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しおりを挟む深夜、義父の部屋の扉をノックすると扉はすぐに開かれた。
そして言葉もなくローディアを部屋の中へと促した。
「来てくれて嬉しいよ。何か酒を飲むか?」
「いえ、大丈夫です。」
「そうか。ローディアはディクソン以外に経験は?」
「ありません。」
「そうか。最初の浮気相手になれて光栄だ。行こうか。」
義父と共に寝室に移動し、ローディアは自らガウンを脱いだ。
着てきた夜着は、初めて着たもの。透け感がありレースが美しい丈の短いもの。
ディクソンとの初夜に準備されていた中の一枚で、あの頃は恥ずかしくて透け感のないものを選んだ。
今の自分なら、これが似合う気がした。
「ローディア、君はとても美しい。」
義父はローディアをしばらく眺めた後、引き寄せてゆっくりと口づけをした。
口づけも、ディクソン以外では初めてのことで相手によって違いがあるものだと知った。
この時点で、気持ちよさが段違いだったということに後で気づいた。
ベッドに横たわった後はもう、わけがわからない。
今までのディクソンの愛撫はそよ風の心地よさだったのだと思ったほど、義父の愛撫は快感の大嵐だったのだ。
2度の交わりを終え、義父が言った。
「ローディア、とても素晴らしい交わりだった。君は満足してくれただろうか?」
「ええ。とても。」
「それはよかった。この体は誰にでも気安く触らせるべきではない。虜になって追い回されるぞ。
よければ女性の扱いに長けていて揉め事を起こす心配のない男を何人か紹介しよう。」
「ありがとうございます。助かります。」
「だが、たまには私の相手もしてくれると嬉しいのだが。」
「もちろんです。いろいろ教えてください。こんなにいいものだと知らなくて。」
「……アイツは自分の快感を優先するタイプか。閨事は女性を悦ばせてこそ自分も楽しいのだがな。」
若いから仕方がないか。と、ディクソンの女性の扱いはまだまだだと言いたげな感じだった。
だが夫婦それぞれが浮気を経験することで、今後の夫婦生活に変化があるかもしれない。
浮気が容認されているのは夫婦のいいスパイスになるからだろう。
義父に抱かれた今、浮気をしなければよかったなどとは全く思わない。
それどころか、夫だけしか知らないままであれば人生を損していたかもしれないと思ったほどだ。
夫だけに満足しているのであれば浮気を勧めるつもりはないが、どうしようか悩んでいるのであれば一度だけでも経験してみることを私は勧めるとローディアは思った。
「今なら言ってもいいかな。ローディアがこの屋敷に来た時から、いつか抱きたいと思っていた。
妻がいないせいかな。君を義娘というよりも一人の女性として見てしまっていたんだ。」
「だから誘ってくださったのですか?」
「ああ。こんな魅力的な女性を義娘だと思いたくなかった。もし、ディクソンが浮気を始めたら私にも君を抱くチャンスがあるかもしれないと期待していた。……もう一度、いいかな?」
義父の体は再びソノ気になってしまっていた。意外と性欲が強いのかもしれない。
「喜んで。」
義父との体の相性がいいのかもしれないとローディアは再び快感に酔いしれた。
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