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08. 俺ってド変態だったのか…… ※

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 時刻は夜の11時になろうとしている。
 宿題はもちろん片付けたし、参考書の応用問題も解きまくった。今日の分の勉強を終えた俺は、自室で心地よい疲労感に包まれていた。
 入浴を済ませたのち、ベッドに横たわる。
 目を閉じてじっとしているうちに、男子につきもののあの感じに見舞われた。こうなってしまうと、ちんこに触れないと眠ることができない。
 俺は暗闇の中、目をつむったままパジャマのズボンを引き下ろした。膨らみつつある竿を握る。
 その時、スマートフォンの画面が明るくなった。
 そして、天井に俺と高瀬が裸で絡み合う映像が投写された。

『あんっ、高瀬ぇっ。高瀬のおっきなおちんぽでいっぱいいじめてぇっ』

 これは淫魔ミラの仕業か。

『そうだよーん。高瀬くんの現在のオナニー妄想をライブ映像でお届けしてます』

 別に頼んでねーのに!

『おちんぽ、好きぃ……っ! 俺のナカ、ぐりぐりしてぇっ』

 映像の中の俺は、聞くに堪えない淫語を口走っては薄い尻を振った。高瀬はコーラルピンクの乳首をうっとりとした表情で舐めている。だから、俺の乳首に夢を見過ぎだっつうの! 実物はベージュ色だ!
 高瀬は映像の中の俺を大きく開脚させると、あろうことかアヌスに口をつけた。

『諒のここ、花びらみたいだね』
『あぁんっ』

 アヌス舐めだなんて……! そこまでしたいと思うのか? 俺は確かに雨の日に高瀬を助けたけども、それ以外は特別なことはしていない。高瀬が俺に執着する理由が不明である。

『諒っていっつも凛としてるよね。そんな諒が俺にトロトロにされてるって知ったら、みんなどう思うかな?』
『ひぅっ!』

 オナニー妄想の舞台が誰もいない教室に切り替わる。廊下から女子生徒の声がする状況で、高瀬は俺を立ちバックで犯した。

『あぁーんっ! イっちゃうよぉっ』
『そんなに大きな声を出したら、みんなに気づかれるよ?』
『ダメっ! おちんぽ、それ以上おっきくならないでぇっ』
『諒の乳首、ぷっくりしてる。いっつも自分でいじってた?』
『高瀬が宿題だって言うから……。くりくりしてた』

 映像の中の俺の乳首は、乳輪がツヤツヤで、先っちょもピクンと尖っていた。自分で乳首をまさぐる俺を、高瀬が恍惚とした表情で貫く。
 あんあんと喘ぎながら乱れる映像の中の俺を見ているうちに、リアルの俺のちんこも硬くなっていった。先端からぴゅうぴゅうと先走りがこぼれる。俺はバキバキになったちんこを握りしめて、涙目になった。
 これじゃ、高瀬とシンクロしながらオナニーしてるみたいじゃねーか。

『恥ずかしい?』

 淫魔ミラの声が脳内に響く。
 俺は虚空を睨みつけた。

「南無阿弥陀仏! どっかに行け、クソ淫魔め」
『あら。私はあなたたちがセックスするまで取り憑く予定よ』
「なんだと……!?」
『ねーえ。高瀬くんにもっとどうされたいの? あなたの妄想も思い描いてよ』
「そんなの……あるわけないだろ」
『素直じゃない子には、こうよ』

 桃色の霧が俺を取り囲んだ。
 むせ返るような甘ったるい匂いが収まったあと、俺の体は信じられないぐらい熱くなった。乳首とちんこ、そしてアヌスが火照っている。俺は肉体の訴えに負けて、ちんこを上下に扱いた。
 映像が切り替わった。高瀬が俺にフェラをしている。

『諒のちんこ、可愛いね』
「あっ、……やっ」

 はしたない声を上げたのはリアルの俺だった。高瀬の舌の柔らかさを想像しただけでイきそうになる。
 俺、高瀬にフェラされてみたいっていう願望があったのかな。それとも淫魔ミラの仕業か? いずれにせよ俺はどうしようもなく変態で、高瀬にしゃぶられることを悦んでいる。

『諒の亀頭ってピンク色なんだ』
「あぁっ……! ん、ぅっ!」

 尿道口を執拗に舐められるうちに、俺はあっけなく果てた。高瀬はどぴゅっと噴き出た俺のザーメンを嚥下した。濡れた唇で高瀬が妖しく微笑む。
 映像の中の俺はアヌスを晒して、高瀬に体を明け渡した。
 俺は射精だけでは満足できず、みずからの乳首に触れた。ふだん意識を向けたことがない器官は待ちかねたようにコリコリと硬くなり、指の腹による刺激を受け入れた。
 もう片方の乳首もつまむ。ちんことは違う淡い刺激が生まれた。快と不快、どちらに近いか。むず痒いけれども、なんだか気持ちがいい。このまま触り続けていたらクセになりそうだ。
 自分の胸を触って感じている。今の俺ってド変態じゃないか? 俺は羞恥のあまり、内股になった。
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