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空を飛ぶ猫
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暇を持て余した少年が、棒切れを持って一人で遊んでいました。
草木茂る空き地にはいると、たまたま猫が蛇に対峙しているところに出くわしました。
蛇と猫は互いに威嚇し合っています。白い猫はじりじりと距離を詰めていき、一メールと以上ある深緑色の体に褐色の反転を持つ蛇を仕留めるチャンスをうかがっていました。
強烈な猫パンチが鼻垂れて、蛇は鎌首を後ろにしならせてかわすことに成功しますが、戦意喪失して身をひるがえしました。うねりながら藪の中に逃げて行ってしまいました。
蛇を撃退した猫は、それ以上追うことなくしばらくじぃっと藪を睨んでいました。
しばらくして自分に向けられた視線を察知して、棒を持った男の子に気が付きました。
すると猫はしなやかにな身のこなしで、直立するタイル張りコンクリートの壁に駆け上がり、二メートルはある壁の上から猫は少年を静かに見下ろしました。
少年は追いつこうとして、壁にしがみつくとゆっくり登りはじめました。なんとか壁の上まで登り着いたとき、猫はまだ数メートル先にいました。
大きな蝶が飛んできて、猫の周りでくるくるひらひらと舞っています。
猫じゃらしを相手にするように、猫は青い蝶を捕まえようと試みますが壁の上なので自由が利かない様子です。
少年はというと、猫が蝶に集中している隙にゆっくりと近づいて行こうと思いました。
青い蝶は、戯れに飽きたのか猫から離れて空高くへと舞い上がっていきました。
猫は蝶を目で追っています。
少年は猫にあと一歩違づけば、手の届くところまで近づいています。そして猫に触れようと手を伸ばしましたが空を切りました。
猫は空へ大ジャンプして、落ちずに空中に浮かんでいました。なんと猫の背には羽が生えていてそれをはためかせて飛んでいたのです。
少年はあっけに取られて、その様子を見ていました。
蝶の後を追って、空飛ぶ猫はどんどん遠ざかっていきます
少年はその後を追って猫と同じように空へジャンプしました。
しかし少年に羽は生えることはなく、その重力に従って落ちていきます。二メートル以上ある高さを自由落下して着地は足だけでは衝撃に耐えることができずに、手をいた時に手首付近を骨折してしまいました。
今まで感じたことのない激痛で少年は悲鳴を上げました。泣きそうになりながら空を見上げると、空飛ぶ猫はどこか遠くへと消えてゆく寸前でした。
少年は家に帰り母に空を飛ぶ猫の話をしました。しかしそれよりも腫れあがった手を心配して話を聞いてくれませんでした。
少年は医者の所に連れて行ってもれって骨接ぎをしてギブスをしてもらいました。医者にも空飛ぶ猫の話をしましたが、信じてもらえませんでした。
少年は次の日もその次の日も白い猫を探しましたが、それ以来出会うことはなかったそうです。
草木茂る空き地にはいると、たまたま猫が蛇に対峙しているところに出くわしました。
蛇と猫は互いに威嚇し合っています。白い猫はじりじりと距離を詰めていき、一メールと以上ある深緑色の体に褐色の反転を持つ蛇を仕留めるチャンスをうかがっていました。
強烈な猫パンチが鼻垂れて、蛇は鎌首を後ろにしならせてかわすことに成功しますが、戦意喪失して身をひるがえしました。うねりながら藪の中に逃げて行ってしまいました。
蛇を撃退した猫は、それ以上追うことなくしばらくじぃっと藪を睨んでいました。
しばらくして自分に向けられた視線を察知して、棒を持った男の子に気が付きました。
すると猫はしなやかにな身のこなしで、直立するタイル張りコンクリートの壁に駆け上がり、二メートルはある壁の上から猫は少年を静かに見下ろしました。
少年は追いつこうとして、壁にしがみつくとゆっくり登りはじめました。なんとか壁の上まで登り着いたとき、猫はまだ数メートル先にいました。
大きな蝶が飛んできて、猫の周りでくるくるひらひらと舞っています。
猫じゃらしを相手にするように、猫は青い蝶を捕まえようと試みますが壁の上なので自由が利かない様子です。
少年はというと、猫が蝶に集中している隙にゆっくりと近づいて行こうと思いました。
青い蝶は、戯れに飽きたのか猫から離れて空高くへと舞い上がっていきました。
猫は蝶を目で追っています。
少年は猫にあと一歩違づけば、手の届くところまで近づいています。そして猫に触れようと手を伸ばしましたが空を切りました。
猫は空へ大ジャンプして、落ちずに空中に浮かんでいました。なんと猫の背には羽が生えていてそれをはためかせて飛んでいたのです。
少年はあっけに取られて、その様子を見ていました。
蝶の後を追って、空飛ぶ猫はどんどん遠ざかっていきます
少年はその後を追って猫と同じように空へジャンプしました。
しかし少年に羽は生えることはなく、その重力に従って落ちていきます。二メートル以上ある高さを自由落下して着地は足だけでは衝撃に耐えることができずに、手をいた時に手首付近を骨折してしまいました。
今まで感じたことのない激痛で少年は悲鳴を上げました。泣きそうになりながら空を見上げると、空飛ぶ猫はどこか遠くへと消えてゆく寸前でした。
少年は家に帰り母に空を飛ぶ猫の話をしました。しかしそれよりも腫れあがった手を心配して話を聞いてくれませんでした。
少年は医者の所に連れて行ってもれって骨接ぎをしてギブスをしてもらいました。医者にも空飛ぶ猫の話をしましたが、信じてもらえませんでした。
少年は次の日もその次の日も白い猫を探しましたが、それ以来出会うことはなかったそうです。
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