付喪神がでてきたら、それは交換のサインです～紙パックの交換はお早めに♪～

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　私、遠野優佳とおのゆうか。
　22歳。会社員。

　只今、昨日買ってきた新作のゲームをやりたい衝動に駆られながら、渋々、掃除をしている真っ最中。

　昨日の夕ご飯のポテチの袋をゴミ箱に捨て、飲んでたビールの空き缶をゆすぎ、ゲームはクローゼットにしまう。内緒にしている訳じゃないけどさぁ。なんとなくね。

「まぁた、あんたはゲームなんかしてっ」

　一緒に住んでいた頃、毎日のように言われていた台詞。やっぱり、ゲームは隠そう。小言は最小限で。

　すっきりした部屋に「うん」と頷き、掃除機を取り出す。この掃除機は実家から持ってきたけど、年季もので音が大きい。

　10時すぎてるし、大丈夫でしょ！

　掃除機のスイッチを入れると「ブオオオオン」と音を立てて動き出す。私は、昨日のゲームのオープニング曲を口ずさみながら、掃除機をかけ始めた。

　いやぁ、ゲーム音楽も最＆高でした。
　なんかこう、気分が盛り上がるっちゅうの？
　神ゲーだね、あれは。
　あれ？　吸い込み悪い？

　なんとなく音にも異変を感じつつ、掃除機の紙パック交換の赤いランプが点灯しているのをチラリとみて、そのまま掃除機をかけ続ける。

　もう少しだし。紙パックないし。平気平気♪　頑張れ頑張れ♪


「壊れたら、夢枕に立つぞ！」


　大きな声で叫びながら、私の目の前に突然現れたイケメン男子。

　はっ？

　……ってか、あんた、誰ーー！？