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第二章 痩身・便秘

第二話 ダイエットのほにゃらら

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 30歳にもなると男でも
居残り脂肪が気になってくる。

 20代の頃にあったシックスパックという名の板チョコはいつしか溶け、今では脂肪という名の餅となって腰まわりにこびりついている始末だ。

 そんな自分の体型に不満を持つことにも馴れてきた日に耳にすることとなる、意外なキーワード
それが「ナッツ」である。
(後に私の解釈で大豆に変貌をとげるのだが、、、。)



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 本日の業務は昔から顔馴染みの知り合いからの以来で、配電盤をいじりに来ている。

 家主とは初対面である。
彼女は少し地味だが笑顔が華やかで柔らかい雰囲気の女性で、歳は自分よりは若く見えるが、、、。
いけない、つい見つめてしまった。

 若い女性の盛り上がる話は大抵は女性用の化粧品や美味しいお店、
ママ友の話である事が多いので
私はいつもスルーしているのだが、
この日の話題はいつものネタとは少し違っていた。

姉「6キロ太ったの。」
 その方は健康のためにタバコを止めたら、
今まで痩せ型だったのに急にあちこちお肉がついてきたという。

 この日も入らなくなった衣類を大量に妹の家に持ち込んでいたのだった。

姉「だからダイエットの為に色々してるんだけど、いまいちね、、。」

 私はその後、大体続く話を想像してみた。
今まで聞いた中でダイエットといえば
ええと確か、
脂肪を燃焼してくれる何かの入ったサプリを飲むだけで痩せる~
でお馴染みのマヤ式ダイエット とか
「痩せすぎて困る~」のなんとかコーヒーとか、

 運動系で言えば、自分も
「なんとかブートキャンプ」なる一時期爆発的に流行っていた、かなりハードな運動も
試してみたが1日と続かなかった事がまだ記憶に新しい。

 それのお陰で、とにかく私は
極めて簡単な方法しか続かないと身に沁みてわかった。
しかもほとんどお金のかからない方法にしか手を出さない。

 以前はエステ的な方法もうっかり巻き込まれて試したこともある。
だがそれがちゃんとした方法で、一時的に効果が出るものであっても
それが継続出来なければ
結局は元に戻ってしまう
という事は経験済みである。

 それ以降は激しい運動系やエステ関係や健康食品の類にも手を出さなくなったのである。


 しかし、
家主の彼女の口から出た言葉は
それのどれとも違うものであった。











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