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2、協奏のキャストライト
88、わ、悪い鳥さんがいるわぁ~~!
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「フィロシュネー殿下!」
地上で名前を呼ぶのは、シューエンだ。
「この方々は、婚約者セリーナ嬢の前で堂々と浮気を公言なさったばかりか、言いがかりをつけて名誉を傷つけたのでございます」
この方々、と言われた紅国勢は、上空から現れたサイラスとフィロシュネーにたじろぎつつ、悪態をついている。
「ふ、ふん。野蛮な真似を。さすが暗黒郷の問題国家だな!」
「フェニックスの聖女だか知らないけど、もうフェニックスはいないのでしょう?」
フィロシュネーに敬礼を送り、シューエンは下心をフルオープンに叫んだ。
「黙れ、でございます! ここは良いところを見せるチャンス! 僕が、僕が! そう僕がっ!」
手袋を脱いでクリストファーに叩きつけた。
「堂々と浮気したばかりか、ご自分の婚約者をおおやけの場で悪しざまに罵る男など、僕の正義が許しません! 決闘です。僕と決闘をしてください! 来たる歓迎会の日、公の場にて。正義の所在を明らかにしましょう!」
「け、け、決闘、ですか……っ? 青国って、怖い……っ」
メアリーがクリストファーにすがりつく。メアリーにデレっとしてからシューエンに視線を向けるクリストファーの態度は、ふざけていた。
「えっ、結婚? すまない。男には興味がないし、メアリーがいるから」
「結婚ではございません!!」
「神聖な決闘申し込みを茶化すなんて!」
(あの男……処す)
フィロシュネーはめらめらと闘志を心に燃え上がらせた。
必ずあの男に正義を執行する。正義でなくても、処す!
「この件については、外交官を通して正式に抗議してあげますわ」
意気込むフィロシュネーの耳に、サイラスの低い声が届いた。
「紅国の者が失礼を……ご不快なお気持ちにさせてしまい、申し訳ありません。……外交官を通さなくても、ここに女王陛下の騎士がおりますから」
クラウドムートンの高度を保ったまま、サイラスは部下に合図を送った。カラフルな傘の間を縫うようにして魔法生物に騎乗した騎士たちが降りていく。
「我々はノーブルクレスト騎士団の第二師団所属治安部隊です。皆様、おしずまりください。この場は我々が治めさせていただきます。当騎士団は、不品行な行為や振る舞いには厳しい対応をとっております。国賓相手となれば、なおのこと。女王陛下のご許可なしに、このような行為を続けることは許されません」
サイラスがお仕事モードで声を響かせるので、フィロシュネーは別人を見ているような気分になった。
(すっかり紅国の騎士様らしくなっちゃって)
そんなフィロシュネーを尻目に、すい~っと色鮮やかな炎が尾を引いて天翔ける。歓声のような悲鳴のような声が湧いた。
「……フェニックスだ!!」
風に乗り優雅に滑空して人々を驚かせるのは、美しい赤とオレンジの羽根を持つ不死鳥フェニックスだった。
炎の翼を舞うように上下させてカラフルな傘の間をキラキラしながら飛翔するフェニックスの姿は幻想的で、人々は希少な魔法生物の美しさと力強さに圧倒された。
「ん?」
天翔けるフェニックスの下に、ひらり、と舞い降りる布がある。フィロシュネーは見覚えがある気がして視線で追いかけた。
ひらひらと降りた布は、風に乗ってメアリーの頬をかすめてから、獣人シェイドの尻尾に触れて地面に落ちる。と、同時にすさまじい悲鳴が二人から放たれた。
「ひぎゃああああああああああ!!」
「アアアアアアアアーーー!?」
突然の絶叫に、周囲がぎょっとする。
「わ、わた、私の顔がああああ!」
「尻尾ガアアアア!」
メアリ―の頬は布がかすめた場所からボコボコと血管が浮いて、見る見るうちに醜く腫れあがっていく!
シェイドの尻尾は毛がパチパチ音を立てながら抜けて、禿げてしまった!
「じ、自慢の尻尾が! イタタ! あぎゃあああ!!」
禿げあがった皮膚が腫れていく――シェイドは悶絶し始めた。
「どうなってるんだ……!? その布は!? 医師の手配を」
サイラスは急いでクラウドムートンの高度を下げて、騎士団の医師たちに診てもらうように指示した。
(あっ!)
フィロシュネーは、地面に落ちた布の正体に思い至った。
(シューエンが贈ってくださったリフレクシオ・マントじゃない!!)
