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第八章:婚約披露の代償
42:王女の叔父
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リンの声音に低く張りつめた響きがあった。底冷えするような静かな怒りを感じる。
ルカはまだスーが泣いているところを見たことがない。出会ってから日が浅いせいだと思っていたが、リンの言葉から彼女が滅多に涙を見せないことが伺えた。
クラウディアに来てからも、泣き言ひとつ言わない。意欲的でいつも笑っていた。
(恐ろしい思いをさせた……)
昨日のことは、スーの心に痣として刻まれるだろう。
リンに救い出されてからもずっと眠ったままだが、目覚めれば恐怖として蘇る。
ルカが成人披露の夜を決して忘れないように、彼女の心にも傷となり、痣となって残り続けるに違いない。
第七都への関心を避けるための代償を、スーに負わせたに等しい。
こちらの都合で、彼女に想像以上の負担を強いた。守りきれず巻き込んだことは、悔やんでも悔やみきれない。
「スーをあんなに泣かせるなんて……。まぁ、刺客には相応の報いを受けてもらったけど」
リンの中にも悪魔が棲んでいる。王宮で発見された刺客の亡骸はひどい状態だったらしい。生きたまま施された拷問の数々。八つ裂きの方が幸せなくらいの四肢の損壊。引きずり出された臓物。あの短時間でためらいもなく行われた惨状を想像すると、ひやりとした戦慄を感じる。
「成功したと思って気が緩んだのか、少しスーにつまらないことを語っていたけど、でも、僕には口を割らなかったから、アレは本物だね。あの級には滅多にお目にかかれない。……ルカ殿下を責めるのも可哀想か。アレを寄越した相手が上手だった。殿下には心当たりが山ほどありそうだけど。でも警備体制は見直した方がいいよ。あなたの側近には指摘しておいたけどね」
稀有な能力を持っていた刺客をあっさりと仕留め、なぶり殺すことをためらわない冷酷さと身体能力。
スーとよく似た顔で、中身はまるで異なっているのだ。
「あなたが何者であるのか、聞いてもよろしいでしょうか?」
「スーの叔父だよ」
サイオン王家の血縁者であることは、すでにユエンからも聞いているが、ルカが知りたいのは表面的な関係ではない。
「リン・プリンケプラ・サイオン。先日、三十才になりました。あちこち旅をして見聞を広めるのが趣味です」
おどけた調子で自己紹介をするが、やはり目は笑っていない。
とても三十には見えない童顔だった。スーと一つ二つ歳の離れた兄くらいにしか見えない。
「王女の守護者だと、ルキアに言ったそうですね」
スーと食事をした時とは違い、テラスには誰も控えていない。彼が語ることの危うさを思い、ルカは人払いをしてあった。
「ああ、なるほど。やっぱり殿下には通じたのか。守護者に心当たりがあるとなると、あなたは理解しているんだね。――天女のことを」
ルカから何かを明かすことはできない。リンも理解しているようだった。
「殿下。僕はこう見えて評価しているんですよ、あなたの親殺し。あのまま生きていたら、スーはあなたの父上に嫁ぐところだった」
当時のルカにはわからなかったが、今ならスーの辿るはずだった道を書きかえたのだと理解できる。
「あなたに嫁いで幸せかどうかはともかく、あなたの父上よりは良かったんじゃないかな。スーは夢見がちなところがあって、昔から白馬の王子様が迎えにくるような物語が大好きだからね。あなたが相手なら、少しはそんな夢が見られそうだ。――それに……」
リンは何かに思いを馳せているのか、寂しそうに笑う。
「昔は、怖い思いをした時は僕を呼んでくれた。勢いで登った木から降りられなくなった時や、川の向こう岸に渡って、戻れなくなった時も……。何かあった時は僕を頼ってくれたのに」
過去の思い出を辿っていた赤い目が、ルカに焦点を戻す。
「昨日はあなたのことを呼んでいた。――ルカ様って」
ぐっとルカの胸に痛みがこもる。彼女は真っ直ぐに自分を信じているのだ。
(スー……)
彼女の無垢さを踏みにじったに等しい。スーの気持ちを思って、知らずに手を握りしめていた。リンがふっと息をつく。
「ねぇ、ルカ殿下。守護者は文字通り守護者だよ。僕はそれ以上でもそれ以下でもない」
「どういう意味ですか?」
