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再会編

砂を染める夕陽2

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コナは膝に両手をつき、ぜえぜえと荒く息をしながらジンを睨み上げて来る。

「……ありましたよ」

その目から敵対心をありありと感じた。突き刺すような視線をジンは涼しげに受け止め、ふっと微笑んで首を傾ぐ。

「…テントはそんなに遠いのか?随分と息が上がっているようだが」

火花を飛ばして来る男相手に寛容であるつもりはなく、ジンは皮肉を言う。コナがハッと吐き捨てるように笑い、身を起こす。

「遠いかどうか案内してやるから、ジブンで確かめたらイイ。まあ、SSの冒険者サマには凡人の大変さが理解できないでしょうが」

「おいコナ」

「首長は黙っててください」

分かりやすい嫉妬心を剥き出しにし、少し低い背をどうにか大きく見せようとするように胸を張り、顎を上げて顔を突きつけて来た。顔はそれほど悪くない。褐色の度合いはイルラより濃く、太めの眉に厚い唇が男らしく特徴的だ。コナはイルラを庇うように背中に隠してしまった。背の低いイルラの顔は見えない。カカココのユラユラと揺れる頭が見えるだけだ。

コナの薄茶色の目にはギラギラとした深い怒りと、高いプライドのようなものを感じる。

「やめろ」

イルラの冷静な声が周囲の緊迫感を切り裂く。野次馬をしていた村民も、コナも、ジンも、イルラへと目を向けた。静かな怒りを纏ってイルラはコナを睨み上げる。

に失礼なコトをするな」

勝手に眉が反応してしまった。ジンは黙って向き合う2人を眺める。仲が良さそうだ。イルラが他者へ感情的な部分を見せるのは親しい相手だけと知っている。生まれ故郷なのだから当たり前なのだろうが、2人の間に流れる空気からはそれ以上の何かを感じた。

「さ、先に失礼なコトをしたのはコイツだ!イルラ、オマエさっき…」

「呼び捨てにするな、オマエはオマエでオレに無礼だ」

「す、すまん、首長…でも」

「庇い立てるな」

「……でも、俺が止めなかったら」

コナは言い難そうに唇を噛んだ。


「何も起こらない、起こさせない」


きっぱりとイルラは言い切った。ジンを見ようともせず、オレンジの芯のある強い目はコナを見ていた。ジンは静かに目を伏せ、自らを恥じた。

「コナ、オマエの親切心は優しい。だが相手は護衛で来て下さった冒険者だ、それもただの冒険者じゃない。ギルド協会に認められた特別ギルド員で、その発言力は大きい」

「……この件を理由に、支援や調査依頼に影響が出るかも知れないから、黙って首長を捧げろと?」

「捧げろって…違う、そう言うんじゃない」

興奮しているのか、憤りが治まらないのか、コナは口調がきついままだ。イルラは流石に戸惑ったような声を出す。

(なるほど、その特権でイルラを好きに出来ると思ってるのか)

ジンが貰った特権は、イルラの言う通り『特別ギルド員』と言う何とも安直な肩書だ。内容は、必要とあらばギルドへの報告・依頼前の討伐や狩猟、また捕獲を自己の判断で執行していいというもの。要約すると『危ないヤツいたら狩っといてくれ』だ。これが特権扱いなのは、密猟も乱獲もやろうと思えば、し放題になるから。しないが。

その代わり、獲った素材の権利も全てジンにある。これはギルド長達が、国がジンを搾取しない為に取り付けた権利だ。この特権は『SS以上の災害級、また測定不可、未測定の新種の緊急招集には必ず出動する』事を前提で与えられている。ジンはあまり気にしなかったのだが、ガランとガリスト、また顔見知りとなった西部のギルド長が、ジンが国から搾取されない為に『素材の権利は冒険者本人へ』ともぎ取ったのだ。
素材の権利がギルドにあると、国、つまりは王家に近い上流貴族が毟り取っていく可能性があった。国営である弱みだ。ジンが獲ってくる素材は、黄金そのものの角や、恐ろしくでかい魔晶石など、S以上でしか獲れないものばかり。

