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Chap.17 ロックンキャロルでワルツを

Chap.17 Sec.1

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 朝だ。遮光の解かれた窓の外に、冷たい冬の景色が広がっている。ハウスには雪が降っていないけれど、すこし離れた山々は雪化粧して、夜明け前の暗がりのなか白と黒の荒々しい姿を見せていた。

 シンプルな黒のベッドから立ち上がり、うっかり眺めてしまっていた窓から目を外す。山に似た白黒の部屋に、本来いるべき彼はいない。こんな寒いなか森に行ってくれたらしい。あの小さなログハウスは暖炉だんろしかなかったけれど、ちゃんと暖かいのだろうか……。

 着替えを済ませて、食堂に急いだ。はやる心を落ち着かせようとして、でも上手くいかなくて、食堂まで回らずに手前の調理室のドアに手をかざしていた。

「めるうぃん、おはようっ」

 焦る気持ちが、声に表れる。跳ねた語尾に、ブラウンのふわふわした後ろ頭が振り返った。

「ぁ……」

 つながった目の先で、ダークブラウンの眼が、びくりと。彼の手から、何かを混ぜていたらしい銀の調理器具が落下した。金属質な音が、大きく響く。ふたりして音に身をすくめてから……同時に、拾おうと手を伸ばしていた。

「ぁ、いいですっ、僕が拾いますから……」

 床に弾かれた器具には、私のほうが近かった。すでに触れてしまっていたので、拾い上げ、寄ってきていたメルウィンへと渡す。

「……ありがとうございます」

 感謝を述べた唇の上、うかがうような目がこちらを向いていた。

「あの……身体は、大丈夫ですか……?」
「はい、だいじょうぶ。とても、げんき」
「それは、ほんとうに、よかったです……」

 目線が落ちる。合わなくなった視線に戸惑うが……

「……なにを、てつだうと、いい?」

 お決まりの言葉を口にすると、メルウィンの顔が跳ね上がった。

「だめですっ」

 勢いに押されてびっくりした私に、メルウィンが、はっとして、

「あっ、ごめんなさい……でも、その……お手伝いなんて、しなくていいんです。アリスさんは……お客さまだから」
「……おきゃくさま?」
「……ティアくんから、やっぱり聞いてないんですよね? 昨日、みんなで話し合ったことを、ティアくんが代表して話すはずだったんですけど……」


——ごめんね。

 メルウィンの話に、昨夜のティアが思い浮かぶ。途中から泣いて話せなくなってしまったティアに、何も訊けなかった。サクラはどうなったのか、それを訊きたくて(もちろん手伝いをしながら訊くつもりで)、ここまでやって来たのだ。

「ティアくん、“上手く話せなかった”ってメッセージを回していて……だから……僕なんかが代表して話すのは、ほんとはダメな気がするけど……——アリスさん。今まで、その……ひどい扱いをして……ごめんなさい」

 くり色の眼が、真摯しんしにこちらを見つめる。なんと返したらいいのか、分からずに——まずは、首を振った。

「〈ごめんなさい〉は、いらない」
「……要ります。サクラさんが巻き込んだとしても……なにも知らず、ほんとうに、すみませんでした」
「……こまる。めるうぃんに、あやまれるのは……ほんとうに、こまる」
「いいえっ……僕だって、アリスさんに手伝いをさせて……利用していたようなものですっ……」
「………………」

 申し訳なさでいっぱいになっているメルウィンに、かけるべき言葉を見つけられない。メルウィンまで、ティアみたいに泣いてしまいそうだった。困惑する私に、メルウィンは、

「サクラさんについては、どう対処するか……まだ決められていません。でも、アリスさんのことは……みんなで話し合って、希望のコミュニティを探そう、と……決めました。……ロキくんが、だいぶ、ごねていたので……なにか言ってくるかもしれませんが、気にしなくても、いいです。アリスさんの希望を、最優先にしてください」
「……わたしの、きぼう……」
「はい。ここから遠くても、大丈夫です。生活が安定していて、資源が豊かな所を。セト君が、責任もって探すと言っていましたから……心配は、ないです」
「………………」