気付いた瞬間、マントが燃え上がる。
「証拠隠滅」
フェニックスが優雅に羽ばたいて、高度をあげて去っていく。
「ククッ、私はただの通りすがりの野良フェニックスさんです」
小さな笑い声が聞こえて、フィロシュネーは目を瞬かせた。
(あー! わ、悪い鳥さんがいるわぁ~~!)
「私の顔が、美しい顔が! 早くッ、早くなんとかしなさいよォ! あのクソ鳥、許さない! チキンにしてやるわ!」
「メ、メアリーッ!?」
「このノロマな男ども! 突っ立ってないでさっさと行動しろ……!」
メアリ―が怒鳴り散らす声が野太くなり、一瞬ゆらりと輪郭をぶらして、男のような外見になる。
「くっ、術が、イテッ。く、くそう」
慌てて手を顔に当てて苦痛の声をあげつつ、メアリ―の姿は、すぐに元に戻った。
「な、なんだ? 今一瞬メアリーが男に見えたぞ」
「俺も」
シェイドはというと、杖を放りだして地面に転がってわめいている。
「ダイロス師匠! たすけてダイロス師匠! 尻尾がハゲちゃったよう!」
(なんか聞いたことのあるお名前が……気のせいかしらぁ……)
「今なにが起きたのかしら。突然の不幸、同情申し上げますわ」
フィロシュネーは「わたくし、なにもわかりませぇん!」という顔をして二人に歩み寄った。
浮かべるのは、聖女らしさを意識した表情。
「やだぁ! こんなにお顔が腫れてしまって、かわいそう! 尻尾もふかふかでしたのに。心が痛みますわ。わたくし、治癒魔法ができますので、治して差し上げますわね」
手をかざして治癒の光をみせれば、周囲が驚いている。
「暗黒郷の王族の治癒魔法だ!」
「あの眼を見てみろ、希少な亜人だ……」
(ドワーフの人も言ってましたわね。わたくし、亜人なのかしら。人間と亜人の違いってなにかしら)
「青国は、友好を望んでいますの。わたくしたちの国には、こんな言葉がありますのよ。『友に左の頬を叩かれたら、右もどうぞって言ってあげなさい』……今わたくし、なぜか空王陛下を思い出しましたわ。なぜかしら」
フィロシュネーは首をひねりつつ二人の傷を治した。
「ちなみに言葉には続きがあって、『でも王族は誇りのために、許すだけではなくしっかり叩き返せ、正義を執行せよ』とあります。友好国でも気をつけてね」
周囲で見ていた紅都の民はフィロシュネーを褒め称えるが、その声にはちょっと怯えも混ざっていた。
「誤解なさらないで? わたくしが怪我をさせたわけではありません。あくまで事故ですから。びっくりしましたわねぇ」
「許さない! 傷が治ったからって許されると思わないことね!」
「メアリー、フィロシュネー殿下は治してくれたんだよ」
「いいえ、違うわっ、この女がわざとマントを落としたのよ! 私知ってるんだから! 青国でヤスミールを殺したやつよ! あれはリフレク……ギャンッ!!」
「馬鹿!」
(えっ?)
言いかけたメアリーが、シェイドの手刀で気絶させられる。
シェイドはそのままメアリーを担いで逃げていこうとして、騎士に身柄を抑えられた。とてもあやしい。
「あとのことは騎士団にお任せください。治癒魔法の慈悲に感謝いたします、聖女様」
「ふふ、怪我をしている人がいたら助けるのは当たり前のことですわ」
フィロシュネーは、足元に魔宝石が落ちていることに気付いた。
(魔宝石……これも実は石に変えられた何かだったりして)
まさかねー!
と思いながら試しにキスしてみると人間のおじさまになったので、フィロシュネーは死ぬほどびっくりした。
その後は、現地騎士団がその場をおさめてくれたので、フィロシュネーは迎賓館『ローズウッド・マナー』に帰った。自分の部屋に戻ると、青い鳥が待っていた。
「ああ、姫様。この鳥さんが、今さっき部屋に飛び込んできたのですが、元気いっぱいに壁にぶつかって、ぐったりしていて……し、死んでしまいそうです?」
侍女のジーナがおろおろと迎えてくれる。フィロシュネーは半眼になって治癒魔法をかけた。
「あ、あなた、なにをしているのよ、なにを」
実は死にかけるのが趣味だったりしないでしょうね?
