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Part1
Д.а 晩餐会の招待状 - 04
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表情には出さず、心内で溜息をこぼしているセシルには、もう一つの問題がある。
それは、この騎士達の――あまりに非常識とも呼べる、セシルに対する態度だ。
ギルバートなど、正当な王族の血を引く、王国の第三王子殿下である。
今は、第三騎士団の副団長という話だが、それでも、王家直属の騎士団の副団長など、超高位の職位である。
どうとっても、セシル程度の伯爵令嬢に、最高位の敬意を表すような立場ではない。
それなのに、セシルが、あたかも――貴賓であるかのような、この下にも置かないほどの扱いに、その控えめな態度に、益々、セシルの状況がドロ沼にはまっていっている事実を、明確にしているかのようだ。
余程、威張り散らした王族は――云々と、セシルに侮辱されたことが、効いているらしい。
それで、セシルにだけは、失礼も、非礼も見せないぞっ――なんて、意気込みさえ感じてしまうのは、セシルの気のせいではないだろう。
本当に、どうしたものかしら……。
「――――そのようなお気遣いをいただきまして、心から光栄に存じます。ですが――今は、本当に、タイミングが悪いものでして……」
言いにくくそうに、言葉を濁すセシルを見つめながら、ギルバートは次の言葉を待っている。
だが、セシルは続きを口にしないようで、ギルバートが促してみた。
「タイミング、とおっしゃるのは?」
「今は、時期的に、少々多忙なものでして。ですから――現実的に申しましても、長距離の移動は、不可能なのです」
他国の王族からの直々の招待を受けていて、多少、忙しいからと、その誘いを断って、不可能だ、とまで言い切ったセシルの態度に、その場にいた騎士達にとっても、驚きだったことだろう。
さすがに、王族の誘いを断る貴族――まして、ただの伯爵令嬢など、有り得ない話だ。
ギルバートも、しーんと、気まずい沈黙の中、次の手をどうしようか……、少々、考えてしまう。
余程、セシルは、アトレシア大王国には関わり合いになりたくないのか、それとも、王太子殿下には会いたくないのか。
不可能――とまで言い切られると、無理矢理、招待の件を押し付けるのも、こちら側が望む良い結果が期待できそうにもない。
「皆様は、この後、このまま、王国にお戻りになられるのですか?」
「いえ。今の時間帯ですと――移動中に、宿場町や近隣の町々を通り過ぎ、野宿、という可能性もでてきますので、今夜は、近場で宿を取ろうかと考えております」
「そうですか。皆様は、長旅でお疲れのことと思いますが、お時間をいただけませんでしょうか?」
「――それは、構いませんが――」
「お疲れでしたら、部屋を用意させましょう。王国から馬で駆けてきたとしても、強行軍であられたことでしょうし」
「いえ、そのようなお気遣はなさらないでください。我々に、問題はございませんから」
「では、お時間をいただけますか?」
「はい」
ギルバートの了承を得たので、セシルは後ろで(ただただ) 静かに控えていた執事に、ちょっと視線を送る。
「なんでございましょう?」
「皆様のお部屋の用意をしてください。これから、視察に戻ります」
「かしこまりました」
執事が丁寧に一礼し、その部屋を立ち去った。
「では、着いたばかりで慌ただしく、申し訳ありませんが、皆様のお時間を頂きますね」
穏やかで、静かで、落ち着いた態度に口調だった。
だが――なにか、もしかして、懸念しなければならない試練を課されるのだろうか……などという心配事が上がって来そうな雰囲気なのは、一体、なぜなのだろうか。
ギルバートも――つい、気を引き締めて、次なる挑戦に挑まなければ――などなど?
* * *
屋敷の外に出ると、全員分の馬が用意されていた。
前をさっさと歩いていくセシルは、一頭の馬に寄っていき、そのまま、身軽に左足を鐙に引っかけて、造作なく馬の背に跨った。
その光景を見ていた――ギルバート達が、一瞬、唖然とする。
セシルは王国にいた時と同じように、今日は(も) ズボンをはいていた。その恰好のままで、簡単に、馬の背に乗り上げて行ったのだ。
貴族の令嬢であるのなら、乗馬は横乗りだ。
馬の背に乗りあがる時も、段のついた高い踏み台があり、馬を支えている従者、足台を支えている従者がいる。
そして、ドレスを着ている場合もあるし、洒落た乗馬服を着ている場合もあり、令嬢がゆっくりと台を上がりながら、馬の背に乗っていく。
セシルのように、本格的に、騎馬の姿勢で、馬に乗り上がる令嬢はいない。
王国にいた時でも、毎回、毎回、セシルの行動に驚かされてばかりで、(少々) あの時の経験が、トラウマになっていないでもない……。
まさか、隣国のコトレア領にやって来てまで、今までの常識が全く当てはまらない状況を目にするなど、誰が考えただろうか……。
無言で、ギルバートを含めた騎士達が、全員、自分の馬に乗り上げる。
全員、馬に乗り、準備ができたことを確認したセシルは、少しギルバートを振り返った。
「では、ついてきてください」
「わかりました」
馬の腹を軽く蹴ったセシルは、そのまま、軽快に速歩で邸の門を抜けていく。
軽快な足並みは崩れず、さっきギルバート達が通って来た邸までの道を下りて行き、通行門を越える。
通行門を越えてすぐに右に曲がり、表通りでは馬を走らせないようだった。
少し進んで行き左に曲がったセシルは、表通りの人混みが見えてくると、馬から降りていた。
「ここからは、徒歩になります」
簡潔で、全く無駄のない説明、いや、指示を出して、セシルとセシルに付き添っている護衛二人が、馬から下りる。
ギルバート達も真似をし、手綱を掴みながら、表通りを横切った。
チラッと、通りに目を向けると、かなりの人があちこち動き回っていて、向こうの方でも、掛け声が上がり、賑やかというか、かなり喧騒が上がっていた。
表通りを通り過ぎ、真っ直ぐに進んで行くセシルの前方には、開けた場所が見えて来て、そこが次の目的地だったようだ。
「マスター」
「マスター」
すでに、その広場のような場所に集まっていて領民達が、セシルの姿を見て、全員が頭を下げていく。
「全員、揃っていますか?」
「はい、揃っています、マスター」
「では、馬をお願いね、ユーリカ」
「わかりました」
一人の騎士に自分の馬の手綱を渡し、セシルは寄って来た男性と一緒に、人が集まっている輪の中に入っていった。
「皆さん、お待たせしました。さて、今日は、豊穣祭での食品管理、衛生管理の注意点を、もう一度、確認したいと思います。今年、初めてお店を出す人もいれば、以前よりお店を出して、慣れている人もいます。ですが、基本的に、誰であろうと、食品の扱いに違いはありません」
その前口上を述べて、セシルが一つずつ、食品管理について注意点を上げていく。
セシルはゆっくりと説明しているのに、的確で、無駄がなく、そして、セシルの説明に耳を傾けている領民の反応を確認しながら、次に進んで行く。
説明中、立ちながら、なにか小さな紙に注意点を書き込んでいる民もいる。
うんうんと、頷きながら話を聞いている民もいる。
「ここまでで、何か質問はありませんか?」
いいえ、と領民からの返事が返って来る。
「次に衛生管理の注意点について――」
セシルが次の話題に進んで行く。
それは、この騎士達の――あまりに非常識とも呼べる、セシルに対する態度だ。
ギルバートなど、正当な王族の血を引く、王国の第三王子殿下である。
今は、第三騎士団の副団長という話だが、それでも、王家直属の騎士団の副団長など、超高位の職位である。
どうとっても、セシル程度の伯爵令嬢に、最高位の敬意を表すような立場ではない。
それなのに、セシルが、あたかも――貴賓であるかのような、この下にも置かないほどの扱いに、その控えめな態度に、益々、セシルの状況がドロ沼にはまっていっている事実を、明確にしているかのようだ。
余程、威張り散らした王族は――云々と、セシルに侮辱されたことが、効いているらしい。
それで、セシルにだけは、失礼も、非礼も見せないぞっ――なんて、意気込みさえ感じてしまうのは、セシルの気のせいではないだろう。
本当に、どうしたものかしら……。
「――――そのようなお気遣いをいただきまして、心から光栄に存じます。ですが――今は、本当に、タイミングが悪いものでして……」
言いにくくそうに、言葉を濁すセシルを見つめながら、ギルバートは次の言葉を待っている。
だが、セシルは続きを口にしないようで、ギルバートが促してみた。
「タイミング、とおっしゃるのは?」
「今は、時期的に、少々多忙なものでして。ですから――現実的に申しましても、長距離の移動は、不可能なのです」
他国の王族からの直々の招待を受けていて、多少、忙しいからと、その誘いを断って、不可能だ、とまで言い切ったセシルの態度に、その場にいた騎士達にとっても、驚きだったことだろう。
さすがに、王族の誘いを断る貴族――まして、ただの伯爵令嬢など、有り得ない話だ。
ギルバートも、しーんと、気まずい沈黙の中、次の手をどうしようか……、少々、考えてしまう。
余程、セシルは、アトレシア大王国には関わり合いになりたくないのか、それとも、王太子殿下には会いたくないのか。
不可能――とまで言い切られると、無理矢理、招待の件を押し付けるのも、こちら側が望む良い結果が期待できそうにもない。
「皆様は、この後、このまま、王国にお戻りになられるのですか?」
「いえ。今の時間帯ですと――移動中に、宿場町や近隣の町々を通り過ぎ、野宿、という可能性もでてきますので、今夜は、近場で宿を取ろうかと考えております」
「そうですか。皆様は、長旅でお疲れのことと思いますが、お時間をいただけませんでしょうか?」
「――それは、構いませんが――」
「お疲れでしたら、部屋を用意させましょう。王国から馬で駆けてきたとしても、強行軍であられたことでしょうし」
「いえ、そのようなお気遣はなさらないでください。我々に、問題はございませんから」
「では、お時間をいただけますか?」
「はい」
ギルバートの了承を得たので、セシルは後ろで(ただただ) 静かに控えていた執事に、ちょっと視線を送る。
「なんでございましょう?」
「皆様のお部屋の用意をしてください。これから、視察に戻ります」
「かしこまりました」
執事が丁寧に一礼し、その部屋を立ち去った。
「では、着いたばかりで慌ただしく、申し訳ありませんが、皆様のお時間を頂きますね」
穏やかで、静かで、落ち着いた態度に口調だった。
だが――なにか、もしかして、懸念しなければならない試練を課されるのだろうか……などという心配事が上がって来そうな雰囲気なのは、一体、なぜなのだろうか。
ギルバートも――つい、気を引き締めて、次なる挑戦に挑まなければ――などなど?