そんな金の卵を持って帰ってくるジンを、王家やその周囲が放置する訳がない。王家はユリウスが先手を打ち、国王陛下を言い包めたおかげで今の所ジンに協力的だ。王太子は知らないが、彼が持つ実権はそう多くないので無視して良いだろう。

とにかく、色々な事情(利権)が絡み合っていて、ジンにある程度の権力を持たせて身を守らせたいギルドと、不安定な情勢による国民の混乱をどうにか納めたい国家が、褒美と称してジンを飼い馴らそうとした結果がこの待遇だ。狩猟ギルド内では確かにかなり大きい肩書になるが、そこ以外では役に立たない権力だ。

しかし詳細を知らない世間からすれば、ジンは国が認めた権力者に違いない。

だからコナのように思う人が居てもおかしくはないのかもしれない。同じように思ったのか、次の言葉を探すように、イルラの顔が曇った。胸が痛む。お前の邪魔をするつもりはないのに。

「悪かった」

イルラとコナ、聞き耳を立てていた周囲の目線がジンへ集中した。

「久々に同窓に会えて浮かれ過ぎていたようだ。イルラの……首長の言う通り、何も起こらないよ」

手紙が送られてきたのは1年前。共に過ごしたのは更にそれよりも前の話だ。その頃と同じな訳がなかった。

(いつも手紙を眺めていたから、時間と言う概念がすっぽ抜けていたな)

「同窓…?と、歳が違うだろ」

「ジンは入学が遅かったんだ。コナ、お前と同じ歳だが間違いなくオレの同窓だ」

「あ、ぐ…でも、して良い事と悪い事が…」

「…そうだな、悪い事をしようとした。もうしない」

コナの言葉に両手を上げた。敵意がないと言う意味と、誓いの意味でも使うハンドサイン。

「ごめんな。あの頃とは色々変わったと、頭では分かってたんだ。でもお前を見たら全部吹っ飛んでしまって…いや…言い訳だな」

快く迎え入れてくれると、もっと言えば、喜んでくれると思っていた。勝手に消えた男に、絵葉書を送ってくれるような男だから。

顔を上げるとイルラは猫目を丸くして見上げて来る。何を言おうかと困っているようだ。

(同性愛者と報じられているからな。……愛人の事も知っているんだろう。俺と仲が良かったと知られるのは、首長としてデメリットか)

「俺が悪かった。ホントにごめん」

イルラの今の立場や気持ちを完全に無視していたと、ジンは反省して踵を返す。止められる事はもちろん、声を掛けられる事もなかった。

仕事をしよう。
村の事を一番に考える彼には、それが恩返しになるだろう。元々そのつもりで来たのだから。

(…それはそうと、ドラゴにはなんて説明しようか)

唯一の懸念が出て来た。素知らぬ顔をしていたが、出発前からドラゴがウキウキしていたことを知っている。イルラともカカココとも、前のように遊べないと分かったら拗ねてしまうだろう。

「うーん…」

ジンは考えながら、調査員達の気配の方へと歩いて行く。
背後からコナがイルラへ謝る声が聞こえてきた。咄嗟に2人の会話は聞きたくないと、耳を塞ぐように聴覚の精度を落とす。

会っていた頃よりも心が狭くなったようだ。
そんな自分に、ジンは小さく笑った。

.
.
.

教えてもいないテントの方角へと遠ざかるジンの背中を、イルラは黙って見送るしか出来なかった。コナがそっと声を掛けて来る。

「…ごめん、イルラ、…オマエ」

「……やめてくれ」

振り絞り、声がやっと出た。

「でも、その顔…」

「顔がなんだ、いや、いい、何も言うな」

イルラの視界は滲んでいた。どんな顔をしているかなんか、想像しなくてもわかる。グイッと腕で顔を拭ったが、黒い肌には水滴が残る。

イルラは動揺していた。

SSランク誕生の報せが村に届いた日、すぐにジンだと分かって、心の底からその吉報に喜び、同時にひどい苛立ちを覚えた。学生時代、肌を重ねるほどに親密にしていたのに、本人から報せが来る事はなかったからだ。

(忙しいのだろうか、ケガなどしてないだろうか)

苛立ちは次第に心配に、心配は不安な想像を掻き立ててくる。結局、イルラは自分からジンに葉書を書いた。宛先が分からず、北部辺境ギルドへと送り付けたのが1年前。

返事のないまま過ぎる日々。愛人の話も聞こえてきて、イルラは思い悩んだ。

(特別な人は作らないと言っていたのに…)

自分は選ばれなかったのだ。そう思って、漸くジンへの恋心を自覚し、勝手にフラれた気になって傷付いた。

(返事がないコトが返事なのだろう)と、ジンとの日々を忘れることにしたのだ。

でも事あるごとに入って来るジンの情報もあり、忘れることは難しくて、辛かった。それでも首長として立派に責務を果たすならば、これが正しいんだと言い聞かせて、ここまで来たのだ。

なのに顔を見たジンは1年半の空白も送ったハガキも、まるでなかったように、あの頃のままに笑った。

その顔を見た瞬間、胸倉を掴んで喚き散らしてやりたくなった。


ーーどうして

どうして挨拶もなしに消えたんだ
何も話してくれないなんて
心配したんだぞ
生きていたのなら返事くらいしろ
いいや生きていた事は知っていたさ
だから返事を寄越せ
待っていたんだぞ
返事を、お前を
会いたかったんだ
あの日から
ずっと




ーーずっと


首長としての自覚も尊厳も振り落として、泣いて縋ってやろうかとさえ思った。

そう、顔を見ただけで、オレは決意した事が全て崩れ落ちそうになって怖くなった。しっかりしなければ。だが、オレは何もないようには笑えない。ただの他人になる事も、昔のように相手をする事も、出来ないのだから。

『もうしない』
『俺が悪かった』

何かを悟ったように、ジンはあっさり引いた。そう言う男だとオレは知っていたから、これで良い、これがオレの為、村の為だと言い聞かせた。

なのに、もう1人のオレが心の中で喚く。

(どうして、せめて、オレの言い訳も聞いてくれても良かっただろ、そんな簡単に、オマエはオレに背を向けるのか)

広い背中を見ていたら、捨てられた気分になった。


身勝手なのはジンなのか、自分なのか、もう分からない。


結局、未練を断ち切る事も出来ず、だからと言ってジンの腕に素直に甘える事も出来ず、強がって、見栄を張って、立場を言い訳にして。

首長としての目標だけを追い掛けている時は良かった。他に何も考えずに済んだから。だからジンとの関係も心地良かった、お互いに責任も未来も望んでなかったから。だけど今は。

(……オレはどうしたいのだろう)

カカココへと目を向けた。ユラユラと頭を左右に揺らして、ジンが去って行った先を名残惜しげに眺めている。胸が痛くなった。

(ごめんカカココ、あんなに懐いていたのに…会いたかったよな、甘えたかったよな、なのにオレの感情に巻き込んで……ごめんな)

イルラの気持ちを察し、カカココはジンに甘えたいのを我慢していた。ひんやりとする胴体をそっと撫でる。コナの前では口には出来ないから、ゆっくりと撫でて謝罪を伝える。

「イルラ…」

コナが近寄ろうとすると、カカココが間髪入れずに「シャーーッ!!」と威嚇した。半分以上八つ当たりだろう。元々あまりコナには懐いていないが。

「…オレも悪かったんだ、隙があった。………コナ、気遣ってくれてありがとう」

カカココは謝るイルラが気に食わず、顔を隠すように巻き付く。胴体から目だけという何とも情けない形になったが、無理に離そうとはせずにイルラは言葉を続けた。

「もうしないと言っていたし、オレも気を付ける。だからもうこの話はやめよう。…情けないのも、実力が足りてないのも分かっている。それでも、オレを首長と認めてくれるかコナ」