息を吹き返した青い鳥は人の姿に戻り、ジーナを驚かせた。
「申し訳ありません、姫殿下。ちと楽しくなってしまい、はしゃぎすぎました」
「あなたも、はしゃいだりするのね」
魔力回復薬を渡すと、ダーウッドはおいしそうにくぴくぴと飲んだ。
地上で名前を呼ぶのは、シューエンだ。
「この方々は、婚約者セリーナ嬢の前で堂々と浮気を公言なさったばかりか、言いがかりをつけて名誉を傷つけたのでございます」
この方々、と言われた紅国勢は、上空から現れたサイラスとフィロシュネーにたじろぎつつ、悪態をついている。
「ふ、ふん。野蛮な真似を。さすが暗黒郷の問題国家だな!」
「フェニックスの聖女だか知らないけど、もうフェニックスはいないのでしょう?」
フィロシュネーに敬礼を送り、シューエンは下心をフルオープンに叫んだ。
「黙れ、でございます! ここは良いところを見せるチャンス! 僕が、僕が! そう僕がっ!」
手袋を脱いでクリストファーに叩きつけた。
「堂々と浮気したばかりか、ご自分の婚約者をおおやけの場で悪しざまに罵る男など、僕の正義が許しません! 決闘です。僕と決闘をしてください! 来たる歓迎会の日、公の場にて。正義の所在を明らかにしましょう!」
「け、け、決闘、ですか……っ? 青国って、怖い……っ」
メアリーがクリストファーにすがりつく。メアリーにデレっとしてからシューエンに視線を向けるクリストファーの態度は、ふざけていた。
「えっ、結婚? すまない。男には興味がないし、メアリーがいるから」
「結婚ではございません!!」
「神聖な決闘申し込みを茶化すなんて!」
(あの男……処す)
フィロシュネーはめらめらと闘志を心に燃え上がらせた。
必ずあの男に正義を執行する。正義でなくても、処す!
「この件については、外交官を通して正式に抗議してあげますわ」
意気込むフィロシュネーの耳に、サイラスの低い声が届いた。
「紅国の者が失礼を……ご不快なお気持ちにさせてしまい、申し訳ありません。……外交官を通さなくても、ここに女王陛下の騎士がおりますから」
クラウドムートンの高度を保ったまま、サイラスは部下に合図を送った。カラフルな傘の間を縫うようにして魔法生物に騎乗した騎士たちが降りていく。
「我々はノーブルクレスト騎士団の第二師団所属治安部隊です。皆様、おしずまりください。この場は我々が治めさせていただきます。当騎士団は、不品行な行為や振る舞いには厳しい対応をとっております。国賓相手となれば、なおのこと。女王陛下のご許可なしに、このような行為を続けることは許されません」
サイラスがお仕事モードで声を響かせるので、フィロシュネーは別人を見ているような気分になった。
(すっかり紅国の騎士様らしくなっちゃって)
そんなフィロシュネーを尻目に、すい~っと色鮮やかな炎が尾を引いて天翔ける。歓声のような悲鳴のような声が湧いた。
「……フェニックスだ!!」
風に乗り優雅に滑空して人々を驚かせるのは、美しい赤とオレンジの羽根を持つ不死鳥フェニックスだった。
炎の翼を舞うように上下させてカラフルな傘の間をキラキラしながら飛翔するフェニックスの姿は幻想的で、人々は希少な魔法生物の美しさと力強さに圧倒された。
「ん?」
天翔けるフェニックスの下に、ひらり、と舞い降りる布がある。フィロシュネーは見覚えがある気がして視線で追いかけた。
ひらひらと降りた布は、風に乗ってメアリーの頬をかすめてから、獣人シェイドの尻尾に触れて地面に落ちる。と、同時にすさまじい悲鳴が二人から放たれた。
「ひぎゃああああああああああ!!」
「アアアアアアアアーーー!?」
突然の絶叫に、周囲がぎょっとする。
「わ、わた、私の顔がああああ!」
「尻尾ガアアアア!」
メアリ―の頬は布がかすめた場所からボコボコと血管が浮いて、見る見るうちに醜く腫れあがっていく!
シェイドの尻尾は毛がパチパチ音を立てながら抜けて、禿げてしまった!
「じ、自慢の尻尾が! イタタ! あぎゃあああ!!」
禿げあがった皮膚が腫れていく――シェイドは悶絶し始めた。
「どうなってるんだ……!? その布は!? 医師の手配を」
サイラスは急いでクラウドムートンの高度を下げて、騎士団の医師たちに診てもらうように指示した。
(あっ!)
フィロシュネーは、地面に落ちた布の正体に思い至った。
(シューエンが贈ってくださったリフレクシオ・マントじゃない!!)
