11 / 64
第二章 レトロ喫茶、オープンします
11.リニューアルオープン当日
しおりを挟む
ついにリニューアルオープン当日になった。
近所の人には、買い出しや会った時にまた店を再開しますって挨拶しておいた。
じいちゃんの知り合いの人たちはみんな歓迎してくれて、またコーヒーを飲みに行くよって言ってくれる人が多かった。
新規のお客さんへの宣伝は、とっきーがレトロ喫茶プラムコレクトのホームページを作ってくれてサイトにも登録してくれてるからバッチリだ。
初日から混み過ぎて大変だーなんてことは絶対にないと思うけど、お店は三人でまわすから少しずつお客さんが増えてくれるのが一番いい。
「よっし。じゃあ、始めますか!」
オープン時間の二時間前に店へ着いたから、まだ誰も来てない。
気合をいれるために、早速オーダーメイドで作った制服に着替える。
マスターの制服もじいちゃんの時のデザインと同じものにしようか迷って、最初は白シャツと黒のリボンタイだけにしておくことにした。
パンツは無難な黒の落ち着いた感じでまとめて、腰に焦げ茶のカフェエプロンを巻く。
俺の髪は薄茶でふわっとしているから、寝ぐせが目立たないように軽く流す。
普段は前髪が長めなせいもあってぼんやりしていると思われがちだから、見た目だけでもきちっとしておかないとな。
本当は制服もじいちゃんが着てたボルドーのリボンタイと焦げ茶のベストにしたいところだけど、とっておきは一人前になってからだ。
俺はじいちゃんの見よう見まねの半人前だから、清潔感があれば別にいいかなと思ってる。
「喫茶店の制服っていいよな。じいちゃんはいつもカッコよかったよなぁ」
鏡で自分の恰好を見ていると、笑いながら接客してたじいちゃんを思い出す。
でも、俺たちは俺たちの新たなプラムコレクトを作っていかないといけないよな。
笑顔の練習をして、気合を入れ直す。
ちなみにげんちゃんは料理兼スイーツ担当だから、レトロ喫茶だけどパティシエっぽいベージュの丸いふわっとした帽子に白のコックコートで茶のスカーフを巻いてる。
黒いパンツと腰で巻くタイプのカフェエプロンは焦げ茶だ。
とっきーは接客担当だから俺とあんまり変わらないんだけど、リボンタイの色は黒でリボンが俺と違って蝶ネクタイタイプだ。
俺は輪になってるだけの簡単なタイプだから、少し大人っぽく見えるらしい。
「しっかし、とっきーは制服の拘りもすごかったよなぁ……。野郎しかいないんだから、見た目は大事だ! とかなんとか言ってたけど。まず金髪の兄ちゃんが接客業って……」
とっきーのことは近所のじいちゃんばあちゃんも見慣れてるから、俺も金髪については黒に染めてこいとか言わなかった。
じいちゃんもとっきーの髪で不良だとか言ったことは一度もなかったしな。
制服に関しては宣伝効果もあるからってことだったけど、SNSでもとっきーが頻繁に発信してくれてるみたいだ。
俺も一応チェックしてるけど、フォロワー数はどのSNSも少しずつ増えてきている。
近所の人には、買い出しや会った時にまた店を再開しますって挨拶しておいた。
じいちゃんの知り合いの人たちはみんな歓迎してくれて、またコーヒーを飲みに行くよって言ってくれる人が多かった。
新規のお客さんへの宣伝は、とっきーがレトロ喫茶プラムコレクトのホームページを作ってくれてサイトにも登録してくれてるからバッチリだ。
初日から混み過ぎて大変だーなんてことは絶対にないと思うけど、お店は三人でまわすから少しずつお客さんが増えてくれるのが一番いい。
「よっし。じゃあ、始めますか!」
オープン時間の二時間前に店へ着いたから、まだ誰も来てない。
気合をいれるために、早速オーダーメイドで作った制服に着替える。
マスターの制服もじいちゃんの時のデザインと同じものにしようか迷って、最初は白シャツと黒のリボンタイだけにしておくことにした。
パンツは無難な黒の落ち着いた感じでまとめて、腰に焦げ茶のカフェエプロンを巻く。
俺の髪は薄茶でふわっとしているから、寝ぐせが目立たないように軽く流す。
普段は前髪が長めなせいもあってぼんやりしていると思われがちだから、見た目だけでもきちっとしておかないとな。
本当は制服もじいちゃんが着てたボルドーのリボンタイと焦げ茶のベストにしたいところだけど、とっておきは一人前になってからだ。
俺はじいちゃんの見よう見まねの半人前だから、清潔感があれば別にいいかなと思ってる。
「喫茶店の制服っていいよな。じいちゃんはいつもカッコよかったよなぁ」
鏡で自分の恰好を見ていると、笑いながら接客してたじいちゃんを思い出す。
でも、俺たちは俺たちの新たなプラムコレクトを作っていかないといけないよな。
笑顔の練習をして、気合を入れ直す。
ちなみにげんちゃんは料理兼スイーツ担当だから、レトロ喫茶だけどパティシエっぽいベージュの丸いふわっとした帽子に白のコックコートで茶のスカーフを巻いてる。
黒いパンツと腰で巻くタイプのカフェエプロンは焦げ茶だ。
とっきーは接客担当だから俺とあんまり変わらないんだけど、リボンタイの色は黒でリボンが俺と違って蝶ネクタイタイプだ。
俺は輪になってるだけの簡単なタイプだから、少し大人っぽく見えるらしい。
「しっかし、とっきーは制服の拘りもすごかったよなぁ……。野郎しかいないんだから、見た目は大事だ! とかなんとか言ってたけど。まず金髪の兄ちゃんが接客業って……」
とっきーのことは近所のじいちゃんばあちゃんも見慣れてるから、俺も金髪については黒に染めてこいとか言わなかった。
じいちゃんもとっきーの髪で不良だとか言ったことは一度もなかったしな。
制服に関しては宣伝効果もあるからってことだったけど、SNSでもとっきーが頻繁に発信してくれてるみたいだ。
俺も一応チェックしてるけど、フォロワー数はどのSNSも少しずつ増えてきている。
0
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説
【運命】に捨てられ捨てたΩ
諦念
BL
「拓海さん、ごめんなさい」
秀也は白磁の肌を青く染め、瞼に陰影をつけている。
「お前が決めたことだろう、こっちはそれに従うさ」
秀也の安堵する声を聞きたくなく、逃げるように拓海は音を立ててカップを置いた。
【運命】に翻弄された両親を持ち、【運命】なんて言葉を信じなくなった医大生の拓海。大学で入学式が行われた日、「一目惚れしました」と眉目秀麗、頭脳明晰なインテリ眼鏡風な新入生、秀也に突然告白された。
なんと、彼は有名な大病院の院長の一人息子でαだった。
右往左往ありながらも番を前提に恋人となった二人。卒業後、二人の前に、秀也の幼馴染で元婚約者であるαの女が突然現れて……。
前から拓海を狙っていた先輩は傷ついた拓海を慰め、ここぞとばかりに自分と同居することを提案する。
※オメガバース独自解釈です。合わない人は危険です。
縦読みを推奨します。
成り行き番の溺愛生活
アオ
BL
タイトルそのままです
成り行きで番になってしまったら溺愛生活が待っていたというありきたりな話です
始めて投稿するので変なところが多々あると思いますがそこは勘弁してください
オメガバースで独自の設定があるかもです
27歳×16歳のカップルです
この小説の世界では法律上大丈夫です オメガバの世界だからね
それでもよければ読んでくださるとうれしいです
やり直せるなら、貴方達とは関わらない。
いろまにもめと
BL
俺はレオベルト・エンフィア。
エンフィア侯爵家の長男であり、前世持ちだ。
俺は幼馴染のアラン・メロヴィングに惚れ込み、恋人でもないのにアランは俺の嫁だと言ってまわるというはずかしい事をし、最終的にアランと恋に落ちた王太子によって、アランに付きまとっていた俺は処刑された。
処刑の直前、俺は前世を思い出した。日本という国の一般サラリーマンだった頃を。そして、ここは前世有名だったBLゲームの世界と一致する事を。
こんな時に思い出しても遅せぇわ!と思い、どうかもう一度やり直せたら、貴族なんだから可愛い嫁さんと裕福にのんびり暮らしたい…!
そう思った俺の願いは届いたのだ。
5歳の時の俺に戻ってきた…!
今度は絶対関わらない!
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
捨てられオメガの幸せは
ホロロン
BL
家族に愛されていると思っていたが実はそうではない事実を知ってもなお家族と仲良くしたいがためにずっと好きだった人と喧嘩別れしてしまった。
幸せになれると思ったのに…番になる前に捨てられて行き場をなくした時に会ったのは、あの大好きな彼だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる