彼の素顔は誰も知らない

めーぷる

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第三章 ギルド長からのご指名

17.必要な手助け※

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「大丈夫、誰も見てない。早く戻って報告したいんだろう? だったら、僕が手伝ってあげるから。そのためのバディだし」
「……」
「こんな辛そうなリューを置いて行ける訳ないし、誰かに見せるのも何か癪だしね。どうせなら、僕だけが見て愉しみたい」
「お前……」

 少しだけ目を開けたリューがジッとこちらを見上げている。
 その視線が助けを乞うように見えて、僕は人助けという名目を持って触れられることに、自然と笑んだ。

 リューは結局これ以上、僕に帰れとは言わなかった。

 まずはリューの側に腰掛けて、リューの頭を僕の膝の上へと乗せる。
 もう一度頬を撫でて指を滑らせると、リューの口に僕の指先を近づける。

「リュー。声聞かれたくないなら、指舐めて?」

 リューは指示された通りに口を開いて僕の指を咥え、素直に指に舌先を這わせてペロペロと舐め始めた。

「ふふ……素直で良い子。じゃあ、僕は熱を逃してあげるためにリューの身体を触るからね? 発散させた方がきっと早く抜けるから。リューも遠慮せずに感じること」

 開いている手でリューの身体に手を伸ばす。
 シャツの上からでもすでに胸の突起は尖っていて、くっきりと形を浮かび上がらせていた。

「あぁ、これは辛そうだ。ここまできたらもっと感じた方がいいんじゃない?」

 僕が少し触れるだけで、くぐもった声が漏れる。
 ピンと指先で弾くと、目を瞑ってやり過ごそうとする。

 必死に指を咥えて声を押し殺しているのが、堪らなく僕の興奮を煽る。

「イイね。リュー、気持ちいいの?」

 僕の問いかけには答えずに、また縋るように指を舐め始める。
 そんなに指がお気に召したのだろうか? 今度は口の中を探るように指を動かしてみる。

「…っぐ、……ぅ……」
「口の中も熱いね? ねぇ、指を僕だと思ってしゃぶって?」

 胡乱げな目でこちらを見上げてくるが、熱が勝るのかリューは遠慮がちに指に吸い付いて顔を動かし始めた。

 チュパチュパと吸う様子は性器を咥えているように見えて、僕もリューを見ているだけで妙な気分になってくる。

「ん、ちょっと細いけど、動きはそれっぽい。僕の見て勉強してたの? リューもやればできるじゃない」
「……るさい」

 珍しく声を出して抗議するが、やはりまだ表情も反応もいつもの不愛想で冷静なリューとは程遠い。
 それでも必死なリューを見ていると、とことん可愛がってあげたくなる。

「あぁ、いいね。よく出来ました。それじゃあ、リュー。一旦起きて服、脱いじゃおうか? 擦れるのも辛いだろうから、直接触ってあげる」

 名残惜しそうに僕の指を口から放すと、何とか起き上がって自分の服に手をかける。
 バサリと脱いでしまうと、これでいいか? と裸体を顕にして問いかけてくる。
 シャツ一枚しか着ていないことは服が干してあるから知っていた。
 だけれど、僕は脱いでいないのに対してリューは全裸だという事実を改めて認識すると余計に妙な期待が膨らんでしまった。
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