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茶会 ―チャカイ―
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しおりを挟む先日のクラリス魔法発現から始まり、アルベルトとクラリスの婚約内定(認めないが)、皆で協力して婚約破棄を目指す(約1名抗ってはいるが)という一連の騒動が落ち着いた頃、クラリスの元へ魔道士協会から先生が派遣された。
魔法の発現……いわゆる魔道士となった者は、魔法とは何か? 魔法の歴史、魔法の法律、魔法の禁忌、魔法の原理などをみっちり勉強する事が義務付けられている。その期間は勉強に集中しなくてはならず、クラリスに会いに行くことは憚られた。
僕も魔法が発現した時は、当時の王宮魔道士長だったシースアクト様の授業を受けたのだが、僕は1ヵ月、平均は3ヵ月、長くても5ヶ月……なのに半年すぎてもクラリスの勉強は一向に終わらない。
なぜだ? SSクラス魔道士だからか?
なぜ長引いているのか事情はわからないが、クラリスの勉強期間は、ミカエルの義弟特権が発揮され、毎日クラリスにべったりくっついて勉強しているらしい……という事だけはわかった。
その報告を聞く度に苦々しく思い、溜息が漏れる。
それでも僕ができる事……クラリスの好きそうな紅茶やお菓子を選び、季節の花束と一緒に届けた。彼女の事を想いながら選ぶ贈り物。
一瞬でも、僕の事を思い出してくれますように。
化け物と叫ばれながら魂を刈り続ける僕は、君の笑顔ばかりが頭に浮かぶ。
次に君と会う時には今より強くありたくて、SSクラスの君を僕の手で守りたくて、僕は仕事の傍ら、魔法に剣にと厳しい鍛錬をこなす日々を送っていた。
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