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その後、話はルクレツィアの子供を授かる日がどの辺りかと月のものの周期のことになった。


「予定では、あと一週間ほどで始まって5日ほどで終わるのね。そして周期は28日。
 じゃあ、月のものが始まってから11日後から5日間くらいがいいかしら。
 でもその前に、明日にでも陛下に抱かれておいた方がいいわ。予定は空いてるから。」

「え?明日ですか?」

「ええ。純潔を失う時は人にもよるけれど出血があるわ。
 それなのに次の日も行為をするのは辛い場合があるの。」

「そうね。最初は痛いかもしれないわ。
 一度経験して、日にちを開けてると子種を続けて受けても楽しめるんじゃないかしら。」

「陛下に任せておけば大丈夫よ。優しくしてくれるわ。」  
 
「わかっていると思うけど、陛下を愛してはダメよ。あなたが辛くなるわ。
 どうしても離れたくなくなったら、側妃か愛妾になる手はある。
 だけど、あなた一人のものにはならないから愛すると後悔すると思うの。」

「あなたにオススメするのは、陛下で男を知って子供を授けてもらう。
 三年後に実家に戻った後は、体の相性のいい男と結婚するか愛人にするか、ね。」

「そうよ。再婚に純潔は関係ないんだから、体の相性が大切よ?
 閨事が下手な男と結婚すると、つまらないって話をお茶会でも聞くわ。
 だから、正式に籍を入れるのは体の相性を確かめてからでもいいと思うの。」

「騎士の体はすごいらしいわよ。未亡人の方が言っていたわ。
 体力といいアレの大きさといい、数人と関係を持ったけどみんな素晴らしかったって。
 だけど、性欲が強いから浮気も多いらしいわ。遊び相手にはいいと思う。」

「……お茶会でそんな話題もあるのですか?」

「あるわよ~。あなたは未婚だったから令嬢のお茶会ばかりだったのよね。
 夫人が集まるお茶会には、いろいろな集まりがあるのよ。
 わざと未亡人や愛人がいる夫人を招待して、刺激をもらうのよ。」

「ほとんどの夫人は夫しか知らないもの。物語みたいで聞いていて面白いわよ。
 夫婦の悩みごとを相談する場合もあるわよ。
 誘い方だとか受け身にならない方法とか、いろいろね。」

「マンネリ化が問題の夫婦が多いみたいよね。それか、出産後に抱いてくれなくなったとか。」

「意外と女の方が抱いて欲しがってる気がするわ。」

「そういう夫人の夫に限って、淡泊なのよねぇ。」

「夫婦円満の奥様って、みんなが閨事の不満を言っている時って絶対無口よね。」

「そりゃそうよ。閨事に不満があったとしても円満なだけでも羨ましいんだから。」

「……あの、閨事の相性ってそんなに難しいのですか?」

「私たちは陛下しか知らないから何とも言えないわね。」

「自分勝手に出して終わる男もいるみたいだし。」

「大事なのは気持ちもあるんじゃない?例えば、昨日公爵と閨を共にしてたらどう思う?」

「……嫌だったかも。」

「そういう気持ちも影響するのよ。触れられたくないと思えば体が拒否するから。」

「陛下になら大丈夫だと思ったんでしょ?ならあとは任せればいいわ。」


明日に抱いてもらうつもりで準備しておきなさいね。

そう言われて、ただ頷くだけだった。

閨事を経験した女性たちって様々で結構赤裸々に話すんだなぁと妙に感心してしまった。

 



 
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