147 / 384
2、協奏のキャストライト
144、兄さんだったら、もっと殿下のお役に立てるんだろうなあ
しおりを挟む
世界の彩が変化する時刻。夕暮れ時。
「す、すみませんねぇ……っくしゅ」
弱々しい声で謝って、主君ハルシオンがベッドにのそのそと潜り込む。その頭の下へと、ルーンフォークは氷の呪術で冷やした枕を差し入れた。
「いえ、俺がいけないので」
「いえいえ」
ハルシオンは、どうも風邪を引いてしまったらしい。そう気付いたときのミランダはかなり怖かった。
「お、お薬をどうぞ、殿下」
「うん」
水の入ったグラスと薬を差し出すと、ハルシオンは従順に頷いた。
何をしでかすかわからない殿下だが、今のようにしていると無害に見える。
幸い、熱は低い。
薬を飲んで寝れば治るだろう、というのが医者の見立てだ。
「ゆっくり休んでください」
薬を飲み干して目を閉じる主君へ声をかけると、ハルシオンはふにゃりと微笑んだ。
「アルは心配性だな。兄様は、大丈夫だよ」
弟陛下と間違われている。これ、大丈夫なのだろうか?
ルーンフォークは心配しつつ、寝室の壁際にさがって夜寝番に就いた。
ハルシオンは、もともと繊細で不安定な青年だ。どうも前世の記憶があるらしい。それも、人類が滅びた後に途方もない時間をひとりで過ごした狂人の記憶だというのだ。想像しただけで恐ろしい話だ。
(あの聖女様がお心の支えになっていたのだろうのに)
――前々から「失恋濃厚会」などと仰って心の準備をする様子だったが、このたび正式に失恋したわけだ。
(堪えますよねえ……)
ルーンフォークはしみじみとした。
ミランダあたりとくっついてしまえばいいのに、なんて思いも湧いたりする。
けれどミランダは主従の一線をわきまえている様子で、こんな時に距離を取ってルーンフォークに慰め役を任せたりするのだ……。慰めろと言われても、気の利いた言葉は出てこないが。
(好きだと思うのになあ。男女関係って難しいよなぁ)
もしここにいるのが兄フェリシエンだったら、ハルシオンのために恋の妙薬を献上しただろうか。そんな考えが湧いてくる。
(兄さんだったら、もっと殿下のお役に立てるんだろうなあ。悲しい思いをさせたりしないのだろうな)
思い出すのは、初めてミランダがブラックタロン家を頼ってきたときの必死な様子だった。
伯爵令嬢であり、王兄の騎士として有名だった彼女が、美しい身をやつして目立たぬようにして、訪ねてきたのだ。
* * *
ブラックタロン家は、空国が建国された時から脈々と続く歴史ある名家だ。
血族は呪術に優れた者が多く、不老症になる確率も高い。異常なほど。
そのためだろうか。一族の才児が拉致される、という事件が過去に何度もあったらしい。
『ルーンフォークは、フェリシエンの影となるように』
物心ついてから最初にルーンフォークが与えられたのは、そんな使命だった。才能あるフェリシエンを守るために、危険が予想される場所で身代りを務めよ、というのだ。
『ぼくが拉致されても、だれも心配しないし助けてもくれないんだろうな。いっそ、拉致されたほうがいいのかも。……ああ、でもぼく、呪術の才能がないからなぁ』
拉致された後の子供たちがどうなったのかは国家の記録では消息不明となっているが、ブラックタロン家は真実を把握している。子供たちの多くは、空国の王城へ。そして、隣国のモンテローザ家に攫われているのだ。
ブラックタロンの一族の集会は、空国の王室やモンテローザ家に対する恨み言でいっぱいだ。
だから、ルーンフォークは知っている。
『国が分かたれる前、ひとつの国であった頃、ブラックタロン家は国王補佐をするべき家系として選ばれた。だが、ある時、王位継承に不満を持つ王族とモンテローザ家の祖先が独立して青国をつくった。モンテローザ家は国王補佐としての特別な素質をもたない凡人の家系であったが、ブラックタロン家の才児を攫い、「この子供はモンテローザ家の者だ」と言い出した……』
それが始まりだと言われている。意味がわからない。少年時代のルーンフォークは首をかしげたものだ。
『とりあえず、才能がないと攫われた先のモンテローザ家でも歓迎されないのは間違いない』
母の形見である指輪を撫でながら、ルーンフォークはしょんぼりとした。
『我がブラックタロン家では、能力が全て。どれほど素行に問題があろうと、次の当主はフェリシエンだ。お前は兄フェリシエンを支えよ』
『はい、当主様』
フェリシエンは優秀であった。そして、ルーンフォークを嫌っていた。
『落ちこぼれの弟と同じ空気を吸いたくない。お前は外に出ろ』
『才能のない弟が視界に入ると吾輩の品位が落ちる心地がする。失せろ』
兄は事あるごとにルーンフォークを家から追い出そうとした。
『まあお兄様。ルーンフォークにも価値はあるのよ』
姉ヤスミールは、そう言って意地悪に笑った。
『出来の悪い子がいると、私たちの引き立て役になるじゃない!』
二人はあやしげな組織に所属して、よく二人にしかわからない悪だくみめいた話をしていた。しまいには、父と母を殺してしまった。
(どれほど素行に問題があろうと能力が全て? そんなことを言っているから……!)
