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本編

邸宅での俺 ※

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R18 軽い小スカ表現あり
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ヴィと俺は婚約者である。未だに婚約者という立場だけれど俺たちは既に同棲している。というのもヴィが勝手に職場から近い家を建てたからだ。



ヴィが両親に頼んで建ててもらったそう。曲がりなりにも地位と金のある立場から小さな二階建ての家を建てるのは造作もないことだ。しかも、ヴィが全てデザインをしたという家である。本人曰く、妥協したくないのでということだ。すべてオーダーメイドの家にいくらかかったのだろうと俺は呑気にそう思いながらも住んでいる。



ヴィが考えただけあって、中々に住み心地がいい。一階はキッチンとリビング、物置、玄関、仕事部屋で構成されている。そこら辺は一般家庭と同じであろう。驚くのは二階だ。階段を上がってすぐに扉があり、中に入ると天蓋付きのキングサイズのベッド、その傍にはベッドサイドが置かれ中には言わずとも閨の道具が入っている。風呂の部屋、トイレの部屋、ドレッサールームに通じる扉がある。おかしな造りだと思うが、俺は別に気にしない。



そんな事よりも俺にとってはヴィが面倒なのだ。



この婚約者、なんと職場で見かけたら声をかけないと拗ねる。



なんであの時声をかけてくれなかったの!どうして?僕の事嫌いになったの?他に好きな人でもできたの!?



そう言って帰ってきたら詰め寄るので、うるせー!っと俺はその綺麗な顔をぶん殴る。今では、学習をしてきちんと声をかけるようにしているが、ただでは済ませない。ヘイト稼ぎのいい機会だと開き直って頑張っている。



「ベールーちゃーん!」

「んむぅ……」



俺が料理本をベッドの上で見ているとそれをぽいっと取られて上にのしかかられた。ヴィの綺麗な顔が近づいてきて俺の唇と重なる。



「あ、あふぅ……んん……っ」



ちゅっちゅっとリップ音がして舌が入ってくる。ヴィは丁寧に俺の口内に舌を入れ、絡ませ舐めまわす。彼のキスはしつこく、そして長い。味わうように何度も角度を変えながら離れたりくっついたりを繰り返す。ヴィに言わせれば婚約者となった者同士の義務なのだそうだ。俺はヴィが初めてなので勝手が分からないが。



チュッとようやく唇が離れるがヴィは唇を舐めながら服を脱ぐ。



「はあ、可愛い」

「ヴィ、ちょっと待って」



さて、もう一度言うが俺達は婚約者である。しかもかなり長い付き合いの。よって身内だけの場合、俺達はお互いをそう呼ぶ。てか、様付けするとヴィが怒る。怒って明日の仕事がただ辛くなる。そして、多分それ用に作っているのかこの二階の部屋では必ずと言っていい程とある行為に及ぶ。キスの次。長い付き合いの婚約者たちはこれをするらしい。確かに、俺が成人になってからほぼ毎日やるようになった。



のしかかってくるヴィに制止をかけて俺はベッドサイドからゴムを取り出す。ヴィのお兄さんに絶対これつけて。ヴィアンにも言ってるけど、あいつ、手段を選ばないから自分の身は自分で守って!っとよく分からないことを成人式後に言われたのでこれは欠かさないようにしている。袋を破って中のゴムを取り出し、ヴィのそそり立つそれに被せる。その際もヴィはどうにか我慢しているのか息荒く俺の髪をいじったり、キスをする。ぞくぞくするからやめてほしい。



「てか、準備してないよヴィ……んぅ……っ!」

「ベルちゃんは何もしなくていいよ。ぜーんぶ、僕がやるから」

「ヴィがやると気持ち良すぎるからダメ」

「んふっ、ふふふふっ」

「ヴィ、ちょっと、ひぁっ!」



話聞いてんの!?



笑いながらヴィの長い指が中に入っていく。香油で滑りがよく、毎日のようにしている行為に柔らかく、すぐに快楽を求めて中が収縮しているのが分かる。ぞくぞくと背筋が震えた。



「あ、あ……っ!」

「ベルちゃん大好き。ああ、可愛い、可愛い、すきぃ……」

「ひっ!んんぁっ!あ、あっ!」



ヴィの指が増える。それが出たり入ったりを繰り返して指が抜かれた。それから間髪入れずに中に入っていく。指とは比べ物にならない太くて熱いものが中を押し広げてずるずると動く。指では到底届かないところまで容赦なくそれが入っていく。びくんびくんっと体が跳ねてすぐに頭の中がふわふわとなる。



「あぁっ!ひ、ひぃっ!んあああっ!あっあっ、やぁっ!!」

「ベルちゃん。ベルちゃんもっと声聞かせて?可愛い、可愛いお顔もっと見せて?ああ、真っ赤になって気持ちいいの?そんなに可愛くおちんぽ触って、僕も手伝おうか?」

「ん、んぅ、ううんっ!」



後ろも気持ちいいがヴィは俺が前を摩りながらイくのが好きのようでいつも俺の手を包んで上下に扱く。俺の先走りでぬるぬるしてて自分でやっても気持ちいい。初めてこれをしたときに後ろでうまくイけなくて扱いたらヴィの性癖に刺さったようなのだ。



