203 / 528
Part2
Б.а 気晴らしに - 02
しおりを挟む
エスコートされてやって来た場所は、小さな噴水がある。
それほど大きくなく、丸い池も2mほどあればいいものではないだろうか。そして、花模様の噴水から、これまた小さな水が噴き出ていた。
「少し、水の中を覗いてみてください」
セシルとオスミンが言われた通りに、噴水の中を覗くように見下ろしていた。
「ここにも花が……!」
「うわぁ……! みずのなかに、はながあります、おじうえっ」
「かわいいだろう?」
この時ばかりは、セシルとオスミンの返事が二人共しっかりとハモっていた。
それがおかしくて、ギルバートもくすくすと笑っている。
「こうやって、透き通る水を見ていたら、水の中で花が咲いているみたいですわ」
「そうですね。夜には見えませんが、日差しの明るいうちは、こうやって水の中の花も見えるんです」
噴水の水飛沫が日差しにキラキラと反射して、小さく揺れる水面から覗く花々が、水の中で静かに揺れているような光景だ。
下を向いているセシルの癖のない銀髪が肩から落ちて、セシルは無意識でその髪をそっと耳にかけていた。
キラキラと明るい日差しに反射して、サラサラと落ちるセシルの長い銀髪が白い肌を囲い、長いまつ毛の下で水面を見詰めている深い藍の瞳が優しく揺れ、その儚げな印象をより一層儚げに見せてしまっている。
それなのに、瞬きする動きや、ふと、無意識で髪の毛を指で梳いた仕草がほんのりと色っぽく、ギルバートの視線を奪って、離さない。
こうやって、手を取り、エスコートしているのに、触れてはいけないような、あまりに優美な姿が、ギルバートの目を釘付けにしていた。
朝から胸が一杯で、ドキドキと早まる鼓動が収まらず、今日一日、ギルバートの心臓は持つのだろうか。
「……この先には、ローズガーデンがあるのですが、そちらもいかがですか?」
きちんと声を出したはずなのに、知らず、囁きを漏らしていたようなギルバートだ。
セシルに見惚れて、このままずっと、セシルを見ていたい……なんて、ギルバートの思いだけがとめどもなく溢れてくる。
顔を上げたセシルがギルバートの方に向き、微かにだけ、その瞳が嬉しそうに細められていく。
あの――豊穣祭で見たようなセシルの笑顔ではなかったが、それでも、ギルバートに感謝しているその静かで優しい感情が、深い藍の瞳に映っていて、その瞳を見詰めているギルバートは、あまりに嬉し過ぎて、つい、嘆息がこぼれてしまいそうだった。
「ありがとうございます」
「……いいえ。きっと、ローズガーデンも気に入っていただけると思います……」
「このように、副団長様のお時間を取ってしまいまして、お仕事の邪魔になど……」
「そんなことは全くありませんので、どうか、お気になさらないでください」
セシルは国王陛下直々に招待された来賓だ。ゲストとしてもてなされるのに、なにも問題はない。
そして、国王陛下に招待されたゲストだけに、その身の安全が最優先される。
それ以上に、セシルは敵側に警戒された他国の令嬢としても、危険がせまっているかもしれない。
護衛は必須だ。
だから、国王陛下に代わり、王子殿下であるギルバートがゲストのもてなしをし、騎士団であるから護衛も欠かさない。
その全ての理由も、条件も、ギルバートが満たしていた。
それで、ギルバートの上官である団長のハーキンも、(渋々)ギルバートが仕事を離れていることを許可したのだ(ギルバートに、ほぼ、言いくるめられて)。
噴水を越えると、もう、すぐそこに、広大な敷地に広がった美しいガーデンが視界に飛び込んで来た。
春咲きの花達が小さな蕾をつけて、温かな春の訪れを待っている。
その周りにはきれいに刈られた芝生が続き、冬用に植えられた青色や白色の花々が咲き誇っている。
その間をゆっくりと通り過ぎて行くセシルの周りでは、まだ薄い冬の花の匂いが鼻に届き、白と青のコントラストが目に眩しいほどに清廉な輝きをみせていた。
向こうの方に見えるのは、先程と違った大きな噴水が置かれ、その先の方にもまた噴水が見える。
大きく立ち上がる水飛沫を飛ばし、遠目からでも明るい日差しを浴びて、とても美しい光景だった。
「……なんて、素晴らしいガーデンなんでしょう……」
さすが、王族専用のガーデンだ。
一般貴族が立ち入れないその場所は、穢れなく、清らかで、それでいて、鮮やかなほどに輝いている花々が咲き誇っている。
「ここは、朝露のガーデンと言います」
「ガーデンに名前がついているのですか?」
「ええ、そうです。セクションごとに分かれていて、一応、春夏秋冬を表せられるように、花々が植えてあるんです」
「とても、素敵ですのね」
よく手入れされたガーデン内を歩くだけで、透き通った空気がきれいで、花々の匂いが風に乗り、現実世界から隔離されたその空間だけが、清らかに時が止まっているかのようだった。
“朝露のガーデン”は、冬から春にかけてのガーデンなのかしら?
それとも、まだ完全に目覚めていない春を表しているのかしら?
そのどちらにしても、お伽話の世界に飛び込んだように清廉で、あまりに美しい光景が広がっていた。
「おじうえ、セシルじょう。みてください。しろと、あおいろで、きれいです!」
嬉しそうに、少し小走りで前を駆けて行くオスミンも、周り中が白と青の花だけに囲まれて、驚いているのと、喜んでいるのと、その素直な感情が子供らしい顔に映っていた。
「オスミン、あまり急ぎ足で駆けては、転んでしまうかもしれないよ」
「はい、おじうえ!」
言うことをちゃんを聞いているオスミンは、くるりと、後ろからついてくるギルバートとセシルを振り返った。
嬉しそうに笑っている顔が、ふと、そこで止まっていたのだ。
「あっ……」
オスミンのその様子を見て、ギルバートが不思議そうに首を傾げてみせた。
「どうしたんだい、オスミン?」
小さなオスミンは不思議そうに顔を上げて、セシルを見詰めている。
「……セシルじょうと、はなばたけが、いっしょです」
「え?」
その意味が理解できず、セシルも少し首を倒してしまっていた。
「ご令嬢と花畑が一緒?」
パタパタと瞬きをしたギルバートも、隣を歩いているセシルを振り返っていた。
足を止めたセシルを、ジッと、ギルバートが静かに観察する。
「あっ……」
そこで、ギルバートもなにかに気が付いたようだった。
「確かに……。あなたの着ているドレスと、そして、その深い藍の瞳です。ここに咲いている花々と一緒で、あなたが花畑から突然舞い降りて来たかのように、とてもきれいですね」
それほど大きくなく、丸い池も2mほどあればいいものではないだろうか。そして、花模様の噴水から、これまた小さな水が噴き出ていた。
「少し、水の中を覗いてみてください」
セシルとオスミンが言われた通りに、噴水の中を覗くように見下ろしていた。
「ここにも花が……!」
「うわぁ……! みずのなかに、はながあります、おじうえっ」
「かわいいだろう?」
この時ばかりは、セシルとオスミンの返事が二人共しっかりとハモっていた。
それがおかしくて、ギルバートもくすくすと笑っている。
「こうやって、透き通る水を見ていたら、水の中で花が咲いているみたいですわ」
「そうですね。夜には見えませんが、日差しの明るいうちは、こうやって水の中の花も見えるんです」
噴水の水飛沫が日差しにキラキラと反射して、小さく揺れる水面から覗く花々が、水の中で静かに揺れているような光景だ。
下を向いているセシルの癖のない銀髪が肩から落ちて、セシルは無意識でその髪をそっと耳にかけていた。
キラキラと明るい日差しに反射して、サラサラと落ちるセシルの長い銀髪が白い肌を囲い、長いまつ毛の下で水面を見詰めている深い藍の瞳が優しく揺れ、その儚げな印象をより一層儚げに見せてしまっている。
それなのに、瞬きする動きや、ふと、無意識で髪の毛を指で梳いた仕草がほんのりと色っぽく、ギルバートの視線を奪って、離さない。
こうやって、手を取り、エスコートしているのに、触れてはいけないような、あまりに優美な姿が、ギルバートの目を釘付けにしていた。
朝から胸が一杯で、ドキドキと早まる鼓動が収まらず、今日一日、ギルバートの心臓は持つのだろうか。
「……この先には、ローズガーデンがあるのですが、そちらもいかがですか?」
きちんと声を出したはずなのに、知らず、囁きを漏らしていたようなギルバートだ。
セシルに見惚れて、このままずっと、セシルを見ていたい……なんて、ギルバートの思いだけがとめどもなく溢れてくる。
顔を上げたセシルがギルバートの方に向き、微かにだけ、その瞳が嬉しそうに細められていく。
あの――豊穣祭で見たようなセシルの笑顔ではなかったが、それでも、ギルバートに感謝しているその静かで優しい感情が、深い藍の瞳に映っていて、その瞳を見詰めているギルバートは、あまりに嬉し過ぎて、つい、嘆息がこぼれてしまいそうだった。
「ありがとうございます」
「……いいえ。きっと、ローズガーデンも気に入っていただけると思います……」
「このように、副団長様のお時間を取ってしまいまして、お仕事の邪魔になど……」
「そんなことは全くありませんので、どうか、お気になさらないでください」
セシルは国王陛下直々に招待された来賓だ。ゲストとしてもてなされるのに、なにも問題はない。
そして、国王陛下に招待されたゲストだけに、その身の安全が最優先される。
それ以上に、セシルは敵側に警戒された他国の令嬢としても、危険がせまっているかもしれない。
護衛は必須だ。
だから、国王陛下に代わり、王子殿下であるギルバートがゲストのもてなしをし、騎士団であるから護衛も欠かさない。
その全ての理由も、条件も、ギルバートが満たしていた。
それで、ギルバートの上官である団長のハーキンも、(渋々)ギルバートが仕事を離れていることを許可したのだ(ギルバートに、ほぼ、言いくるめられて)。
噴水を越えると、もう、すぐそこに、広大な敷地に広がった美しいガーデンが視界に飛び込んで来た。
春咲きの花達が小さな蕾をつけて、温かな春の訪れを待っている。
その周りにはきれいに刈られた芝生が続き、冬用に植えられた青色や白色の花々が咲き誇っている。
その間をゆっくりと通り過ぎて行くセシルの周りでは、まだ薄い冬の花の匂いが鼻に届き、白と青のコントラストが目に眩しいほどに清廉な輝きをみせていた。
向こうの方に見えるのは、先程と違った大きな噴水が置かれ、その先の方にもまた噴水が見える。
大きく立ち上がる水飛沫を飛ばし、遠目からでも明るい日差しを浴びて、とても美しい光景だった。
「……なんて、素晴らしいガーデンなんでしょう……」
さすが、王族専用のガーデンだ。
一般貴族が立ち入れないその場所は、穢れなく、清らかで、それでいて、鮮やかなほどに輝いている花々が咲き誇っている。
「ここは、朝露のガーデンと言います」
「ガーデンに名前がついているのですか?」
「ええ、そうです。セクションごとに分かれていて、一応、春夏秋冬を表せられるように、花々が植えてあるんです」
「とても、素敵ですのね」
よく手入れされたガーデン内を歩くだけで、透き通った空気がきれいで、花々の匂いが風に乗り、現実世界から隔離されたその空間だけが、清らかに時が止まっているかのようだった。
“朝露のガーデン”は、冬から春にかけてのガーデンなのかしら?
それとも、まだ完全に目覚めていない春を表しているのかしら?
そのどちらにしても、お伽話の世界に飛び込んだように清廉で、あまりに美しい光景が広がっていた。
「おじうえ、セシルじょう。みてください。しろと、あおいろで、きれいです!」
嬉しそうに、少し小走りで前を駆けて行くオスミンも、周り中が白と青の花だけに囲まれて、驚いているのと、喜んでいるのと、その素直な感情が子供らしい顔に映っていた。
「オスミン、あまり急ぎ足で駆けては、転んでしまうかもしれないよ」
「はい、おじうえ!」
言うことをちゃんを聞いているオスミンは、くるりと、後ろからついてくるギルバートとセシルを振り返った。
嬉しそうに笑っている顔が、ふと、そこで止まっていたのだ。
「あっ……」
オスミンのその様子を見て、ギルバートが不思議そうに首を傾げてみせた。
「どうしたんだい、オスミン?」
小さなオスミンは不思議そうに顔を上げて、セシルを見詰めている。
「……セシルじょうと、はなばたけが、いっしょです」
「え?」
その意味が理解できず、セシルも少し首を倒してしまっていた。
「ご令嬢と花畑が一緒?」
パタパタと瞬きをしたギルバートも、隣を歩いているセシルを振り返っていた。
足を止めたセシルを、ジッと、ギルバートが静かに観察する。
「あっ……」
そこで、ギルバートもなにかに気が付いたようだった。
「確かに……。あなたの着ているドレスと、そして、その深い藍の瞳です。ここに咲いている花々と一緒で、あなたが花畑から突然舞い降りて来たかのように、とてもきれいですね」
1
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
婚約破棄されたので貴族街で薬屋を始めました
マルローネ
恋愛
「お前の技術は盗めた。もう用なしだ、婚約破棄してもらおう」
子爵令嬢のアリッサは婚約者で侯爵令息のトトメスにこんなことを言われた。
自らの持つ調合技術を盗まれ、婚約破棄を言い渡されたのだ。
悲しみに暮れながら彼女だが、家族の支えもあり貴族街で小さな薬屋を始めることにした。
その薬屋は驚くほどの盛況となっていく傍ら、トトメスの方は盗めたと思っていた技術は陰りが見え始め……。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
どう頑張っても死亡ルートしかない悪役令嬢に転生したので、一切頑張らないことにしました
小倉みち
恋愛
7歳の誕生日、突然雷に打たれ、そのショックで前世を思い出した公爵令嬢のレティシア。
前世では夥しいほどの仕事に追われる社畜だった彼女。
唯一の楽しみだった乙女ゲームの新作を発売日当日に買いに行こうとしたその日、交通事故で命を落としたこと。
そして――。
この世界が、その乙女ゲームの設定とそっくりそのままであり、自分自身が悪役令嬢であるレティシアに転生してしまったことを。
この悪役令嬢、自分に関心のない家族を振り向かせるために、死に物狂いで努力し、第一王子の婚約者という地位を勝ち取った。
しかしその第一王子の心がぽっと出の主人公に奪われ、嫉妬に狂い主人公に毒を盛る。
それがバレてしまい、最終的に死刑に処される役となっている。
しかも、第一王子ではなくどの攻略対象ルートでも、必ず主人公を虐め、処刑されてしまう噛ませ犬的キャラクター。
レティシアは考えた。
どれだけ努力をしても、どれだけ頑張っても、最終的に自分は死んでしまう。
――ということは。
これから先どんな努力もせず、ただの馬鹿な一般令嬢として生きれば、一切攻略対象と関わらなければ、そもそもその土俵に乗ることさえしなければ。
私はこの恐ろしい世界で、生き残ることが出来るのではないだろうか。
家出した伯爵令嬢【完結済】
弓立歩
恋愛
薬学に長けた家に生まれた伯爵令嬢のカノン。病弱だった第2王子との7年の婚約の結果は何と婚約破棄だった!これまでの尽力に対して、実家も含めあまりにもつらい仕打ちにとうとうカノンは家を出る決意をする。
番外編において暴力的なシーン等もありますので一応R15が付いています
6/21完結。今後の更新は予定しておりません。また、本編は60000字と少しで柔らかい表現で出来ております
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
君は、妾の子だから、次男がちょうどいい
月山 歩
恋愛
侯爵家のマリアは、婚約中だが、彼は王都に住み、マリアは片田舎で遠いため、会ったことはなかった。でも、ある時、マリアは、妾の子であると、知られる。そんな娘は大事な子息とは、結婚させられないと、病気療養中の次男との婚約に一方的に変えさせられる。そして、次の日には、迎えの馬車がやって来た。
心の中にあなたはいない
ゆーぞー
恋愛
姉アリーのスペアとして誕生したアニー。姉に成り代われるようにと育てられるが、アリーは何もせずアニーに全て押し付けていた。アニーの功績は全てアリーの功績とされ、周囲の人間からアニーは役立たずと思われている。そんな中アリーは事故で亡くなり、アニーも命を落とす。しかしアニーは過去に戻ったため、家から逃げ出し別の人間として生きていくことを決意する。
一方アリーとアニーの死後に真実を知ったアリーの夫ブライアンも過去に戻りアニーに接触しようとするが・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる