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アスタリア王国編
182 悪役令嬢の裁きを見せましょう
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「見苦しいわね」
冷え冷えとした声に、鋭い切っ先のような視線。味方であるナディヤでさえ、体が震え出しそうな威圧感に襲われた。エリーナは今作の悪役令嬢である姉らに視線を向け、憐れみの微笑を浮かべる。
「他人のせいにして、自分は変わろうともしないなんて」
エリーナにすればこの悪役令嬢は三流もいいところだ。何より覇気がなく、投げやりなのが見て取れた。愛しい人を取られる嫉妬からの、燃えるような苛烈なものではない。こんなのが乙女ゲームの悪役令嬢だなんて、笑えてくる。
二人はたじろぎながらも、エリーナを睨み返す。
「あ、貴女は誰よ」
「勝手に話に入ってこないでちょうだい」
エリーナは扇子を開き、口元を隠して目を細める。それだけで凄みが増し、ナディヤは圧倒的な悪役令嬢に涙目だ。
「わたくしが誰かですって?」
エリーナはため息をつく。二人がエリーナを直接見たことがなくても、もうアスタリアへ来て一か月半が過ぎたのだ。その存在について話を聞く機会もあったはずなのに。エリーナは幼子に話すように、ゆっくり分かりやすく名を告げる。
「わたくしはエリーナ・フォン・ラルフレア。ナディヤのお友達ですわ」
「は?」
「え?」
その名を知らないはずがなく、二人は石のように固まった。
「さて、わたくしのお友達にずいぶん辛辣なお言葉を吐かれていらしたけど、品の無さが知れるわね」
「え、どうして、王女殿下がここに?」
一人が驚愕し怯んだのに対し、もう一人はナディヤにさらに詰め寄り、怒りを爆発させる。
「あんたはそうやって、いつも恵まれて! ラルフレアの王族の方とお友達、そして殿下と恋人? さぞ、恋人の出来ない私たちが哀れでしょうね。どうせ裏で笑っているのでしょう?」
彼女は一番上の姉でプライドが高く、それでいて劣等感も人一倍あるように見えた。負の感情がまとわりついており、エリーナは眉を顰める。そんな姉に対し、ナディヤはひるまずに見つめ返した。
「そんなことありません! お姉様たちを笑うだなんて!」
「誰が信じられますか!」
とうとう長姉の手が出そうになり、エリーナは潮時と鋭い声を飛ばした。
「お止めなさい」
二人の姉は動きを止め、エリーナに顔を向ける。戸惑いと憎しみが混ざった表情だ。
「ナディヤは心がきれいで、変わろうとしたから人が寄って来たのよ。人を羨んで、他人のせいにしているあなたたちと違ってね」
二人はエリーナを「だから何」と言いたそうに睨んでいた。さすがに口答えはできない。この二人に対し、ナディヤが不当な扱いを訴え、罰を与えることは簡単だ。領地に封じるなり、修道院に送るなり好きにできる。だが、その選択肢にナディヤは首を横に振った。
「いくらでも処罰はできるけど、ナディヤが気に病むから変われるチャンスをあげるわ」
怪訝な表情を浮かべる二人に、リズが一通ずつ手紙を渡す。恐る恐る書面に目を通した二人は青ざめ、エリーナに顔を戻した。
「これは……どういう」
顔を引きつらせた二人に、エリーナは口端を上げて答える。
「そのままの意味よ。アスタリア、ラルフレア二国間の交流を図るために、二人をベロニカ王妃様の侍女に推薦しましたの。結婚相手が欲しいのでしょう? 他国の王家で侍女として仕えたとあれば、素晴らしい経歴になりますわ。それに、ラルフレアでいい殿方が見つかるかもしれませんし」
おほほほと扇子で口元を隠し、高笑いをする。視界の端に映るリズが呆れている気がした。推薦という名の、一時的な国外追放だ。書面には推薦するという旨と、二人の父親であるグリフォン侯爵のサインに、ベロニカのサインもあり拒否権は無い。二人も他国では好きにできない上、ベロニカなら二人をしっかり矯正してくれるだろう。
「これで全て解決ね! せいぜい今までの行いを反省して、生まれ変わりなさい!」
突然の通達に二の句が継げない二人に、満足そうに笑うエリーナ。真っ白になった姉たちを心配し、おろおろとし始めたナディヤ。姉たちとの決着がつき、場が混沌とし始めたところで、リズは後のことをグリフォン家の侍女に任せ、エリーナを撤退させるのだった。グリフォン侯爵がすぐに帰って来る手はずになっており、上手く収まるだろう。
後日、一連の騒動の詳細を聞いたグリフォン侯爵がエリーナに頭を下げに来て、謝罪と二人を再教育する旨を約束した。エリーナはやんわりと、それでいて棘のある言い方でナディヤが置かれていた状況と今後について話し、グリフォン侯爵を青ざめさせていた。グリフォン侯爵は悪い人間ではないのだが、家庭をあまり顧みない人だったらしい。
そして問題の二人は早急にラルフレアへ送られ、王妃の専属侍女たちの中で揉まれて侍女として育て上げられていくのは別の話。
冷え冷えとした声に、鋭い切っ先のような視線。味方であるナディヤでさえ、体が震え出しそうな威圧感に襲われた。エリーナは今作の悪役令嬢である姉らに視線を向け、憐れみの微笑を浮かべる。
「他人のせいにして、自分は変わろうともしないなんて」
エリーナにすればこの悪役令嬢は三流もいいところだ。何より覇気がなく、投げやりなのが見て取れた。愛しい人を取られる嫉妬からの、燃えるような苛烈なものではない。こんなのが乙女ゲームの悪役令嬢だなんて、笑えてくる。
二人はたじろぎながらも、エリーナを睨み返す。
「あ、貴女は誰よ」
「勝手に話に入ってこないでちょうだい」
エリーナは扇子を開き、口元を隠して目を細める。それだけで凄みが増し、ナディヤは圧倒的な悪役令嬢に涙目だ。
「わたくしが誰かですって?」
エリーナはため息をつく。二人がエリーナを直接見たことがなくても、もうアスタリアへ来て一か月半が過ぎたのだ。その存在について話を聞く機会もあったはずなのに。エリーナは幼子に話すように、ゆっくり分かりやすく名を告げる。
「わたくしはエリーナ・フォン・ラルフレア。ナディヤのお友達ですわ」
「は?」
「え?」
その名を知らないはずがなく、二人は石のように固まった。
「さて、わたくしのお友達にずいぶん辛辣なお言葉を吐かれていらしたけど、品の無さが知れるわね」
「え、どうして、王女殿下がここに?」
一人が驚愕し怯んだのに対し、もう一人はナディヤにさらに詰め寄り、怒りを爆発させる。
「あんたはそうやって、いつも恵まれて! ラルフレアの王族の方とお友達、そして殿下と恋人? さぞ、恋人の出来ない私たちが哀れでしょうね。どうせ裏で笑っているのでしょう?」
彼女は一番上の姉でプライドが高く、それでいて劣等感も人一倍あるように見えた。負の感情がまとわりついており、エリーナは眉を顰める。そんな姉に対し、ナディヤはひるまずに見つめ返した。
「そんなことありません! お姉様たちを笑うだなんて!」
「誰が信じられますか!」
とうとう長姉の手が出そうになり、エリーナは潮時と鋭い声を飛ばした。
「お止めなさい」
二人の姉は動きを止め、エリーナに顔を向ける。戸惑いと憎しみが混ざった表情だ。
「ナディヤは心がきれいで、変わろうとしたから人が寄って来たのよ。人を羨んで、他人のせいにしているあなたたちと違ってね」
二人はエリーナを「だから何」と言いたそうに睨んでいた。さすがに口答えはできない。この二人に対し、ナディヤが不当な扱いを訴え、罰を与えることは簡単だ。領地に封じるなり、修道院に送るなり好きにできる。だが、その選択肢にナディヤは首を横に振った。
「いくらでも処罰はできるけど、ナディヤが気に病むから変われるチャンスをあげるわ」
怪訝な表情を浮かべる二人に、リズが一通ずつ手紙を渡す。恐る恐る書面に目を通した二人は青ざめ、エリーナに顔を戻した。
「これは……どういう」
顔を引きつらせた二人に、エリーナは口端を上げて答える。
「そのままの意味よ。アスタリア、ラルフレア二国間の交流を図るために、二人をベロニカ王妃様の侍女に推薦しましたの。結婚相手が欲しいのでしょう? 他国の王家で侍女として仕えたとあれば、素晴らしい経歴になりますわ。それに、ラルフレアでいい殿方が見つかるかもしれませんし」
おほほほと扇子で口元を隠し、高笑いをする。視界の端に映るリズが呆れている気がした。推薦という名の、一時的な国外追放だ。書面には推薦するという旨と、二人の父親であるグリフォン侯爵のサインに、ベロニカのサインもあり拒否権は無い。二人も他国では好きにできない上、ベロニカなら二人をしっかり矯正してくれるだろう。
「これで全て解決ね! せいぜい今までの行いを反省して、生まれ変わりなさい!」
突然の通達に二の句が継げない二人に、満足そうに笑うエリーナ。真っ白になった姉たちを心配し、おろおろとし始めたナディヤ。姉たちとの決着がつき、場が混沌とし始めたところで、リズは後のことをグリフォン家の侍女に任せ、エリーナを撤退させるのだった。グリフォン侯爵がすぐに帰って来る手はずになっており、上手く収まるだろう。
後日、一連の騒動の詳細を聞いたグリフォン侯爵がエリーナに頭を下げに来て、謝罪と二人を再教育する旨を約束した。エリーナはやんわりと、それでいて棘のある言い方でナディヤが置かれていた状況と今後について話し、グリフォン侯爵を青ざめさせていた。グリフォン侯爵は悪い人間ではないのだが、家庭をあまり顧みない人だったらしい。
そして問題の二人は早急にラルフレアへ送られ、王妃の専属侍女たちの中で揉まれて侍女として育て上げられていくのは別の話。
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