「ふあっ!んああああっ!」



腰が震えてびくっと精液をまき散らす。俺の手が止まると今度はヴィの手が包み込んでぐちゃぐちゃと鈴口を弄る。この時間がつらい。腰が震えて、くらくらするほど気持ち良すぎて頭が馬鹿になりそう。はっはっはっと呼吸が乱れてこの快楽から逃れたいのに体が言うことをきかない。



「あ、お、おひっこ、おひっこ、でるぅ……っ」

「本当?恥ずかしいね、ベルちゃん。18歳になってまでもお漏らししちゃうの?」

「やぁ、ヴィ、いやぁっ!」



せりあがる何かがびちゃっと噴き出した。透明な液体である。これを出してヴィは漸く俺のモノから手を離して手についたそれを舐める。はあはあっと息を吐いてヴィは俺の下腹部を撫でる。



「ああ、気持ちいい。ベルちゃんの中うねって温かくて気持ちいい……。ぐちゃぐちゃして、んぅ、あ、いい……っ」

「びぃ、びぃ……ちゅうして」



首に腕を回して顔を近づけるとヴィが貪るようにキスをする。撫でられた下腹部に熱が集まってふっと力が抜ける。ちょろちょろと股に温かいものが垂れた。



「ベルちゃん。おしっこ垂らしちゃった?おしっこ、気持ちいい?」

「あ、おしっこ、きもちひぃ……」

「ふふ、ふふふふ」



ちゅうちゅうっと唇を舐められる。

その後、沢山ゴムを開けてそのたびに俺にかけたり飲ませたりをして昨日買ったばかりなのにもうない。



「んー、もっと買えばよかった……ベルちゃん、あー」

「あー、んむぅ……」



最後の一個のゴムからヴィの精液をあむあむと飲み込む。いろんな体液でぐちゃぐちゃな俺を抱え込んでヴィは部屋の風呂に向かう。



こういうことがあるから二階に風呂があるんだなっとぼんやりと思いながら連れていかれる。

軽くお湯で俺を流した後、すごくいいお花の匂いのする石鹸で髪や体を洗われる。もう体がだるくて動きたくないので助かる。



体が綺麗になってから、湯船には入れると花が開く入浴剤というものがあり、それが浮いている。

じいっと湯船からヴィの綺麗な体を見つめた。



「ヴィ、俺も洗おうか?」

「え!良いの!?」

「ん、髪だけね」



ざばっと湯船から上がってヴィの髪を洗う。ヴィのつややかな黒髪を洗っているとふんふんっと機嫌よく鼻歌を歌っている。ヴィ、そんなに髪洗って欲しかったの?



というか俺と同じ匂いの石鹸なのにどうしてこんなに髪がつやつやになるんだ?同じ石鹸なのに。



泡を流して、ハイ終わりっと再び湯船の中に入る。このバラの香りもいいがこの前の甘い匂いの奴もよかった。



「ねえねえ、ヴィはこういうのどこで買ってるの?」

「え?どうして?」

「どうして?いや、俺も自分で選んで買いたいなあって思って」

「じゃあ、今度一緒に行こうか。いつがいい?」

「ん、んー……」



そう言われると困る。あんまりヴィと休みが被ると色々あるだろう。うん。色々。



「まあ、いいかな」

「うん。それで、好きなのは?」

「ん、前の甘い匂いの奴」

「また今度買ってくるね」



ちゅっちゅっとキスをしながら体も洗ってヴィも湯船に入ってくる。そのまま腰をホールドするので、逆上せるっと顔を手で押さえる。湯船から出てタオルで体を拭っていると、少し遅れてヴィが来た。



「ちゃんと体あったまった?早くない?」

「大丈夫!体はあったかいから!」



そうして俺からタオルを取って先に俺を拭くので俺はもう一つのタオルを持ってヴィの体を拭く。全く。風邪ひいて困るのはヴィなんだよ?それにわざわざ着替えさせなくても俺一人で着替えできるし。



過保護だ。



ヴィのカットシャツを着て、ワンピース状態の俺と普通にズボン穿いて上半身裸のヴィは、そのままベッドに向かう。いつの間にかヴィがベッドを綺麗にしているのでそのまま布団の中にもぐって眠りにつく。



「お休みヴィ」

「おやすみ、ベルちゃん」



俺の日常はこれの繰り返しだ。



一緒に帰ってご飯を食べて、ヴィのスイッチが入ったらベッドでイチャイチャ。それが終わったら風呂に入って寝る。時々一緒に外出したり、お菓子作ったりして過ごしたりするが大まかにこんな感じだ。



「ベルちゃん、ベルちゃん大好き。愛してる、どこにもいかないで、好き、好き」



俺が眠るまでずーっと頬や額にキスをしてヴィは飽きないのだろうか。しかし、もうそれに慣れてしまった俺はうとうとと甘んじて受け入れながら眠りについた。

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