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星を見る人
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「ああ、流石に二日連続はなかった。今までのペースでならもう二、三日かかるんじゃないかな」
金田さんが答える。どうやら今日は金田さん自ら迎えにいったようだ。
「明日、また同じ場所に行ってみようと思うのですが、そんなに時間がないのは変わらないんですよね。どうしましょうか」
僕は皆に問いを投げかけて意見を求めた。
「野宿するってわけにはいかないですかね?」
最初に反応したのは海原君だ。
「うん。テントもなければシュラフもない。やってやれないことはないだろうけど、正直そこまで無理したくはないな。それに桂坂さんもいるし……」
「じゃあ、もう少し人数を増やすってのはどうだい? ほら、大人数で手分けして探せばそれだけ効率もよくなるよな」
金田さんが積極的な意見を出した。
「それがいいかも知れないわね。でもこっちにも人が残ってたほうがいいでしょうから、行けるのはせいぜい四人てところね」
料子さんがそう言うが、彼女はどうやら最初から残る気でいるらしい。
「誰が行く?」
金田さんはもうそれで決まりとばかりに、すでに人選のほうに関心が移っているようだ。
「そうですね……。安食さんはどうでしょうか? 男は金田さんか海原君」
「どうしてそう思ったの?」
桂坂さんも僕の意図までは分からなかったみたいだ。
「料子さんには少しきついと思う。僕ら以外も男女で一人ずつのほうがいいと思うから、女の人は自動的に安食さんということになる」
「うん」
「男は林さんでも金田さんでも海原君でもいいと思うんですけど、金田さんたちにはこの場所でどっしりと腰を据えて待っていてもらったほうがいいかなと。ここは今のところ最重要拠点ですから」
「分かった。じゃあ、海原君だっけか? 君に行ってもらうかな」
金田さんも特に希望はなかったようで、すぐに納得してくれた。こうして明日の予定が決まった。
夕食のあと、僕は久しぶりに星でも眺めようかと外に出てみた。すると先に林さんが一人、暗い中で黙って夜空を見上げていた。鳥も動物もいないこの森は夜も妙に静かに感じる。
「何を見てるんですか」
僕は林さんを驚かせないよう低い声でそっと声をかけた。
「ああ、君か。ええと、健太だっけか」
「はい」
林さんは見上げた夜空から目を離し、一瞬こちらをチラッと見た後、また空に視線を戻した。
「俺はな、こうやって星を見るのが好きなんだ。見かけによらないだろ?」
「はあ」
まさか、意外です、とそのまま答えるわけにもいかない。答えに窮してると、林さんは勝手に僕に語り始めた。
金田さんが答える。どうやら今日は金田さん自ら迎えにいったようだ。
「明日、また同じ場所に行ってみようと思うのですが、そんなに時間がないのは変わらないんですよね。どうしましょうか」
僕は皆に問いを投げかけて意見を求めた。
「野宿するってわけにはいかないですかね?」
最初に反応したのは海原君だ。
「うん。テントもなければシュラフもない。やってやれないことはないだろうけど、正直そこまで無理したくはないな。それに桂坂さんもいるし……」
「じゃあ、もう少し人数を増やすってのはどうだい? ほら、大人数で手分けして探せばそれだけ効率もよくなるよな」
金田さんが積極的な意見を出した。
「それがいいかも知れないわね。でもこっちにも人が残ってたほうがいいでしょうから、行けるのはせいぜい四人てところね」
料子さんがそう言うが、彼女はどうやら最初から残る気でいるらしい。
「誰が行く?」
金田さんはもうそれで決まりとばかりに、すでに人選のほうに関心が移っているようだ。
「そうですね……。安食さんはどうでしょうか? 男は金田さんか海原君」
「どうしてそう思ったの?」
桂坂さんも僕の意図までは分からなかったみたいだ。
「料子さんには少しきついと思う。僕ら以外も男女で一人ずつのほうがいいと思うから、女の人は自動的に安食さんということになる」
「うん」
「男は林さんでも金田さんでも海原君でもいいと思うんですけど、金田さんたちにはこの場所でどっしりと腰を据えて待っていてもらったほうがいいかなと。ここは今のところ最重要拠点ですから」
「分かった。じゃあ、海原君だっけか? 君に行ってもらうかな」
金田さんも特に希望はなかったようで、すぐに納得してくれた。こうして明日の予定が決まった。
夕食のあと、僕は久しぶりに星でも眺めようかと外に出てみた。すると先に林さんが一人、暗い中で黙って夜空を見上げていた。鳥も動物もいないこの森は夜も妙に静かに感じる。
「何を見てるんですか」
僕は林さんを驚かせないよう低い声でそっと声をかけた。
「ああ、君か。ええと、健太だっけか」
「はい」
林さんは見上げた夜空から目を離し、一瞬こちらをチラッと見た後、また空に視線を戻した。
「俺はな、こうやって星を見るのが好きなんだ。見かけによらないだろ?」
「はあ」
まさか、意外です、とそのまま答えるわけにもいかない。答えに窮してると、林さんは勝手に僕に語り始めた。
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