* * *
屋敷の外に出ると、全員分の馬が用意されていた。
前をさっさと歩いていくセシルは、一頭の馬に寄っていき、そのまま、身軽に左足を鐙に引っかけて、造作なく馬の背に跨った。
その光景を見ていた――ギルバート達が、一瞬、唖然とする。
セシルは王国にいた時と同じように、今日は(も) ズボンをはいていた。その恰好のままで、簡単に、馬の背に乗り上げて行ったのだ。
貴族の令嬢であるのなら、乗馬は横乗りだ。
馬の背に乗りあがる時も、段のついた高い踏み台があり、馬を支えている従者、足台を支えている従者がいる。
そして、ドレスを着ている場合もあるし、洒落た乗馬服を着ている場合もあり、令嬢がゆっくりと台を上がりながら、馬の背に乗っていく。
セシルのように、本格的に、騎馬の姿勢で、馬に乗り上がる令嬢はいない。
王国にいた時でも、毎回、毎回、セシルの行動に驚かされてばかりで、(少々) あの時の経験が、トラウマになっていないでもない……。
まさか、隣国のコトレア領にやって来てまで、今までの常識が全く当てはまらない状況を目にするなど、誰が考えただろうか……。
無言で、ギルバートを含めた騎士達が、全員、自分の馬に乗り上げる。
全員、馬に乗り、準備ができたことを確認したセシルは、少しギルバートを振り返った。
「では、ついてきてください」
「わかりました」
馬の腹を軽く蹴ったセシルは、そのまま、軽快に速歩で邸の門を抜けていく。
軽快な足並みは崩れず、さっきギルバート達が通って来た邸までの道を下りて行き、通行門を越える。
通行門を越えてすぐに右に曲がり、表通りでは馬を走らせないようだった。
少し進んで行き左に曲がったセシルは、表通りの人混みが見えてくると、馬から降りていた。
「ここからは、徒歩になります」
簡潔で、全く無駄のない説明、いや、指示を出して、セシルとセシルに付き添っている護衛二人が、馬から下りる。
ギルバート達も真似をし、手綱を掴みながら、表通りを横切った。
チラッと、通りに目を向けると、かなりの人があちこち動き回っていて、向こうの方でも、掛け声が上がり、賑やかというか、かなり喧騒が上がっていた。
表通りを通り過ぎ、真っ直ぐに進んで行くセシルの前方には、開けた場所が見えて来て、そこが次の目的地だったようだ。
「マスター」
「マスター」
すでに、その広場のような場所に集まっていて領民達が、セシルの姿を見て、全員が頭を下げていく。
「全員、揃っていますか?」
「はい、揃っています、マスター」
「では、馬をお願いね、ユーリカ」
「わかりました」
一人の騎士に自分の馬の手綱を渡し、セシルは寄って来た男性と一緒に、人が集まっている輪の中に入っていった。
「皆さん、お待たせしました。さて、今日は、豊穣祭での食品管理、衛生管理の注意点を、もう一度、確認したいと思います。今年、初めてお店を出す人もいれば、以前よりお店を出して、慣れている人もいます。ですが、基本的に、誰であろうと、食品の扱いに違いはありません」
その前口上を述べて、セシルが一つずつ、食品管理について注意点を上げていく。
セシルはゆっくりと説明しているのに、的確で、無駄がなく、そして、セシルの説明に耳を傾けている領民の反応を確認しながら、次に進んで行く。
説明中、立ちながら、なにか小さな紙に注意点を書き込んでいる民もいる。
うんうんと、頷きながら話を聞いている民もいる。
「ここまでで、何か質問はありませんか?」
いいえ、と領民からの返事が返って来る。
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セシルが次の話題に進んで行く。
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