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第二章 やめてー!!俺の屑を連れて行かないでぇ!!!
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「ついてるぞ」
「んむ……っ」
ロズリーがいなくなり、もごもごと食事を再開すると猊下が口元についていた食べかすを拭って口に放り投げた。まだついてるかとずいっと口をそちらに向けるとすっと猊下が顔を近づけてくる。
いつもなら、ないとかあるとかいって指だけが近づいてくるだけなので油断した。体を硬くして呼吸が止まりそうだ。吐息がかかるほど近くまでやってきて恥ずかしくて目をそらすとぺろりと口の端っこが舐められた。
「~~~~っ!!??」
「少し、妬ける……」
「え、へ、え……っ!?」
そう言ってむすっとした表情を浮かべた猊下。彼の言葉の意味がよく分からず、またあまりの衝撃に混乱して俺は変な声しか出せなかった。
キスされるのかと思った、なんて少しでも考えていた自分に徐々に羞恥が襲ってきた。自分でも分かるくらいに顔が真っ赤になる。
「近い!!」
「すまない」
その気恥ずかしさを悟られないようにぐいぐい猊下から離れて膝から降りる。それから猊下の座っている椅子の後ろに回って小さくなった。
熱い。顔から火が出ているようだ。少しでもその頬を冷やそうと手で風を送ると「ルド」と上から声がした。
「もう御飯は要らないか?」
「要る……けど、顔が熱いの」
「ふ、ふふ、そうか。冷やそうか?」
「大丈夫!!」
少し経てばこの熱も引くはずだ。だから俺は必死でその頬を冷やそうとしたが、ぴたりと冷たい何かが触れた。
「どうだ?」
「!」
それが猊下の冷えた手である事に気づいてまたしても俺の頬に熱が集まる。
誰のせいで!誰のせいで今こうなっているとお思いでぇっ!?
俺はじろりと真っ赤になった顔で彼を睨みつけぺいっとその手を軽く弾く。
「いーらーなーいー!!」
「あはははははっ!!」
俺のゆでだこのような顔が大変面白かったらしい。猊下は耐えきれずに大声で笑い出した。それが気に入らなくて俺はぶすっと不機嫌になりこのこのっと精一杯猊下を突っつく。俺の不満が分かって必死で耐えようとするが、また堪えきれずに吹き出した。もうやめよう。彼には笑わせておけば良いんだ。貴重な大笑いが見られて良かったとそう思うことにしよう。
俺は完全に諦めて、猊下の前のソファに座った。すると、猊下が慌てて機嫌を直してくれとばかりに隣に座って様子を伺う。
「悪かった。お前が可愛くてつい……」
猊下。それは恋人同士とか好き同士の人が言うような言葉です。確かに俺は今子供で可愛いですが……。
何も言わない俺に猊下はさらりと俺の髪を撫で優しく耳にかける。その表情はビクビク怯えて震える子ウサギのようだ。別にもう怒っている訳じゃないけど、今猊下の膝に乗ったら邪魔かなと思っただけで……。申し訳なさを感じながらも、さっきまで散々笑われたので、勘違いしてくれているようなら利用させて貰おうかな。
「抱っこ」
「! ああ、おいで」
両手を広げて要求すると簡単に猊下はその腕に俺を抱えた。そして残りの御飯を平らげる。終始、猊下は俺の頭を撫でてもう怒っていないかとそわそわしていた。これ以上意地悪するのも可哀想だ。最後の一口までお腹に収め俺はにこっと猊下に笑顔を見せる。
「ごめんなさい。もう怒ってないよ」
「本当か?」
「うん」
俺がそう言うと猊下はほっと胸をなで下ろした。そこまで気にしてたのか。ちょっと猊下をからかいすぎたな。俺はそう思って体の向きを変えてぎゅーっと猊下を抱きしめる。
本当、今までの猊下とは違うから少しびっくりするな。こんなことしても前の猊下だったらそうか、それで?とあしらっていただろうから。良い変化なのではないだろうか。俺は今の猊下の方が親しみやすくて好きだもの。