 配慮された、思いやりの言葉。
 なのに、なぜか——突き放すように聞こえる。あんなにいっぱい、一緒に料理の時間を過ごしてきたのに。まるで、他人みたいに——よそよそしい。

 わかった、と。言えなかった。
 結局、返す言葉を見つけられないまま。

「アリスさんの食事は、お部屋に届けますから。好きなものを、好きなときにオーダーしてください」

 メルウィンの優しい声を最後に、食堂を後にした。



 §



 ——その日、一日を通して。
 彼らから順に謝罪を受けた。

 朝のうちに、アリアが。メルウィンと同じように、気づけなかったことを強く謝り、サクラとイシャンのことまでも、もういちど深く謝罪された。
 その次に、イシャンが。謝罪と、“ゆるしをえる立場ではないが、償いになるならなんでもする”、そう主張した。
 昼に、ハオロンがやってきて……

「正直ゆうと、うちは悪いと思ってないんやって。……でも、セトのために……うちらの兄弟のために、耐えてたってゆうのは……ちょっと、申し訳ないと、思うわ。……ほやで、ありがと」

 彼だけ、謝罪というよりは感謝だった。
 ドアの所で話していたハオロンが帰ると、それを待っていたみたいに、廊下から低い声で呼ばれた。「ウサギ」呼んでから、その名前が不適切だと思ったのか、セトが言いよどむように「いや……違う、な。これは俺が勝手に呼んだ名前だから……」そんなことを言うものだから、私のほうが困って否定していた。

「うさぎで、だいじょうぶ」
「……そうか」
「〈へや〉を……ありがとう」
「感謝なんて要らねぇ。……俺が、」
「——せと、」

 彼がなんと言うのか、それくらい分かっていたから、先に、

「あやまらないで。……せとには、まえにも、あやまってもらった。〈ごめんなさい〉は、もう、いらない」
「………………」
「わたしは……せとに、たすけてもらった。いっぱい、まもってもらった。それは、かわらないから……あやまらないで、ほしい」

 言おうと決めていたことを伝えると、じっと私を見ていた金の眼は、静かに、伏せるようにれた。

「……コミュニティの話は、聞いたのか」
「はい。せとが……さがしてくれると、ききました」
「ああ。何か希望があったら、言ってくれ」
「…………きぼうは、ない。わたしを、うけいれてくれるところなら……どこでも」
「……分かった。俺が言うのもなんだけど……ロキは、どうすんだ?」
「?」
「あいつ、お前を送り出すことに反発して、閉じもってんだよ。たぶん……出てくのを邪魔するかも知んねぇから、お前が、どうしたいのかで——ロキを、一緒に連れてく、とか。俺も、ロキを説得したほうがいいのか……」
「ろきを、つれていくなんて……できない」
「……そう、か?」
「ろきには、わたしから、はなしにいってみる。だいじょうぶだと、おもう」
「……悪いな」

 謝罪めいた音に、金の眼がふわりと戻ってきた。普段は鋭くきらめくそれが、今は精彩を欠いている。なにか言いたげではあった。それが、もっと正式な謝罪の言葉なのだろうとも、思った。

「なるべく早く、見つける。遅くとも、年明けには」
「……せと、」
「ん?」
「ひとつだけ、きぼうが……」
「なんだ?」
「……〈くりすます〉は、ここにいたい。てぃあと、〈おいわい〉を、やくそくしたから」
「ああ、それくらい……全然。平気だ、問題ねぇよ。分かった、みんなにも共有しとく」
「ありがとう」
「……いや」

 言葉を言い尽くして、互いに無言で視線を重ねた。しばらくだけ、音もなく。

「……じゃあ、なんか他にあったら、いつでも言ってくれ」
「……はい」

 セトの大きな背中を見送ってから、目を左に。セトの部屋の横にある、ロキの部屋へと足を進めた。
 手をかざして、待ってみる。勉強の一環に、彼らの言語で、数を数えて。20まで数えきる前に、そのドアは開いた。迎えてくれるひとは居ない。勝手に入室して、照明が暗めな部屋を進み、中央の丸いベッドまで。