「サイオンの人間は、天女に役割を設計されている。僕もユエンも王も、もちろんスーもね。僕の役割は文字通り守護者。だから、スーには、強力なボディガードが付いているとでも思ってくれたらいいんじゃないかな?」
「あなたが?」
「そう。僕はとても強いから、心強い事この上なし」
昨夜の一件でリンの能力は実証されている。やはりサイオンの王家は侮れない。王の穏やかに見えて、全てを見抜いているかのような眼差しを思い出した。リンにも通じるものを感じる。
「僕は、こう見えてあなたにはわりと期待しているんだよ? スーを幸せにしてくれるんじゃないかなってね」
「――努力します」
リンがふふっと笑う。
「今回のお詫びに、スーの夢を一つ叶えてあげてほしいな」
「彼女の夢ですか?」
「うん。自分を迎えに来た白馬の王子様と初めてのキスをするっていう、壮大な夢」
「……それは、たしかに壮大ですね」
「スーは想像力がたくましいからね。でも初めてのキスが昨日のあれじゃ可哀想すぎる」
どういう情報網をもっているのかもわからないが、リンはスーのことを熟知しているらしい。
「そもそも、ルカ殿下が悪いよ」
昨日の一連の出来事を責められると、ルカには何も言えない。
「今回のことは、本当に申し訳ありません」
「そうじゃなくて、あなたがさっさとスーとキスをしておけば良かったんだ。そうすればスーの夢は守られたのに。あんなに魅力的で綺麗な子を婚約者として傍において、殿下はいったい何をしていたの?」
「…………」
返答に困る質問だった。ルカが黙り込んでしまうと、リンが声をあげて笑う。
屈託なく笑うと、彼はますますスーによく似ている。
「スーがあなたを大好きなのは、僕にもよくわかった。だから、なおさら昨日のアレはノーカウントにして、スーにはロマンチックな思い出が必要だと思うんだよね。ルカ殿下なら叶えてあげられるよ。スーは単純だから、殿下のキスで少しは心の傷も癒えるんじゃないかな。殿下の容姿は、まさにスーの思い描く王子様そのままだし」
あけすけなほど無邪気な発言だった。ルカは改めてリンがスーの叔父なのだと確信する。
「ねぇ、ルカ殿下」
面白そうに笑っていたリンの赤い眼が、再びまっすぐにルカを見る。
底冷えのするような、冷ややかな眼差しだった。
「スーの気持ちを裏切らないでほしいな」
「――善処します」
文字通りの守護者の意味。天女を護る者。
ルカはそっと吐息をつく。どうやらスーを大切にしている限り、彼が敵に回ることはなさそうだった。
ルカはまだスーが泣いているところを見たことがない。出会ってから日が浅いせいだと思っていたが、リンの言葉から彼女が滅多に涙を見せないことが伺えた。
クラウディアに来てからも、泣き言ひとつ言わない。意欲的でいつも笑っていた。
(恐ろしい思いをさせた……)
昨日のことは、スーの心に痣として刻まれるだろう。
リンに救い出されてからもずっと眠ったままだが、目覚めれば恐怖として蘇る。
ルカが成人披露の夜を決して忘れないように、彼女の心にも傷となり、痣となって残り続けるに違いない。
第七都への関心を避けるための代償を、スーに負わせたに等しい。
こちらの都合で、彼女に想像以上の負担を強いた。守りきれず巻き込んだことは、悔やんでも悔やみきれない。
「スーをあんなに泣かせるなんて……。まぁ、刺客には相応の報いを受けてもらったけど」
リンの中にも悪魔が棲んでいる。王宮で発見された刺客の亡骸はひどい状態だったらしい。生きたまま施された拷問の数々。八つ裂きの方が幸せなくらいの四肢の損壊。引きずり出された臓物。あの短時間でためらいもなく行われた惨状を想像すると、ひやりとした戦慄を感じる。
「成功したと思って気が緩んだのか、少しスーにつまらないことを語っていたけど、でも、僕には口を割らなかったから、アレは本物だね。あの級には滅多にお目にかかれない。……ルカ殿下を責めるのも可哀想か。アレを寄越した相手が上手だった。殿下には心当たりが山ほどありそうだけど。でも警備体制は見直した方がいいよ。あなたの側近には指摘しておいたけどね」
稀有な能力を持っていた刺客をあっさりと仕留め、なぶり殺すことをためらわない冷酷さと身体能力。
スーとよく似た顔で、中身はまるで異なっているのだ。
「あなたが何者であるのか、聞いてもよろしいでしょうか?」
「スーの叔父だよ」
サイオン王家の血縁者であることは、すでにユエンからも聞いているが、ルカが知りたいのは表面的な関係ではない。
「リン・プリンケプラ・サイオン。先日、三十才になりました。あちこち旅をして見聞を広めるのが趣味です」
おどけた調子で自己紹介をするが、やはり目は笑っていない。
とても三十には見えない童顔だった。スーと一つ二つ歳の離れた兄くらいにしか見えない。
「王女の守護者だと、ルキアに言ったそうですね」
スーと食事をした時とは違い、テラスには誰も控えていない。彼が語ることの危うさを思い、ルカは人払いをしてあった。
「ああ、なるほど。やっぱり殿下には通じたのか。守護者に心当たりがあるとなると、あなたは理解しているんだね。――天女のことを」
ルカから何かを明かすことはできない。リンも理解しているようだった。
「殿下。僕はこう見えて評価しているんですよ、あなたの親殺し。あのまま生きていたら、スーはあなたの父上に嫁ぐところだった」
当時のルカにはわからなかったが、今ならスーの辿るはずだった道を書きかえたのだと理解できる。
「あなたに嫁いで幸せかどうかはともかく、あなたの父上よりは良かったんじゃないかな。スーは夢見がちなところがあって、昔から白馬の王子様が迎えにくるような物語が大好きだからね。あなたが相手なら、少しはそんな夢が見られそうだ。――それに……」
リンは何かに思いを馳せているのか、寂しそうに笑う。
「昔は、怖い思いをした時は僕を呼んでくれた。勢いで登った木から降りられなくなった時や、川の向こう岸に渡って、戻れなくなった時も……。何かあった時は僕を頼ってくれたのに」
過去の思い出を辿っていた赤い目が、ルカに焦点を戻す。
「昨日はあなたのことを呼んでいた。――ルカ様って」
ぐっとルカの胸に痛みがこもる。彼女は真っ直ぐに自分を信じているのだ。
(スー……)
彼女の無垢さを踏みにじったに等しい。スーの気持ちを思って、知らずに手を握りしめていた。リンがふっと息をつく。
「ねぇ、ルカ殿下。守護者は文字通り守護者だよ。僕はそれ以上でもそれ以下でもない」
「どういう意味ですか?」
「サイオンの人間は、天女に役割を設計されている。僕もユエンも王も、もちろんスーもね。僕の役割は文字通り守護者。だから、スーには、強力なボディガードが付いているとでも思ってくれたらいいんじゃないかな?」
「あなたが?」
「そう。僕はとても強いから、心強い事この上なし」
昨夜の一件でリンの能力は実証されている。やはりサイオンの王家は侮れない。王の穏やかに見えて、全てを見抜いているかのような眼差しを思い出した。リンにも通じるものを感じる。
「僕は、こう見えてあなたにはわりと期待しているんだよ? スーを幸せにしてくれるんじゃないかなってね」
「――努力します」
リンがふふっと笑う。
「今回のお詫びに、スーの夢を一つ叶えてあげてほしいな」
「彼女の夢ですか?」
「うん。自分を迎えに来た白馬の王子様と初めてのキスをするっていう、壮大な夢」
「……それは、たしかに壮大ですね」
「スーは想像力がたくましいからね。でも初めてのキスが昨日のあれじゃ可哀想すぎる」
どういう情報網をもっているのかもわからないが、リンはスーのことを熟知しているらしい。
「そもそも、ルカ殿下が悪いよ」
昨日の一連の出来事を責められると、ルカには何も言えない。
「今回のことは、本当に申し訳ありません」
「そうじゃなくて、あなたがさっさとスーとキスをしておけば良かったんだ。そうすればスーの夢は守られたのに。あんなに魅力的で綺麗な子を婚約者として傍において、殿下はいったい何をしていたの?」
「…………」
返答に困る質問だった。ルカが黙り込んでしまうと、リンが声をあげて笑う。
屈託なく笑うと、彼はますますスーによく似ている。
「スーがあなたを大好きなのは、僕にもよくわかった。だから、なおさら昨日のアレはノーカウントにして、スーにはロマンチックな思い出が必要だと思うんだよね。ルカ殿下なら叶えてあげられるよ。スーは単純だから、殿下のキスで少しは心の傷も癒えるんじゃないかな。殿下の容姿は、まさにスーの思い描く王子様そのままだし」
あけすけなほど無邪気な発言だった。ルカは改めてリンがスーの叔父なのだと確信する。
「ねぇ、ルカ殿下」
面白そうに笑っていたリンの赤い眼が、再びまっすぐにルカを見る。
底冷えのするような、冷ややかな眼差しだった。
「スーの気持ちを裏切らないでほしいな」
「――善処します」
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