少年だったルーンフォークは青臭い正義感を胸に、「この兄と姉を許していいのか」と反発心を抱いた。けれど、できることはなかった。だって、自分は無力だったから……。
『お願いです、お力を貸してください。診るだけでも』
憔悴した表情で、地味な格好をしたミランダ・アンドラーデがブラックタロン家にすがってきたのは、そんなとき。
「ちょうどいい。お前が行け」
いかなる気紛れか、フェリシエンはそう言ってルーンフォークをミランダに押し付けた。
「え、……に、兄さん。俺……」
無能だよ。このひとを助けたりなんて、できないよ。
「ふん。問題が解決するまで帰ってこなくてよろしい。解決しても別に帰ってこなくていいが」
追い出されたのだ。要するに。出て行って、帰ってくるなと言うのだ。
「お、お世話になります」
「こちらこそ」
呪われて猫になった人を元に戻すなんてできない。
思いつつ、ルーンフォークは猫の世話係みたいになった。そして、ろくに何もしないまま、勝手に猫は王兄殿下に戻ったのだった。
「これ、魔力を封じる指輪ですねえ? ブラックタロン家の魔導具は、よくできてますねえ……!」
母の形見の指輪を外して、ハルシオンは妖しく微笑んだ。
「私には、わかりまぁす……んっふふ。あなたには、才能がある……!」
その声は、ルーンフォークの心を鷲掴みにした。
「う、わ……、でき、る――」
実家から持ってきた呪術書を手に幾つかの呪術をつかってみれば、以前使えなかった術が簡単に使える。
「す、すごい。すごい……」
「ふふ、楽しそうですねえ。嬉しそうですねえ!」
「は、はい。はい……っ」
夢中で頷くルーンフォークの顎を猫を愛でるように撫でて、『カントループ』なハルシオンは命じた。
「気に入りました。私の騎士におなりなさい。カントループが呪術を教えてあげますから、ね」
その日、ルーンフォークの人生は変わった。
才能を見出してくれた『カントループ』へと、ルーンフォークは忠誠を誓った。そして、『ハルシオン』の騎士になった。
ここがミランダとルーンフォークにとって複雑なポイントで、彼らの主君は一人なのだが、カントループ、ハルシオンという二つの人格がころころと変わったり、混ざったりするとても不安定な存在だった。
(戸惑うことも多かったけど、この殿下はいい人だ。カントループでも、ハルシオンでも……俺はこの人のために人生を捧げて、尽くしたい)
――誰かに忠誠心を抱くというのは、このような感覚なのだ。
熱に浮かされるハルシオンを気遣いながら、ルーンフォークはそう思った。
「す、すみませんねぇ……っくしゅ」
弱々しい声で謝って、主君ハルシオンがベッドにのそのそと潜り込む。その頭の下へと、ルーンフォークは氷の呪術で冷やした枕を差し入れた。
「いえ、俺がいけないので」
「いえいえ」
ハルシオンは、どうも風邪を引いてしまったらしい。そう気付いたときのミランダはかなり怖かった。
「お、お薬をどうぞ、殿下」
「うん」
水の入ったグラスと薬を差し出すと、ハルシオンは従順に頷いた。
何をしでかすかわからない殿下だが、今のようにしていると無害に見える。
幸い、熱は低い。
薬を飲んで寝れば治るだろう、というのが医者の見立てだ。
「ゆっくり休んでください」
薬を飲み干して目を閉じる主君へ声をかけると、ハルシオンはふにゃりと微笑んだ。
「アルは心配性だな。兄様は、大丈夫だよ」
弟陛下と間違われている。これ、大丈夫なのだろうか?
