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16歳の俺
第4王子16歳 17
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結果から言うとその後、ティナとまったり午後のティータイムを楽しんでいるとアルトが乱入してきた。その顔はだと思ったよというような顔である。
ティナがずーっと引き留めたのは俺だと庇ってくれたがアルトは、にこにこそうですかっというだけで絶対に信じていない。事実ではないが、少しでも罰が軽くなるなら俺は黙っている。
ティナ、ありがとう!君の忠誠心には頭が下がるぜ全く!
「クレイドさん。殿下が調子に乗るので甘やかしは最小限にお願いします」
「あ、甘やかしではなく……っ!」
「はい、まあ、そう言うことにしておきますので失礼します。殿下行きますよ」
「はーい。じゃあねティナ」
「お、お待ちしております!」
アルトに引きづられ俺はティナに手を振りながら、部屋に帰る。そこにはルチアーノもいてぷくうっと頬を膨らませていた。
「もう!勉強がいやだからって逃げちゃだめですよ。殿下」
「だって、必要なくない?」
俺がそう言うと、アルトがため息をつく。
「必要ありますよ。今度、貴方の誕生パーティーが開かれるでしょう?その時に恥をかきますよ」
時が止まった。俺の聞き間違いではないだろう。そして、こういう時にアルトが冗談なんか言うはずない。
「……聞いてないんだけど」
「何で知らないんですか?」
待ってよ!いやだよ!誰だよそんなの計画した奴!計画書燃やすから持ってきて!!
ていうか、俺の誕生日あったんだ!知らなかったわ!
「いやだー!!」
「……分かりました。パーティーに必要なダンスとマナーぐらいしか教えませんので我慢してください殿下」
「分かってない!それ分かってないから!!ねえ、何処に行けば中止になるのそれ!?」
「無理です」
「嫌だ!いやだああああっ!!」
俺は頭を抱えて隅に逃げようとしたが腕を掴まれ、椅子に座らせられる。ひいっと悲鳴を上げるともう逃がさないとでもいうように俺の両脇にはルチアーノとアルトが立った。
「逃がしませんよ」
「逃げないで下さい殿下。頑張りましょう?」
逃げられない。俺はもう逃げられない!!いやだ!いやだああああっ!誰か代わってよおおおお!!
俺の誕生日パーティーは二週間後だそうで、俺はヘロヘロになりながらダンスレッスン、マナーレッスンを覚えた。何故か、なーぜーかルチアーノがダンスがうまい。いや、まあ、確かに彼って一応一時期貴族の養子になっていたからそう言うんを知っているのだろう多分。あの扱いでそんな教育を受けられたのかと言われれば微妙なところだが。
とはいえ、うまいものはうまい。何度も足を踏んで申し訳ない。まじで。その上、アルトがいないからなのか俺に甘いし、疲れたら休ませてくれるし。
対して、アルトのマナーレッスンは流石と言うか厳しすぎる。間違えれば鞭が飛ぶし、どうしてわからないんですか?っと馬鹿にされる。くそう!だから嫌なんだよぅ!逃げようとすると速攻足凍らかしてくるので逃亡不可。殿下?っとニッコリ笑いながら近寄ってくるので来ないでえええっと叫ぶしかない。怖い。
そんな事をされている間に時間は過ぎる。
因みに、タキシードの採寸とかが挟まれて兄さまたちにあーでもないこーでもないっと言われながら一日潰された。
俺以上に三人が楽しんでいた。俺はくたくたです。
そして、俺の抵抗虚しく当日になってしまった。
時間の流れは残酷である。
ティナがずーっと引き留めたのは俺だと庇ってくれたがアルトは、にこにこそうですかっというだけで絶対に信じていない。事実ではないが、少しでも罰が軽くなるなら俺は黙っている。
ティナ、ありがとう!君の忠誠心には頭が下がるぜ全く!
「クレイドさん。殿下が調子に乗るので甘やかしは最小限にお願いします」
「あ、甘やかしではなく……っ!」
「はい、まあ、そう言うことにしておきますので失礼します。殿下行きますよ」
「はーい。じゃあねティナ」
「お、お待ちしております!」
アルトに引きづられ俺はティナに手を振りながら、部屋に帰る。そこにはルチアーノもいてぷくうっと頬を膨らませていた。
「もう!勉強がいやだからって逃げちゃだめですよ。殿下」
「だって、必要なくない?」
俺がそう言うと、アルトがため息をつく。
「必要ありますよ。今度、貴方の誕生パーティーが開かれるでしょう?その時に恥をかきますよ」
時が止まった。俺の聞き間違いではないだろう。そして、こういう時にアルトが冗談なんか言うはずない。
「……聞いてないんだけど」
「何で知らないんですか?」
待ってよ!いやだよ!誰だよそんなの計画した奴!計画書燃やすから持ってきて!!
ていうか、俺の誕生日あったんだ!知らなかったわ!
「いやだー!!」
「……分かりました。パーティーに必要なダンスとマナーぐらいしか教えませんので我慢してください殿下」
「分かってない!それ分かってないから!!ねえ、何処に行けば中止になるのそれ!?」
「無理です」
「嫌だ!いやだああああっ!!」
俺は頭を抱えて隅に逃げようとしたが腕を掴まれ、椅子に座らせられる。ひいっと悲鳴を上げるともう逃がさないとでもいうように俺の両脇にはルチアーノとアルトが立った。
「逃がしませんよ」
「逃げないで下さい殿下。頑張りましょう?」
逃げられない。俺はもう逃げられない!!いやだ!いやだああああっ!誰か代わってよおおおお!!
俺の誕生日パーティーは二週間後だそうで、俺はヘロヘロになりながらダンスレッスン、マナーレッスンを覚えた。何故か、なーぜーかルチアーノがダンスがうまい。いや、まあ、確かに彼って一応一時期貴族の養子になっていたからそう言うんを知っているのだろう多分。あの扱いでそんな教育を受けられたのかと言われれば微妙なところだが。
とはいえ、うまいものはうまい。何度も足を踏んで申し訳ない。まじで。その上、アルトがいないからなのか俺に甘いし、疲れたら休ませてくれるし。
対して、アルトのマナーレッスンは流石と言うか厳しすぎる。間違えれば鞭が飛ぶし、どうしてわからないんですか?っと馬鹿にされる。くそう!だから嫌なんだよぅ!逃げようとすると速攻足凍らかしてくるので逃亡不可。殿下?っとニッコリ笑いながら近寄ってくるので来ないでえええっと叫ぶしかない。怖い。
そんな事をされている間に時間は過ぎる。
因みに、タキシードの採寸とかが挟まれて兄さまたちにあーでもないこーでもないっと言われながら一日潰された。
俺以上に三人が楽しんでいた。俺はくたくたです。
そして、俺の抵抗虚しく当日になってしまった。
時間の流れは残酷である。
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