気付いた瞬間、マントが燃え上がる。
「証拠隠滅」
フェニックスが優雅に羽ばたいて、高度をあげて去っていく。
「ククッ、私はただの通りすがりの野良フェニックスさんです」
小さな笑い声が聞こえて、フィロシュネーは目を瞬かせた。
(あー! わ、悪い鳥さんがいるわぁ~~!)
「私の顔が、美しい顔が! 早くッ、早くなんとかしなさいよォ! あのクソ鳥、許さない! チキンにしてやるわ!」
「メ、メアリーッ!?」
「このノロマな男ども! 突っ立ってないでさっさと行動しろ……!」
メアリ―が怒鳴り散らす声が野太くなり、一瞬ゆらりと輪郭をぶらして、男のような外見になる。
「くっ、術が、イテッ。く、くそう」
慌てて手を顔に当てて苦痛の声をあげつつ、メアリ―の姿は、すぐに元に戻った。
「な、なんだ? 今一瞬メアリーが男に見えたぞ」
「俺も」
シェイドはというと、杖を放りだして地面に転がってわめいている。
「ダイロス師匠! たすけてダイロス師匠! 尻尾がハゲちゃったよう!」
(なんか聞いたことのあるお名前が……気のせいかしらぁ……)
「今なにが起きたのかしら。突然の不幸、同情申し上げますわ」
フィロシュネーは「わたくし、なにもわかりませぇん!」という顔をして二人に歩み寄った。
浮かべるのは、聖女らしさを意識した表情。
「やだぁ! こんなにお顔が腫れてしまって、かわいそう! 尻尾もふかふかでしたのに。心が痛みますわ。わたくし、治癒魔法ができますので、治して差し上げますわね」
手をかざして治癒の光をみせれば、周囲が驚いている。
「暗黒郷の王族の治癒魔法だ!」
「あの眼を見てみろ、希少な亜人だ……」
(ドワーフの人も言ってましたわね。わたくし、亜人なのかしら。人間と亜人の違いってなにかしら)
「青国は、友好を望んでいますの。わたくしたちの国には、こんな言葉がありますのよ。『友に左の頬を叩かれたら、右もどうぞって言ってあげなさい』……今わたくし、なぜか空王陛下を思い出しましたわ。なぜかしら」
フィロシュネーは首をひねりつつ二人の傷を治した。
「ちなみに言葉には続きがあって、『でも王族は誇りのために、許すだけではなくしっかり叩き返せ、正義を執行せよ』とあります。友好国でも気をつけてね」
周囲で見ていた紅都の民はフィロシュネーを褒め称えるが、その声にはちょっと怯えも混ざっていた。
「誤解なさらないで? わたくしが怪我をさせたわけではありません。あくまで事故ですから。びっくりしましたわねぇ」
「許さない! 傷が治ったからって許されると思わないことね!」
「メアリー、フィロシュネー殿下は治してくれたんだよ」
「いいえ、違うわっ、この女がわざとマントを落としたのよ! 私知ってるんだから! 青国でヤスミールを殺したやつよ! あれはリフレク……ギャンッ!!」
「馬鹿!」
(えっ?)
言いかけたメアリーが、シェイドの手刀で気絶させられる。
シェイドはそのままメアリーを担いで逃げていこうとして、騎士に身柄を抑えられた。とてもあやしい。
「あとのことは騎士団にお任せください。治癒魔法の慈悲に感謝いたします、聖女様」
「ふふ、怪我をしている人がいたら助けるのは当たり前のことですわ」
フィロシュネーは、足元に魔宝石が落ちていることに気付いた。
(魔宝石……これも実は石に変えられた何かだったりして)
まさかねー!
と思いながら試しにキスしてみると人間のおじさまになったので、フィロシュネーは死ぬほどびっくりした。
その後は、現地騎士団がその場をおさめてくれたので、フィロシュネーは迎賓館『ローズウッド・マナー』に帰った。自分の部屋に戻ると、青い鳥が待っていた。
「ああ、姫様。この鳥さんが、今さっき部屋に飛び込んできたのですが、元気いっぱいに壁にぶつかって、ぐったりしていて……し、死んでしまいそうです?」
侍女のジーナがおろおろと迎えてくれる。フィロシュネーは半眼になって治癒魔法をかけた。
「あ、あなた、なにをしているのよ、なにを」
実は死にかけるのが趣味だったりしないでしょうね?
息を吹き返した青い鳥は人の姿に戻り、ジーナを驚かせた。
「申し訳ありません、姫殿下。ちと楽しくなってしまい、はしゃぎすぎました」
「あなたも、はしゃいだりするのね」
魔力回復薬を渡すと、ダーウッドはおいしそうにくぴくぴと飲んだ。
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