「……はい、首長。もちろんです」

コナとは幼い頃から仲が良かった。正義感もあり村想いで、元首長であった母にさえ、怯まずに意見を述べられる強い意志のある男だ。だからこそ補佐役にと選ばれたのだが、仲が良過ぎたコトでの弊害もあると気付いた。それでもやるべき事はやらなければ。

「…調査団の様子を見に行こう、今後の予定を相談せねばならないし」

「はい……でも、イルラ、俺は何かあったら、迷わずオマエを守るぞ」

コナの強い決意がオレの心を暗くする。

「………行こう」


守られなければいけないくらい、オレは弱く見えるのか。

.
.
.

大きなテントの横には仮設された厩舎と柵で囲まれた簡易の放牧地があった。その柵に村の子供達が3人張り付いている。

「…でけー馬」
「毛ぇなげー」
「馬ってツノがあるの?チュウオウの馬だから?」

ジンが通りがかった時、そんな会話が聞こえた。
2頭の馬は子供の声など無視して、首を絡めるように寄り添って歩いている。1頭は金の螺旋角を2本生やした真っ黒な馬で、もう1頭は金の螺旋角を1本生やした銀の馬だ。どちらも通常の馬よりも大きく、 たてがみも尾もサラサラと長く美しい。子供達は興味津々だ。

「アレは魔物だからだよ」

後ろから子供達に声を掛けた。振り返った子供達の目に、ジンは聳え立つ山のように大きく見える。膝を折る気もない大きな男に、子供達は少しだけ怯んだが、気の強い少年が馬を指差す。

「アレ魔物?なんて魔物?」

「黒がバイコーン、銀がユニコーンだ」

「なんで魔物がココにいんの!?」

「俺の馬だから」

微笑んでみせると、子供達は目を丸くする。お互いの顔を見合わせ、そろそろと近付いて来た。「なんであんなに毛が長いのか」「名前がちがうのはなんでなのか」そんな質問を顔色を窺いながらも矢継ぎ早に投げかけて来る。なんでなんで攻撃はドラゴで慣れている。ジンはひとつずつ丁寧に答えていくが、分からない時は素直に分からないと答えた。「大人なのに」と笑う子供達に「大人なのにな」と笑い返す。

その後ろを通り過ぎようとしたイルラが、ちらりと横目でジンを見る。聞き耳を立てた訳ではないが、聞こえきた話の内容が気になった。

(従魔を増やしたのか?なぜ?そんなに増やせるものなのか?ドラゴとフィルは?今日は連れてないのか?)

ジンがこちらを見ていなければイルラも少し冷静になれた。浮かんでくる疑問は溢れんばかりだ。でも聞けない。先程のやり取りの直後だ。のこのこと仲間に入れる訳がなかった。そうでなくても、コナが睨みを利かせているので顔を向けることさえ叶わないのだが。ジンのマントの裾を握りしめる子供たちが羨ましい。

未練がましく引かれる後ろ髪を引き剥がすように、イルラは調査団に用意したテントへと入った。

大きな象牙色のドームテントだ。高い天井と至るところにある窓、通気性が良く頑丈で一時的な住居としては十分だろう。
中にはベッドが6つ、円形の絨毯、その中央に置かれたローテーブルを三角形のクッションソファが囲んでいる。布製品はアルルアの女達が織ったり、染めたりしたものだ。華やかな柄に鮮やかな色彩で、テントの中を明るくしていた。
白衣の調査員達は興味津々な子供達と同じように、カラフルな室内をうろうろしている。涼しいようにと、テントの窓と言う窓は全て開けているが、調査員達の汗が目立つ。着ていた白衣も脱いでる者が多い。