ルーンフォークは心配しつつ、寝室の壁際にさがって夜寝番に就いた。
ハルシオンは、もともと繊細で不安定な青年だ。どうも前世の記憶があるらしい。それも、人類が滅びた後に途方もない時間をひとりで過ごした狂人の記憶だというのだ。想像しただけで恐ろしい話だ。
(あの聖女様がお心の支えになっていたのだろうのに)
――前々から「失恋濃厚会」などと仰って心の準備をする様子だったが、このたび正式に失恋したわけだ。
(堪えますよねえ……)
ルーンフォークはしみじみとした。
ミランダあたりとくっついてしまえばいいのに、なんて思いも湧いたりする。
けれどミランダは主従の一線をわきまえている様子で、こんな時に距離を取ってルーンフォークに慰め役を任せたりするのだ……。慰めろと言われても、気の利いた言葉は出てこないが。
(好きだと思うのになあ。男女関係って難しいよなぁ)
もしここにいるのが兄フェリシエンだったら、ハルシオンのために恋の妙薬を献上しただろうか。そんな考えが湧いてくる。
(兄さんだったら、もっと殿下のお役に立てるんだろうなあ。悲しい思いをさせたりしないのだろうな)
思い出すのは、初めてミランダがブラックタロン家を頼ってきたときの必死な様子だった。
伯爵令嬢であり、王兄の騎士として有名だった彼女が、美しい身をやつして目立たぬようにして、訪ねてきたのだ。
* * *
ブラックタロン家は、空国が建国された時から脈々と続く歴史ある名家だ。
血族は呪術に優れた者が多く、不老症になる確率も高い。異常なほど。
そのためだろうか。一族の才児が拉致される、という事件が過去に何度もあったらしい。
『ルーンフォークは、フェリシエンの影となるように』
物心ついてから最初にルーンフォークが与えられたのは、そんな使命だった。才能あるフェリシエンを守るために、危険が予想される場所で身代りを務めよ、というのだ。
『ぼくが拉致されても、だれも心配しないし助けてもくれないんだろうな。いっそ、拉致されたほうがいいのかも。……ああ、でもぼく、呪術の才能がないからなぁ』
拉致された後の子供たちがどうなったのかは国家の記録では消息不明となっているが、ブラックタロン家は真実を把握している。子供たちの多くは、空国の王城へ。そして、隣国のモンテローザ家に攫われているのだ。
ブラックタロンの一族の集会は、空国の王室やモンテローザ家に対する恨み言でいっぱいだ。
だから、ルーンフォークは知っている。
『国が分かたれる前、ひとつの国であった頃、ブラックタロン家は国王補佐をするべき家系として選ばれた。だが、ある時、王位継承に不満を持つ王族とモンテローザ家の祖先が独立して青国をつくった。モンテローザ家は国王補佐としての特別な素質をもたない凡人の家系であったが、ブラックタロン家の才児を攫い、「この子供はモンテローザ家の者だ」と言い出した……』
それが始まりだと言われている。意味がわからない。少年時代のルーンフォークは首をかしげたものだ。
『とりあえず、才能がないと攫われた先のモンテローザ家でも歓迎されないのは間違いない』
母の形見である指輪を撫でながら、ルーンフォークはしょんぼりとした。
『我がブラックタロン家では、能力が全て。どれほど素行に問題があろうと、次の当主はフェリシエンだ。お前は兄フェリシエンを支えよ』
『はい、当主様』
フェリシエンは優秀であった。そして、ルーンフォークを嫌っていた。
『落ちこぼれの弟と同じ空気を吸いたくない。お前は外に出ろ』
『才能のない弟が視界に入ると吾輩の品位が落ちる心地がする。失せろ』
兄は事あるごとにルーンフォークを家から追い出そうとした。
『まあお兄様。ルーンフォークにも価値はあるのよ』
姉ヤスミールは、そう言って意地悪に笑った。
『出来の悪い子がいると、私たちの引き立て役になるじゃない!』
二人はあやしげな組織に所属して、よく二人にしかわからない悪だくみめいた話をしていた。しまいには、父と母を殺してしまった。
(どれほど素行に問題があろうと能力が全て? そんなことを言っているから……!)