「……おはよう、ろき」

 頭と足が、ベッドと反対になっている。こちら側で羽毛布団に半分沈む、虹になり損ねた髪に向けて声をかけると、

「……ヤだ。オレは認めない……」

 くぐもった声が、布団に吸い込まれる。複雑だった心が緩み、なんとなく笑ってしまいそうになった。

「……なにを、みとめない、の?」
「……みんな、ウサギちゃんを自由にすべきだってゆう……オレは嫌だって言ってんのに……完全無視。こんなことなら……オレが、ティアもイシャンも倒しときゃよかった……」
「……?」

 布団に埋もれる声が、なんだか物騒な発言を。

「そォしたら、ウサギちゃんと……セトと、ふざけた逃亡生活やれたのに……」
「? ……もしかして、〈げーむ〉の、はなし、してる?」
「してねェ~……」

 ゴロンと回った長い身体が、上を向いた。上下逆さまで目が合う。地球の眼は、照明が弱い今は茶色っぽくて、つぶらに見える。下から伸ばされた長い腕が、私の手を引いてたぐり寄せた。

「……ウサギちゃん、オレのことキライ?」
「きらいじゃないよ」
「じゃ、スキ?」
「………………」
「なんでそこで止まっちゃうワケ? あんなにスキって言ってくれてたのにさァ~」
「わたし、〈すき〉は、ぜんぜんいってない」
「じゃァ、オレのこと、愛してくれてンの?」
「………………」
「期待させといて言ってくんないじゃん……」

 不満げなロキの頭の横に、腰を下ろした。手は繋がったまま。振りほどいてはいない。何も映っていない室内を眺めながら、「せと」その名をこぼすと、ぴくりと彼の眉が反応した。

「ろき、さっき、〈せと〉っていった」
「だから何?」
「……いいえ、なんでも」
「はァ~?」

 そろそろ本当に笑ってしまいそう——と思っていて、やっぱり隠せずに小さく笑ってしまった。ロキだけいつもどおりなことが、なぜか、ほっとするような心地で嬉しかった。
 こぼれた笑みを斜め下から見ていたロキが、「……かわいい」珍しくストレートな褒め言葉をくれた。嫌みじゃないことも言えるんだね、と。言いたくなるくらい、珍しい。
 数秒、考えるようにじっとしていたロキは、おもむろに体を起こした。繋がる手を、すこしだけ引いて、

「……ウサギちゃん、行かないでよ」
「………………」
「オレ、なんでもするから。階段から落とすようなことはもう絶対しないし、痛いこともないように気をつけるし、嫌なら……触りもしないから」

 ぱっと、手が離れる。

「だからさ、……ずっと、ここにいて」

 ノイズを含んだ声。いつもの勢いがないロキの声に、耐えていたものが、あふれて——

「えっ? ……は、ちょっ、なんで泣くわけっ?」

 驚いた丸い眼から逃げるように、両手で顔を隠した。ここで泣くのはおかしい、間違ってる。

——ごめんね。
——みんなで話し合って、希望のコミュニティを探そう、と……決めました。
——なるべく早く、見つける。

 サクラと身体の契約を結んでから、ずっと欲しかったはずの言葉たち。やっともらえて、安心するべきなのに——

——ずっと、ここにいて。

 きっと、ほんとうに欲しかったのは、こっちだった。
 身体を差し出さなくとも、ちゃんと対等に。誰かの役に立って、自分はここにいてもいいんだっていう——あかしを。私じゃなくて、私いてほしいと——思えるような。

 そんな自分だけの価値を、認めてほしかった……。


「……なんで泣くの? オレ、何かした? ……ごめん?」

 止めどなくあふれていく涙の理由を。すこしも分からないロキが、そろそろとした手つきで私の肩に触れる。
 ロキは何も悪くない。なにもしていない。そう伝えるために、首を振ることだけで精一杯だった。
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