「とても素敵なテントをありがとうございます」

イルラへと寄ってきたジーモンは嬉しそうだが、やはりへろへろだ。

「…お疲れのようだな」

「疲れもしますよ…随分と駆け足で来ましたから…」

別の調査員がこちらを見もせずに愚痴るように呟き、ついにベッドに倒れ込んだ。コナがギリリと歯を噛み締めた音が聞こえる。舐めていると思っているのだろう。

「首長の前で…!」

案の定、コナは怒りを滲ませた。

「コナ、それだけ疲れているんだ」

「こら!!ちゃんとして!!ジンさんに怒られますから!!」

コナの声もイルラの気遣いも、代表補佐のロージーの声で掻き消えた。ベッドに倒れ込んだ調査員が「ジンさん!?ジンさん許して!すみません!」と飛び起き、辺りをキョロキョロと見渡した後、イルラに気付いて駆け寄って来た。単にイルラ達が来たことに気付いていなかったようで、そのまま平謝りされてしまう。

「…いや、良いんだ。その、ジ……護衛の方と何かあったのか」

護衛が怒るのか。守る対象を。しかも怯えられている。

「ああ、いえね、実際に怒られた事はありませんよ。ただ…出発前に、ジンさんから南部の方々に失礼のないようにと強めに言われてまして。こんなに急いだのもジンさんの判断です。だからと…まさかユニコーンとバイコーンを連れて来るとは思いませんでしたが…」

汗を拭いながら、ジーモンは窓から見える馬を見た。馬型の魔物は多い。その中でもユニコーンとバイコーンはAランクの上位魔物だ。普通は馬車を引かせたりしない。

「おかげで予定より4日も早く着きましたが…体力が…」

調査団の正確な到着日時は聞いていなかった。ただ、今週辺りと伝達係に言われていただけだ。だから何とも思っていなかったのだが。

ジーモンとロージーの言葉に、イルラの胸がキュッと締まった。

(ジンが急いだ理由…オレの為だと思うのは、自意識過剰だろうか)

調査依頼は出したが緊急性は低い。南部ではまだ測定不可やSSランクの魔物の出現は報告されていないから。他に知り合いも居なければ、砂と岩しかないような南部に来たがる理由など思い付かない。

『元気にしてたか』

嬉しそうに微笑む男の顔を思い出す。その赤褐色の目に宿った仄かな熱も。周囲の目がなければ、あの手に頬を寄せたかもしれない。

「今回の調査団は砂漠に興味ある奴らばっかりだろ。早く着いたら喜ぶかなと思ったんだけど」

唐突に背後から声がして、心臓が掴まれる。横を通り過ぎるジンを目だけで見上げた。気付いたように赤褐色の目線が向けられ、絡み合う。だが咄嗟に逸らしてしまった。直後にイルラは後悔する。

どう考えても感じが悪い。だがジンは何を言う訳でもなく通り過ぎた。

調査員達はテーブルを中心に、イルラと向かい合うように腰を下ろす。世話役を命じた村民2名がそれぞれに水を配った後に端に座った。ジンは少し離れた位置で腰を下ろしている。カカココがじ~~っと目で追う。そんな可愛いカカココへ小さく手を上げるが、同じくジーーッと強く睨み付ける可愛くないコナがいるので、ジンはカカココへ反応を見せるのもやめた。壁に凭れるついでにテントへ『強化魔術』を掛ける。更に頑丈になった布は、ジンが寄り掛かってもたわむ事もない。

「それでは、ご報告頂いていた件の確認からよろしいでしょうか」

まだ疲労は取れていないようだが、水を飲み干したジーモンは送った手紙と束になった書類、本などを鞄から取り出し、小さな丸テーブルの上をいっぱいにした。
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