怪奇短篇書架 〜呟怖〜

縁代まと

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第132話 ドサッ

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ドサッと音がする。
俺は恨みがましい目で見上げてくる弟を押さえ込み息を潜めていた。

わかってる。
わかってるよ、俺も同じ気持ちだ。

何度も何度も聞こえてくるのは母が帰宅した時に買い物袋を置く音。
でもな、母さんは死んだんだ。

駆け寄っちゃいけない。
見に行っちゃいけないんだよ。
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