少年だったルーンフォークは青臭い正義感を胸に、「この兄と姉を許していいのか」と反発心を抱いた。けれど、できることはなかった。だって、自分は無力だったから……。
『お願いです、お力を貸してください。診るだけでも』
憔悴した表情で、地味な格好をしたミランダ・アンドラーデがブラックタロン家にすがってきたのは、そんなとき。
「ちょうどいい。お前が行け」
いかなる気紛れか、フェリシエンはそう言ってルーンフォークをミランダに押し付けた。
「え、……に、兄さん。俺……」
無能だよ。このひとを助けたりなんて、できないよ。
「ふん。問題が解決するまで帰ってこなくてよろしい。解決しても別に帰ってこなくていいが」
追い出されたのだ。要するに。出て行って、帰ってくるなと言うのだ。
「お、お世話になります」
「こちらこそ」
呪われて猫になった人を元に戻すなんてできない。
思いつつ、ルーンフォークは猫の世話係みたいになった。そして、ろくに何もしないまま、勝手に猫は王兄殿下に戻ったのだった。
「これ、魔力を封じる指輪ですねえ? ブラックタロン家の魔導具は、よくできてますねえ……!」
母の形見の指輪を外して、ハルシオンは妖しく微笑んだ。
「私には、わかりまぁす……んっふふ。あなたには、才能がある……!」
その声は、ルーンフォークの心を鷲掴みにした。
「う、わ……、でき、る――」
実家から持ってきた呪術書を手に幾つかの呪術をつかってみれば、以前使えなかった術が簡単に使える。
「す、すごい。すごい……」
「ふふ、楽しそうですねえ。嬉しそうですねえ!」
「は、はい。はい……っ」
夢中で頷くルーンフォークの顎を猫を愛でるように撫でて、『カントループ』なハルシオンは命じた。
「気に入りました。私の騎士におなりなさい。カントループが呪術を教えてあげますから、ね」
その日、ルーンフォークの人生は変わった。
才能を見出してくれた『カントループ』へと、ルーンフォークは忠誠を誓った。そして、『ハルシオン』の騎士になった。
ここがミランダとルーンフォークにとって複雑なポイントで、彼らの主君は一人なのだが、カントループ、ハルシオンという二つの人格がころころと変わったり、混ざったりするとても不安定な存在だった。
(戸惑うことも多かったけど、この殿下はいい人だ。カントループでも、ハルシオンでも……俺はこの人のために人生を捧げて、尽くしたい)
――誰かに忠誠心を抱くというのは、このような感覚なのだ。
熱に浮かされるハルシオンを気遣いながら、ルーンフォークはそう思った。
0
お気に入りに追加
280
あなたにおすすめの小説
殿下!婚姻を無かった事にして下さい
ねむ太朗
恋愛
ミレリアが第一王子クロヴィスと結婚をして半年が経った。
最後に会ったのは二月前。今だに白い結婚のまま。
とうとうミレリアは婚姻の無効が成立するように奮闘することにした。
しかし、婚姻の無効が成立してから真実が明らかになり、ミレリアは後悔するのだった。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
天才と呼ばれた彼女は無理矢理入れられた後宮で、怠惰な生活を極めようとする
カエデネコ
恋愛
※カクヨムの方にも載せてあります。サブストーリーなども書いていますので、よかったら、お越しくださいm(_ _)m
リアンは有名私塾に通い、天才と名高い少女であった。しかしある日突然、陛下の花嫁探しに白羽の矢が立ち、有無を言わさず後宮へ入れられてしまう。
王妃候補なんてなりたくない。やる気ゼロの彼女は後宮の部屋へ引きこもり、怠惰に暮らすためにその能力を使うことにした。
〖完結〗ご存知ないようですが、父ではなく私が侯爵です。
藍川みいな
恋愛
タイトル変更しました。
「モニカ、すまない。俺は、本物の愛を知ってしまったんだ! だから、君とは結婚出来ない!」
十七歳の誕生日、七年間婚約をしていたルーファス様に婚約を破棄されてしまった。本物の愛の相手とは、義姉のサンドラ。サンドラは、私の全てを奪っていった。
父は私を見ようともせず、義母には理不尽に殴られる。
食事は日が経って固くなったパン一つ。そんな生活が、三年間続いていた。
父はただの侯爵代理だということを、義母もサンドラも気付いていない。あと一年で、私は正式な侯爵となる。
その時、あなた達は後悔することになる。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
愛されなかった公爵令嬢のやり直し
ましゅぺちーの
恋愛
オルレリアン王国の公爵令嬢セシリアは、誰からも愛されていなかった。
母は幼い頃に亡くなり、父である公爵には無視され、王宮の使用人達には憐れみの眼差しを向けられる。
婚約者であった王太子と結婚するが夫となった王太子には冷遇されていた。
そんなある日、セシリアは王太子が寵愛する愛妾を害したと疑われてしまう。
どうせ処刑されるならと、セシリアは王宮のバルコニーから身を投げる。
死ぬ寸前のセシリアは思う。
「一度でいいから誰かに愛されたかった。」と。
目が覚めた時、セシリアは12歳の頃に時間が巻き戻っていた。
セシリアは決意する。
「自分の幸せは自分でつかみ取る!」
幸せになるために奔走するセシリア。
だがそれと同時に父である公爵の、婚約者である王太子の、王太子の愛妾であった男爵令嬢の、驚くべき真実が次々と明らかになっていく。
小説家になろう様にも投稿しています。
タイトル変更しました!大幅改稿のため、一部非公開にしております。
兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!
ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。
自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。
しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。
「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」
「は?」
母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。
「もう縁を切ろう」
「マリー」
家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。
義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。
対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。
「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」
都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。
「お兄様にお任せします」
実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。
迷子の会社員、異世界で契約取ったら騎士さまに溺愛されました!?
ふゆ
恋愛
気づいたら見知らぬ土地にいた。
衣食住を得るため偽の婚約者として契約獲得!
だけど……?
※過去作の改稿・完全版です。
内容が一部大幅に変更されたため、新規投稿しています。保管用。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる