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ごみ捨て

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 うちの両親はよく二人で少し距離のあるごみ捨て場まで揃ってごみを捨てに行く。

 ごみの量が毎回多いわけではない。
 ごみが一袋でも一緒に捨てに行く。

 ただ仲が良いだけかと思っていた。

 一人でもできる作業を二人でする事に疑問を感じていた俺は、ある日母親に尋ねた。

 「ごみ捨て、、なんで二人でいくん?
  良い歳してバカップルか。」

 母親は笑顔で答えた。

 「ごみ捨てって少しのことなんやけど、ちょっと面倒くさいんよ。」

 「昔は父さんに頼んでた頃もあったけど、ちょっとだけ面倒くさい事を頼んだら相手もちょっと面倒くさいなと思うやろ?」

 「だからある日からちょっと自分が面倒くさい事を頼むときは自分も半分持つことにしたんよ。」

 「そしたら不思議なもんで、一人でやって面倒くさい事が半分にしたら楽しくなったんよ。」

 「それが父さんにも伝わったみたいで、それからは面倒くさい事は大体二人で色んな話しながらするようになったんよね。」




 ただのバカップルを茶化すつもりで聞いたのに、意外に深い答えだった話。







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