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第2章 成長

新しい宿

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「いらっしゃいませ。」

扉を開けて入ると柔和な初老の男性がカウンターに立っていた。
ガルドは一応外で待たせてある。

「ここは従魔を部屋に連れて泊まれる宿であってますか?」
「えぇ、そうですよ。従魔を連れてお泊まりですか?」

男性は目尻を下げて優しそうに微笑んで頷いた。 

「そうなんですが……オークとスライムは連れて入れますか?」

微笑んでいた表情は目を見開き、驚愕の表情に変わっていく。

「オ、オークですか?うちは従魔の種族でお断りすることは基本的にありませんが……いえ、ちゃんと制御できるのであれば問題ありません。」
「それは問題ありません。冒険者ギルドで従魔登録しているので制御出来ている証明になると思いますが。」
 「念のためギルドカードを確認させて頂けますか。」
「これです。」

俺はギルドカードを取り出して見せた。

「確かに。」
「では、表で待たせてるので連れてきますね。」

俺は一度外に出るとガルドを連れて中に戻った。

「ほ、本当にオークなんかテイムしているのですね。」

なんかという言葉に俺は一瞬眉をひそめる。

「えぇ。……宿泊料を聞いても?」
「し、失礼しました。説明させていただきます。当店ではシングル、ダブル、ツインとお部屋のタイプごとに朝晩食事付きで1泊銀貨1枚、銀貨1枚と大銅貨1枚、銀貨2枚となっております。それとは別に従魔連れの場合はお連れの数に関係なく一律で1泊大銅貨1枚頂いております。従魔の分の食事はついておりません。これは従魔の食事は種族差があるためあらかじ従魔用に値段を設定して用意するのが難しい為です。」
「け、結構するな。」 

今朝まで泊まっていた宿の通常料金の最低でも2倍、ガルドの寝る場所を考えればダブルかツインでないといけないため3倍以上の料金に思わず声に出る。

「えぇ。なにぶん従魔を部屋に泊めるとなるとそれなり色々ありますから。」
「そうですか。」

俺は今日稼ぎとそれを続けられるかを考える。 

「それと、別料金ですが浴場もご用意してあります。」
「浴場!風呂があるんですか?」
「え、えぇ。従魔を連れて入れる貸し切り浴場が1時間で大銅貨1枚になります」
「借ります!部屋はダブルをとりあえず2日、風呂はすぐに2時間使えますか?」

俺は考えていた稼ぎについて忘れ、久しぶりの風呂の誘惑にその場で借りる事を決めた。

「2時間ですか。かしこまりました。それではダブル2日で銀貨3枚、従魔分が2日で銀貨1枚、浴場が2時間で銀貨1枚で合計銀貨5枚です。」
「はい、これで。」

俺は収納から銀貨5枚を取り出して手渡した。

「確かに。ではまず、お部屋にご案内します。」



その後部屋を確認した俺達はガルドに風呂について説明しながら浴場に向かった。

「(ガルドは風呂に入ったことなんかないよな?)」
「(あぁ、森では川での水浴びが当たり前だ。温めた水に浸かる経験などなかった。)」
「(風呂はいいぞぉ。疲れがお湯に溶けて流れて出ていくみたいなんだ。)」
「(そうか、それは楽しみだ。)」

浴場に着くと、使用中の札を掛けて脱衣場の扉を開ける。

「(ここで、服を脱いで入るんだ。手伝うよ。)」

俺はガルドの腰ひもをほどいて、貫頭衣を脱がせる。

「(ガルドはカッコいい体つきだな。)」

貫頭衣の下から出てきたのは太く筋肉質な太ももに今は収納されているが俺の腹をいっぱいに満たしたモノと毛に覆われたずっしりとした玉、固太りな胴体に太い腕。
それらを改めて見て胸が高鳴り、俺はそのままガルドを抱き締める。

「(ふむ、我が妻は甘えん坊だな。)」

ガルドもそれに応えて、固く抱き締めてくれた。

「(あぁ、ガルド。ありがとう。……悪いな、先に風呂に入ろう。)」

俺は手早く装備を外して、服を脱ぐとバラムを抱え、ガルドの手を引いて浴室に入った。

「(湯船の湯を汚さないように、まずは体を洗うんだ。ここに座ってくれ。)」
「(わかった。)」

ガルドを洗い場に誘導して座らせると隣にバラムを下ろして目の前の蛇口に魔力を流し、お湯を出す。

この蛇口の使い方はあらかじめ先ほどの男性に聞いておいた。蛇口に取り付けられた魔石に魔力を流すと蛇口に彫られた魔方陣と反応してお湯が出る仕組みだ。

「(先にバラムから洗っていくぞ。お湯かけるからな。)」
「(いいよ。ご主人さま。)」

俺は桶に溜めたお湯をかけながらタオルでバラムに付いた汚れを洗い流していく。

「(よし。じゃあバラムは先にお湯に浸かってて。溺れないように気を付けてね。)」
「(はーい。)」

バラムはゆっくり湯船に入るとプカプカと浮かんでいる。

俺はガルドのそばに戻ると再び桶にお湯を溜めて、ガルドの体を濡らしていく。

「(次は頭からかけるから水が入らないように耳をふさいで目を閉じておいて。)」
「(あぁ。)」

ガルドが耳をぺたんと寝かせ、その上から手で塞ぐ。

「か、可愛い……」

俺は思わず声に出る。今のはガルドに触れてないから念話でも伝わらない。

俺はゆっくりと頭からお湯を掛けて濡らしていく。

「(次は頭から全身を洗っていくぞ。)」

俺は石鹸を手に取ると、ガルドの頭頂部に擦りつけて泡立ていく。

「(変わった香りだな。)」
「(今に慣れるよ。)」

やはりガルドは自然なものでない石鹸の香りが気になるようだ。

俺は頭部から首、肩、腕、背中と洗っていく。

「(じゃあ次は前を洗うよ。)」
「(う、うむ。)」

俺は前に回ると、首胸、お腹と洗い、玉に手を伸ばす。

「(妻よ、そこは待ってくれ。)」
「(どうした?)」
「(その、な……お主の手が気持ちよくてな。このままだと我慢できなくなりそうだ。)」

ガルドか少し顔を赤くして目をそらす。

「(あぁ、そうか。その、口でよければしようか?)」
「(む?よいのか?)」
「(あぁ。けど、声は我慢してくれ。)」
「(むぅ、気を付けよう。)」

俺は玉を洗い、モノが顔を出したところでガルドに付いた泡を流した。
 
俺はガルドの前にしゃがみ込み、ガルドのモノに舌を這わせる。
竿全体を舐めあげると今度は毛に覆われた玉に舌を這わせてそのまま玉を口にふくむ。

「ブフゥ!(うぉ!)」
「(すまん!痛かったか?)」
「(いや、気持ちよかった。初めての感覚で、思わず声が出てしまった。……もう少し、同じようにしてくれんか?)」
「(了解。)」

俺は申し訳なさそうに言うガルドに苦笑して、今度は反対の玉に舌を這わせて口に含む。
軽く吸いながら、舌を使い口内で玉を転がす。

「ブフゥ、ブフゥ。(あぁ、いいぞ。)」

俺は丹念に舐め続け、少ししたところで口を離した。

「(むぅ。もう、終わりか?)」
「(ここを借りてるのは2時間だけだからな。それに、俺もガルドのが飲みたいんだ。)」
「(そうか、可愛い事を言う。)」

俺が竿を咥え込むとガルドの手が頭に添えられる。しかし、最初の時のように押さえ込むようなことはせずにそっと頭を撫でてくる。俺はその心地よさを感じながら、頭を上下させて竿をしごく。それと同時に玉も指でやわやわと揉みしだく。

「(むぅ。妻よ。そろそろ出そうだ。)」
「(いいぞ、そのままだしてくれ。飲みたいんだ)」
「ブ、ブフゥー!(イク、イクぞ!)」

勢い良く吐き出された熱い液体は喉の奥にぶつかり爆ぜる。今日、3回目にも関わらず、衰えない勢いと量を俺は必死に喉をならして飲み込んでいく。

射精が止まり、飲みきった時には胃が膨れ上がっていた。俺はガルドのモノを口に含んだまま、舌を這わせて吸い、最後の一滴まで絞りとる。

「ブ、ブフゥ!ブフゥー!(つ、妻よ!駄目だ、くすぐったい!)」
「(最後の一滴まで味わわせてもらったよ。)」

俺は竿から口を離して、ガルドに軽くキスをする。

「(じゃあ残りを洗って浸かろうか。)」
「(あぁ。)」

俺はガルドの残りを洗うと自身を洗い始める。それを見たガルドが背中を流してくれた。

その後湯船に浸かり、きっちり2時間で風呂を後にした。

ちなみにバラムは風呂がよほど気持ちよかったのか俺達が湯に浸かる時にはプカプカと浮かんだまま寝てしまって、上がる時まで起きなかった。
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