり取りは何時もの挨拶のようなもの。
「マナがな……消息不明になった……」
「あのマナ嬢が!? 一体どこで!?」
「情報があったのは本部だそうだ」
「……くっ!……じゃあ、海を渡れたかも……」
「あぁ。わかってない」
顔を歪める男。
「師匠! 今日で中級になりました! そろそろ南に行ってもいいでしょ!?」
底にやってきたのは水色の肩まである髪を振り乱して走ってきたショートソードを腰に下げた大人びたスタイルのいい女性だった。
「あぁ? 中級? まだ、はええよ!」
「えぇー!? でも、この辺にはもう上級の魔物いませんよ?」
「はぁぁ。サーヤが行ってる所が安全な所なだけだ!」
中堅の男は怒鳴りだした。
「依頼をよく見ろ! あっちは中級までの依頼だけど、こぅちは上級以上なんだぞ!?」
「こんだけ依頼があるんだよ!」
コメカミに青筋を立てて怒鳴る中堅男。
「まぁ、そんなに怒鳴るなよ。歳はマナ位だろ? 凄いじゃないか」
「いやー、マナ嬢と比べないでくださいよ。あの子は最上級になったじゃないですか!」
「俺の依頼についてくるか?」
俺はサーヤと呼ばれた女性に聞いてみると笑顔で答えた。
「行っきまーす!」
「行くのかよ!」
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる