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■第一章 七王国の王
レイ編 第一話「差別主義者な善人」
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第一話「差別主義者な善人」
(わ~
すっごい
ぎゅるんぎゅるんする~)
そんな風に思って、目を開いてみたら、なんか変なとこに来てた!
なんだろうここ~ 見たことなーい
「わっ」
頭痛い
色々記憶が入ってきて、気持ちわるーい
うんと?
なんだろうこの単語、
僕の名前かな
「僕はレイ!
レイ・デルフィーノ!
レイはね~
……」
ずどどーんって記憶が入ってきていい気分じゃないな
これちょっと頭がボーっとするし
あ なんか思い出してきた
「レイは宗教的な理由で老人とか、黒髪で黒い瞳の人とか
あんまり好きじゃないんだ
それと、特にO型の人。
O型って悪魔の血なんでしょ
レイ知ってるよ
だって、おじい様がそういってた!」
実際に、僕がまだ小さかった時に
僕のお母さんとお父さんも、おじい様に恨みを持ってた人に殺されちゃったんだ
許せないよね
だから、僕は今みたいに時々散歩して、O型の人を見つけたら、全員に土と唾を飛ばすんだ
もしかしてだけど、みんなはなんでレイは他の人の血液型を見るだけでわかるの?
って思った?
実はね~ レイの目は特殊で、見ればその人の血液型が分かるんだ
すごいでしょ~
ウフフフ
おじい様は神聖国家ヴォイドの教皇っていうすごく偉い人でね
時期教皇ってうたわれててー
レイは将来、この力を使って世界をよりよくできるって期待されてるんだ!
だから、世界からO型をなくして世界を平和にしてみせる!
でも、O型の人を攻撃すると、なんでか反撃してくるんだよね
O型が滅びれば世界は平和になるっていうのに
どうして大人しく滅びてくれないんだろう
すっごい不思議。
O型なんかに生まれずに、A型とかB型とか、AB型とかに生まれればよかったのに……
いつも通りの日課。
散歩をルンルン楽しんで、時々O型を見つけては唾を飛ばして
そんな風にいっつも過ごしてるんだ
それ以外は勉強かな
今日も一杯O型を成敗して、スキップしながら歩いていたら、
なにやら、人込みができていた
何だろう、争いごとかな
きっとO型が何かしたに違いない
「気持ち悪い
こっちに近づくんじゃない!
魔族風情が!」
んん?
今聞き捨てならないこと言ってなかった?
魔族って別に悪い存在じゃなかったよね
たしか
「耳長族なのか鍛工族なのか知らないけど
視界に入らないでもらっていい?
邪魔なんだよ」
どうやら、さっきの言葉は
レイの聞き間違いではなかったらしい。
「耳長族、鍛工族は魔族じゃない」
「んです!」
「でやんす!」
ハモッてしまったみたい
カワイイコンビ。
「おい!
ちょっとセリフ被ったでやんす
仲がいいと思われたらどうするでやんす」
「もう
うるさいですね
そんなことはどうでもいいんです
まず、このいけ好かない人間をどうにかするのが先でしょう?」
「おっと
確かにそうでやんした」
そこにいたのは耳をピーンと伸ばした、金髪の女エルフと
背が低くて、にもかかわらずガタイはピカイチな男ドワーフ
そして、その二人にけんかを吹っ掛けた人間、あとは喧嘩をはやし立てる有象無象
エルフとドワーフは犬猿の仲なので、人間に吹っ掛けられたけんかに過剰反応を示しているみたい
なのになんで、人間が首を突っ込んでいるんだろう
レイはね~、口を開いた。
「ちょっと
なんでエルフとドワーフをいじめてるの?
わけもなくそんなことしちゃダメなんだよ?」
「ゲッ!
お前はたしか教皇の孫
確かにわからねぇだろうな……
でも、こいつら、匂うんだよ
魔族の匂いがぷんぷんする
鼻がひん曲がりそうだ」
「匂いなんてしないじゃん
それは君の勝手な妄想なんじゃない!
だから、そんな変なことはやめて、その子たちを解放してあげてよ!」
「いいや、ダメだね
魔族とはうまくやってけない」
「それ差別っていうんだよ
見た目が違うから、差別するなんて
心が狭いと思う
レイはね~
差別とか全くしないよ!」
「ケッ
もういいや
好きにしやがれ」
そういうと、その人は振り返って、逃げようと……
その時、ヒュンっというカザキリ音があたりに響いた。
「話はまだ終わってないと思います
私たちが侮辱されただけです」
「そうでやんす
そうでやんす
このまま返すわけには行かないでやんす!」
「な!?」
エルフの放った何やら威力の強そうな氷魔術が相手の足を拘束。
ドワーフが追撃にハンマーで頭を小突く。
そして、その人は気を失った。
「フン!
口ほどにもなかったですね」
「やったでやんす」
二人はハイタッチをし……ようとしたが、ハッとした後、エルフの方がドワーフの頭をがんってたたいた。
変なの~
「なにをするでやんす~!」
「ま、まぁ、少しは役に立ちましたね」
エルフの方がなんとなく身長マウントをとっている気もするけど
ひとまずそれはおいておいて
仲のいい二人だな~
「そこの人間も
助かりました
えっと」
「レイだよ~
よろしくね」
キャピっというような効果音が付きそうな挨拶だったが、
第一印象はそこまで悪くないみたい
「こっちは馬鹿なドワーフ
ハンマーです」
「こっちのいけ好かない奴はあほなエルフ
リーフでやんす」
「レイね~
ちょっと今、やらなきゃいけないことがあって
もし暇だったら手伝ってくれないかな」
「いいですよ」
「いいでやんす」
(わ~
すっごい
ぎゅるんぎゅるんする~)
そんな風に思って、目を開いてみたら、なんか変なとこに来てた!
なんだろうここ~ 見たことなーい
「わっ」
頭痛い
色々記憶が入ってきて、気持ちわるーい
うんと?
なんだろうこの単語、
僕の名前かな
「僕はレイ!
レイ・デルフィーノ!
レイはね~
……」
ずどどーんって記憶が入ってきていい気分じゃないな
これちょっと頭がボーっとするし
あ なんか思い出してきた
「レイは宗教的な理由で老人とか、黒髪で黒い瞳の人とか
あんまり好きじゃないんだ
それと、特にO型の人。
O型って悪魔の血なんでしょ
レイ知ってるよ
だって、おじい様がそういってた!」
実際に、僕がまだ小さかった時に
僕のお母さんとお父さんも、おじい様に恨みを持ってた人に殺されちゃったんだ
許せないよね
だから、僕は今みたいに時々散歩して、O型の人を見つけたら、全員に土と唾を飛ばすんだ
もしかしてだけど、みんなはなんでレイは他の人の血液型を見るだけでわかるの?
って思った?
実はね~ レイの目は特殊で、見ればその人の血液型が分かるんだ
すごいでしょ~
ウフフフ
おじい様は神聖国家ヴォイドの教皇っていうすごく偉い人でね
時期教皇ってうたわれててー
レイは将来、この力を使って世界をよりよくできるって期待されてるんだ!
だから、世界からO型をなくして世界を平和にしてみせる!
でも、O型の人を攻撃すると、なんでか反撃してくるんだよね
O型が滅びれば世界は平和になるっていうのに
どうして大人しく滅びてくれないんだろう
すっごい不思議。
O型なんかに生まれずに、A型とかB型とか、AB型とかに生まれればよかったのに……
いつも通りの日課。
散歩をルンルン楽しんで、時々O型を見つけては唾を飛ばして
そんな風にいっつも過ごしてるんだ
それ以外は勉強かな
今日も一杯O型を成敗して、スキップしながら歩いていたら、
なにやら、人込みができていた
何だろう、争いごとかな
きっとO型が何かしたに違いない
「気持ち悪い
こっちに近づくんじゃない!
魔族風情が!」
んん?
今聞き捨てならないこと言ってなかった?
魔族って別に悪い存在じゃなかったよね
たしか
「耳長族なのか鍛工族なのか知らないけど
視界に入らないでもらっていい?
邪魔なんだよ」
どうやら、さっきの言葉は
レイの聞き間違いではなかったらしい。
「耳長族、鍛工族は魔族じゃない」
「んです!」
「でやんす!」
ハモッてしまったみたい
カワイイコンビ。
「おい!
ちょっとセリフ被ったでやんす
仲がいいと思われたらどうするでやんす」
「もう
うるさいですね
そんなことはどうでもいいんです
まず、このいけ好かない人間をどうにかするのが先でしょう?」
「おっと
確かにそうでやんした」
そこにいたのは耳をピーンと伸ばした、金髪の女エルフと
背が低くて、にもかかわらずガタイはピカイチな男ドワーフ
そして、その二人にけんかを吹っ掛けた人間、あとは喧嘩をはやし立てる有象無象
エルフとドワーフは犬猿の仲なので、人間に吹っ掛けられたけんかに過剰反応を示しているみたい
なのになんで、人間が首を突っ込んでいるんだろう
レイはね~、口を開いた。
「ちょっと
なんでエルフとドワーフをいじめてるの?
わけもなくそんなことしちゃダメなんだよ?」
「ゲッ!
お前はたしか教皇の孫
確かにわからねぇだろうな……
でも、こいつら、匂うんだよ
魔族の匂いがぷんぷんする
鼻がひん曲がりそうだ」
「匂いなんてしないじゃん
それは君の勝手な妄想なんじゃない!
だから、そんな変なことはやめて、その子たちを解放してあげてよ!」
「いいや、ダメだね
魔族とはうまくやってけない」
「それ差別っていうんだよ
見た目が違うから、差別するなんて
心が狭いと思う
レイはね~
差別とか全くしないよ!」
「ケッ
もういいや
好きにしやがれ」
そういうと、その人は振り返って、逃げようと……
その時、ヒュンっというカザキリ音があたりに響いた。
「話はまだ終わってないと思います
私たちが侮辱されただけです」
「そうでやんす
そうでやんす
このまま返すわけには行かないでやんす!」
「な!?」
エルフの放った何やら威力の強そうな氷魔術が相手の足を拘束。
ドワーフが追撃にハンマーで頭を小突く。
そして、その人は気を失った。
「フン!
口ほどにもなかったですね」
「やったでやんす」
二人はハイタッチをし……ようとしたが、ハッとした後、エルフの方がドワーフの頭をがんってたたいた。
変なの~
「なにをするでやんす~!」
「ま、まぁ、少しは役に立ちましたね」
エルフの方がなんとなく身長マウントをとっている気もするけど
ひとまずそれはおいておいて
仲のいい二人だな~
「そこの人間も
助かりました
えっと」
「レイだよ~
よろしくね」
キャピっというような効果音が付きそうな挨拶だったが、
第一印象はそこまで悪くないみたい
「こっちは馬鹿なドワーフ
ハンマーです」
「こっちのいけ好かない奴はあほなエルフ
リーフでやんす」
「レイね~
ちょっと今、やらなきゃいけないことがあって
もし暇だったら手伝ってくれないかな」
「いいですよ」
「いいでやんす」
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