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4、奪還のベリル
230、『新王を案ずる会』『よしよし、しめしめ、慰め隊』『無法騎士』
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即位式の後。
自然な青い発色をした石壁の通路を進み、フィロシュネーは臣下たちが待つ会議室に赴いた。
身に纏う衣装は、式典用の華やかな衣装から動きやすい衣装へと着替えている。頭には、存在感たっぷりの王冠があった。結構、重い。
(人間は、頭に王冠を載せても、パッと別人に変わったりはしない。肩書きが王様になっても、わたくしはわたくしね)
「フィロシュネー陛下……」
会議室の前で、シフォン補佐官が耳打ちしてくる。
シフォン補佐官は、王妹時代からフィロシュネーの所有領地を管理していた臣下だ。
政略結婚をしたのに不倫されて離婚の憂き目にあったという、不幸の人でもある。
「陛下、対抗貴族の方々がご機嫌を損ねていらっしゃいます。演説を悪く解釈されてしまったようで」
「悪く言ったのよ」
「エドワード・ウィンスロー男爵などは支持者を集めて『新王を案ずる会』なるものを開いています。いわく、女性は感情的で、陛下には学がない。未成熟なお子様に政治ができるか、と」
「こちらも安心して悪く言えるわね。助かるわ」
フィロシュネーは目を細めた。
わかりやすく敵対してくれるエドワード・ウィンスロー男爵は、脅威でもなんでもない。
会議室に入ると、緑髪のソラベル・モンテローザ公爵を筆頭としたモンテローザ派が迎えてくれる。
「モンテローザ公爵、聞いてくださる?」
「はっ」
上座の席に座り、フィロシュネーはモンテローザ公爵に話を振った。
「エドワード・ウィンスロー男爵が『新王を案ずる会』をお楽しみ中らしいの。ご心配をおかけして申し訳ないですわ」
頰に手を当てて首を傾げてみせると、モンテローザ公爵は優しい表情を浮かべた。この世の誰よりも善人ですよ、という顔だ。
「おお、我が君フィロシュネー陛下。彼らは心配性なのです。その脆弱な心を慰め合いたいのです。誰かによしよし、しめしめと撫でてもらわねば、夜眠ることもできぬのでしょう」
「繊細なのね」
よしよし、しめしめとは、父王クラストスを思い出させる言い方だ。サイラスもよく言っている。
フィロシュネーはしんみりとした。数秒間の沈黙をどう解釈したのか、モンテローザ公爵は柔らかな声で言った。
「か弱き人にとって、不安の種は常につきまとい、ひとりでは耐えられぬもの。集って不安を吐き出して慰め合うのは、必要な時間なのです。どうか許してあげてください。彼と気が合いそうな者に、会合の存在を教えて差し上げましょう」
「ふむ」
差し出された青薔薇柄のティーカップの中で、紅茶が揺れている。透明感のある茶の色を見つめながら、フィロシュネーは考えた。
「あなたは、同じご心配を抱える不穏分子を一か所にまとめてしまおうとおっしゃるのね」
「おっしゃる通りでございます」
なるほど、あちらこちらに隠れている火種をウィンスロー男爵のもとに集結させてしまえば、より対応しやすくなる。
フィロシュネーはこくりと紅茶を飲み、言葉を返した。
「モンテローザ公爵、ぜひそのように手配してちょうだい」
「かしこまりました、陛下」
陛下、という称号が耳にこそばゆい。
慣れない呼称に軽く眉を寄せつつ、フィロシュネーは思い付きを口にした。
「わたくしは、心配性の臣下たちを率先して慰めてあげます。よしよし、しめしめする係をつくり、彼らを大いに慰めましょう」
モンテローザ公爵が口元を楽しげに緩めている。
「さすがフィロシュネー陛下。お優しくていらっしゃる。では、陛下の慈悲のもとに『よしよし、しめしめ、慰め隊』を結成いたしましょう」
ふざけた名前だが、集まっている臣下たちは文句を言わなかった。
モンテローザ公爵に面と向かって文句を言えるのは、国内でも限られているのだ。
「陛下ッ、他国の情勢についての報告がございますッ」
話がひと段落したのを察してか、リッチモンド・ノーウィッチ外交官が進み出る。
復職した彼は、人となりをよく知っているというのと、貸しがあるというのとを理由に、フィロシュネーに重用されていた。
「まずッ、紅国では政変が起きていますッ。そのため、それとッ、隣国からの招待客、空王ハルシオン陛下が直接お祝いを捧げたいと会談をご希望ですッ、あとは……」
微妙に暑苦しい風情でノーウィッチ外交官が話すのを聞きながら、フィロシュネーはサイラスを想った。
紅国がごたごたしているというので、サイラスは紅国で有事の解決に努めていて、フィロシュネーの即位式に参列できなかったのだ。
(お手紙をくださったから、あとでゆっくり読んでお返事を書きましょう)
と、フィロシュネーが予定を練っていると、会議室にヘルマン・アインベルグ侯爵からの使いがやってきた。アインベルグ侯爵は、国防を担う騎士団の長だ。
「ご報告いたします」
血相を変えている。緊急事態らしい。
フィロシュネーは顎を引き、ティーカップをテーブルに置いた。
「城下にあやしげな魔法の仕掛けがあり、数人の民が巻き込まれて意識を失い、運ばれております。居合わせた魔法使い殿が……」
――国外でも国内でも、問題ばかり。
今は同席していない、預言者ダーウッドの声が脳裏に蘇る。
『姫殿下、王族は教養があることが望ましいですが、別になんでもできる天才である必要はございません。おひとりでなんでもこなそうとなさらず、有能な臣下に仕事を任せるのも大切な王者の資質でございます』
いつか紅国で言われたことだ。
なるほど、「本人が優れている」という問題ではなく、「仕事をする人を選び、仕事を任せる」が重要になるわけだ。
「我が国の優秀な騎士たちは、当然指示を出すまでもなく、模範的な働きをしてくださっていると思うのだけど」
前置きをしながら、フィロシュネーの頭には「最近は無法な騎士が増えている」という情報がチラつく。
「……民の安全を最優先に、速やかな問題解決を望みます。わたくしも現場に参りますから、模範的な騎士の活躍をぜひわたくしと民に見せてくださいね」
魔法チェスではキングは腰が重い駒だったけれど、フィロシュネーは兄アーサーを思い出した。アーサーはよく、自分が率先して槍を持ち、街にも出て、騎士たちの尊崇の念を集めていたのだ。
「わたくしの筒杖をお持ちなさい」
兄が槍を持つ代わりに、自分は筒杖を携え、騎士たちに主君と認めさせよう。
フィロシュネーは白銀の髪をなびかせ、颯爽と現場へと向かった。
自然な青い発色をした石壁の通路を進み、フィロシュネーは臣下たちが待つ会議室に赴いた。
身に纏う衣装は、式典用の華やかな衣装から動きやすい衣装へと着替えている。頭には、存在感たっぷりの王冠があった。結構、重い。
(人間は、頭に王冠を載せても、パッと別人に変わったりはしない。肩書きが王様になっても、わたくしはわたくしね)
「フィロシュネー陛下……」
会議室の前で、シフォン補佐官が耳打ちしてくる。
シフォン補佐官は、王妹時代からフィロシュネーの所有領地を管理していた臣下だ。
政略結婚をしたのに不倫されて離婚の憂き目にあったという、不幸の人でもある。
「陛下、対抗貴族の方々がご機嫌を損ねていらっしゃいます。演説を悪く解釈されてしまったようで」
「悪く言ったのよ」
「エドワード・ウィンスロー男爵などは支持者を集めて『新王を案ずる会』なるものを開いています。いわく、女性は感情的で、陛下には学がない。未成熟なお子様に政治ができるか、と」
「こちらも安心して悪く言えるわね。助かるわ」
フィロシュネーは目を細めた。
わかりやすく敵対してくれるエドワード・ウィンスロー男爵は、脅威でもなんでもない。
会議室に入ると、緑髪のソラベル・モンテローザ公爵を筆頭としたモンテローザ派が迎えてくれる。
「モンテローザ公爵、聞いてくださる?」
「はっ」
上座の席に座り、フィロシュネーはモンテローザ公爵に話を振った。
「エドワード・ウィンスロー男爵が『新王を案ずる会』をお楽しみ中らしいの。ご心配をおかけして申し訳ないですわ」
頰に手を当てて首を傾げてみせると、モンテローザ公爵は優しい表情を浮かべた。この世の誰よりも善人ですよ、という顔だ。
「おお、我が君フィロシュネー陛下。彼らは心配性なのです。その脆弱な心を慰め合いたいのです。誰かによしよし、しめしめと撫でてもらわねば、夜眠ることもできぬのでしょう」
「繊細なのね」
よしよし、しめしめとは、父王クラストスを思い出させる言い方だ。サイラスもよく言っている。
フィロシュネーはしんみりとした。数秒間の沈黙をどう解釈したのか、モンテローザ公爵は柔らかな声で言った。
「か弱き人にとって、不安の種は常につきまとい、ひとりでは耐えられぬもの。集って不安を吐き出して慰め合うのは、必要な時間なのです。どうか許してあげてください。彼と気が合いそうな者に、会合の存在を教えて差し上げましょう」
「ふむ」
差し出された青薔薇柄のティーカップの中で、紅茶が揺れている。透明感のある茶の色を見つめながら、フィロシュネーは考えた。
「あなたは、同じご心配を抱える不穏分子を一か所にまとめてしまおうとおっしゃるのね」
「おっしゃる通りでございます」
なるほど、あちらこちらに隠れている火種をウィンスロー男爵のもとに集結させてしまえば、より対応しやすくなる。
フィロシュネーはこくりと紅茶を飲み、言葉を返した。
「モンテローザ公爵、ぜひそのように手配してちょうだい」
「かしこまりました、陛下」
陛下、という称号が耳にこそばゆい。
慣れない呼称に軽く眉を寄せつつ、フィロシュネーは思い付きを口にした。
「わたくしは、心配性の臣下たちを率先して慰めてあげます。よしよし、しめしめする係をつくり、彼らを大いに慰めましょう」
モンテローザ公爵が口元を楽しげに緩めている。
「さすがフィロシュネー陛下。お優しくていらっしゃる。では、陛下の慈悲のもとに『よしよし、しめしめ、慰め隊』を結成いたしましょう」
ふざけた名前だが、集まっている臣下たちは文句を言わなかった。
モンテローザ公爵に面と向かって文句を言えるのは、国内でも限られているのだ。
「陛下ッ、他国の情勢についての報告がございますッ」
話がひと段落したのを察してか、リッチモンド・ノーウィッチ外交官が進み出る。
復職した彼は、人となりをよく知っているというのと、貸しがあるというのとを理由に、フィロシュネーに重用されていた。
「まずッ、紅国では政変が起きていますッ。そのため、それとッ、隣国からの招待客、空王ハルシオン陛下が直接お祝いを捧げたいと会談をご希望ですッ、あとは……」
微妙に暑苦しい風情でノーウィッチ外交官が話すのを聞きながら、フィロシュネーはサイラスを想った。
紅国がごたごたしているというので、サイラスは紅国で有事の解決に努めていて、フィロシュネーの即位式に参列できなかったのだ。
(お手紙をくださったから、あとでゆっくり読んでお返事を書きましょう)
と、フィロシュネーが予定を練っていると、会議室にヘルマン・アインベルグ侯爵からの使いがやってきた。アインベルグ侯爵は、国防を担う騎士団の長だ。
「ご報告いたします」
血相を変えている。緊急事態らしい。
フィロシュネーは顎を引き、ティーカップをテーブルに置いた。
「城下にあやしげな魔法の仕掛けがあり、数人の民が巻き込まれて意識を失い、運ばれております。居合わせた魔法使い殿が……」
――国外でも国内でも、問題ばかり。
今は同席していない、預言者ダーウッドの声が脳裏に蘇る。
『姫殿下、王族は教養があることが望ましいですが、別になんでもできる天才である必要はございません。おひとりでなんでもこなそうとなさらず、有能な臣下に仕事を任せるのも大切な王者の資質でございます』
いつか紅国で言われたことだ。
なるほど、「本人が優れている」という問題ではなく、「仕事をする人を選び、仕事を任せる」が重要になるわけだ。
「我が国の優秀な騎士たちは、当然指示を出すまでもなく、模範的な働きをしてくださっていると思うのだけど」
前置きをしながら、フィロシュネーの頭には「最近は無法な騎士が増えている」という情報がチラつく。
「……民の安全を最優先に、速やかな問題解決を望みます。わたくしも現場に参りますから、模範的な騎士の活躍をぜひわたくしと民に見せてくださいね」
魔法チェスではキングは腰が重い駒だったけれど、フィロシュネーは兄アーサーを思い出した。アーサーはよく、自分が率先して槍を持ち、街にも出て、騎士たちの尊崇の念を集めていたのだ。
「わたくしの筒杖をお持ちなさい」
兄が槍を持つ代わりに、自分は筒杖を携え、騎士たちに主君と認めさせよう。
フィロシュネーは白銀の髪をなびかせ、颯爽と現場へと向かった。
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