「んむ……っ」
ロズリーがいなくなり、もごもごと食事を再開すると猊下が口元についていた食べかすを拭って口に放り投げた。まだついてるかとずいっと口をそちらに向けるとすっと猊下が顔を近づけてくる。
いつもなら、ないとかあるとかいって指だけが近づいてくるだけなので油断した。体を硬くして呼吸が止まりそうだ。吐息がかかるほど近くまでやってきて恥ずかしくて目をそらすとぺろりと口の端っこが舐められた。
「~~~~っ!!??」
「少し、妬ける……」
「え、へ、え……っ!?」
そう言ってむすっとした表情を浮かべた猊下。彼の言葉の意味がよく分からず、またあまりの衝撃に混乱して俺は変な声しか出せなかった。
キスされるのかと思った、なんて少しでも考えていた自分に徐々に羞恥が襲ってきた。自分でも分かるくらいに顔が真っ赤になる。
「近い!!」
「すまない」
その気恥ずかしさを悟られないようにぐいぐい猊下から離れて膝から降りる。それから猊下の座っている椅子の後ろに回って小さくなった。
熱い。顔から火が出ているようだ。少しでもその頬を冷やそうと手で風を送ると「ルド」と上から声がした。
「もう御飯は要らないか?」
「要る……けど、顔が熱いの」
「ふ、ふふ、そうか。冷やそうか?」
「大丈夫!!」
少し経てばこの熱も引くはずだ。だから俺は必死でその頬を冷やそうとしたが、ぴたりと冷たい何かが触れた。
「どうだ?」
「!」
それが猊下の冷えた手である事に気づいてまたしても俺の頬に熱が集まる。
誰のせいで!誰のせいで今こうなっているとお思いでぇっ!?
俺はじろりと真っ赤になった顔で彼を睨みつけぺいっとその手を軽く弾く。
「いーらーなーいー!!」
「あはははははっ!!」
俺のゆでだこのような顔が大変面白かったらしい。猊下は耐えきれずに大声で笑い出した。それが気に入らなくて俺はぶすっと不機嫌になりこのこのっと精一杯猊下を突っつく。俺の不満が分かって必死で耐えようとするが、また堪えきれずに吹き出した。もうやめよう。彼には笑わせておけば良いんだ。貴重な大笑いが見られて良かったとそう思うことにしよう。
俺は完全に諦めて、猊下の前のソファに座った。すると、猊下が慌てて機嫌を直してくれとばかりに隣に座って様子を伺う。
「悪かった。お前が可愛くてつい……」
猊下。それは恋人同士とか好き同士の人が言うような言葉です。確かに俺は今子供で可愛いですが……。
何も言わない俺に猊下はさらりと俺の髪を撫で優しく耳にかける。その表情はビクビク怯えて震える子ウサギのようだ。別にもう怒っている訳じゃないけど、今猊下の膝に乗ったら邪魔かなと思っただけで……。申し訳なさを感じながらも、さっきまで散々笑われたので、勘違いしてくれているようなら利用させて貰おうかな。
「抱っこ」
「! ああ、おいで」
両手を広げて要求すると簡単に猊下はその腕に俺を抱えた。そして残りの御飯を平らげる。終始、猊下は俺の頭を撫でてもう怒っていないかとそわそわしていた。これ以上意地悪するのも可哀想だ。最後の一口までお腹に収め俺はにこっと猊下に笑顔を見せる。
「ごめんなさい。もう怒ってないよ」
「本当か?」
「うん」
俺がそう言うと猊下はほっと胸をなで下ろした。そこまで気にしてたのか。ちょっと猊下をからかいすぎたな。俺はそう思って体の向きを変えてぎゅーっと猊下を抱きしめる。
本当、今までの猊下とは違うから少しびっくりするな。こんなことしても前の猊下だったらそうか、それで?とあしらっていただろうから。良い変化なのではないだろうか。俺は今の猊下の方が親しみやすくて好きだもの。
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