43 / 52
第三章「新しき世」
第七話「寛永寺の別離」
しおりを挟む
「これは一体? 説明してもらおうか。事と次第によっては、お主たちとて許さんぞ」
「待って下さい。確かに私達が殺したのは事実です。ですがこれには事情があります。実は断頭台の一件が関わっているのです」
「断頭台? 世界革命団と言う事か?」
「そうです。この寛永寺には新政府に対抗するために幕府の侍が集まってますが、これは仕組まれた事だったのです」
「ほう?」
吉直とアンリエットは浜田文吾に状況を説明した。何も事情を知らぬ者に、一から教えるのは困難を極めるだろう。当然である。仏蘭西から断頭台と言う謎の首切り機械が日本に持ち込まれ、新政府と幕府を血みどろの戦いに巻き込もうと暗躍しているなどど言ったとして、それを素直に信じる奴がいたとしたら余程素直なのか、胡乱な奴なのか、それとも元々何かおかしいと思っていたかのどれかであろう。
しかも短時間でそれを伝えるなど、縦横家であっても無理な相談だ。もしも何の予備知識も無い一般人に実情を信じさせることが出来たとしたら、その口の上手さでどの様な商売であっても成功させる事が出来るだろう。
さらに言えば、吉直もアンリエットも、処刑人の一族に生まれたせいであまり人と親しく接した事が無い。そのため、口下手な方である。
だが、浜田文吾は町奉行所同心として、断頭台の行方を追う任務で吉直とアンリエットと共に戦った事がある。そのため、事情を理解してもらうのは簡単な事だ。
「なるほど、そう言う事だったのか。道理で急に新政府に殺される者が増えた訳だ。まさか、新政府ではなく世界革命団が処刑していたとはな」
「そうなのです。その証拠がここにあります。世界革命団の首領であるタンプル塔の亡霊からの指示がこうして書かれています。これを皆に見せれば、解散するはず」
「それは無理だろうな」
「無理? それは何故なのですか。皆が集まった理由は、陰謀によるものだったのですよ」
文吾は事情を納得してくれたようであるが、吉直とアンリエットが考えている様に事態が解決するとは思っていない様だ。何とか戦いを回避できると思っていた吉直は、詰問するような口調で文吾を問い質す。
「最早その様な段階ではないのだ。確かに最初は世界革命団の陰謀だったのかもしれない。だが、慶喜様がここを去った後、幕臣が集まるようになり、その影響で実際に新政府と小競り合いが起きる様になった。もう死人が何人も出ている。その憎しみは、もう本物なのだ。例えそれが仕組まれたものだとしてもな」
「それはそうかもしれません。ですが、このままでは大きな戦いになります。そうなれば死人が大勢出るのですよ」
「それでもだろうさ。ここに集まっているのは、新政府が難い者ばかりではない。徳川の世が終わり、新たな世に生きる希望を持てない者が死に場所を求めてやって来ているのだ。この俺だってそうだ」
「文吾さんが? 何故です?」
吉直が知る文吾は、もう終焉を迎える幕府の一員ではあるが、三百年にわたり江戸を守り続けてきた町奉行所の一員として最後まで民のために役目を果たす気概を持っていた。こんな所でやけになって死ぬ男には思えなかった。
「最初は俺だってここにいる連中みたいに死ぬための戦いをしようなんて思っていなかったさ。ここに来たのは、反新政府の幕臣が集まって、小競り合いが増えて、民に迷惑が掛かっているからその仲裁のためだったんだ。俺以外の町奉行所の連中もな。だが、中立だった町奉行所の者達が、元々幕府の一員だという理由で新政府軍に何人も殺されたのだ。お前も知っている内山様もだ。元々町奉行所に勤める家系では無かったのに、蘭学が得意で異国の事情に明るいから、横浜居留地との調整のために配属されたされた人だ。これからの世で役に立つ人だったのに、幕府に仕えていたという理由だけで殺されたのだ」
「内山様が?」
内山監物は神奈川表取締係の与力である。この人物に、殺人事件の容疑をかけられて町奉行所に連れていかれたのが、吉直が断頭台の一件に関わるきっかけであった。
内山は吉直の見た所温和で理知的な人物であった。吉直を捕えた後もその吟味は理性的であり、吉直から事情を聞いて下手人では無いと判断すると、すぐに容疑を解いてくれた。
幕府の役人として横浜居留地の異人たちと折衝してきた経験は、新政府においても役に立っただろうに、それが下らぬ小競り合いに巻き込まれて死んでしまったのだ。
「俺だって、代々続けて来た町奉行所が無くなったとして、そんな世の中で生きていくつもりは無い」
「そんな、町奉行所自体は無くなるかもしれませんが、新政府にだって治安を守る組織は必要になるでしょう? そこに勤めれば良いではありませんか。江戸の事を一番よく知っているのは、町奉行所の同心でしょう」
「さあ、どうだかな。例えお前の言う通りだったとしても、仲間を殺した新政府の下で働く気にはなれない。ところで、お前はどうなんだ?」
「どう……とは?」
文吾への説得は、どうやら思わしくはない。何とか説得せねばと焦る吉直だったが、逆に質問され、意外な返しに驚く。
「処刑人は、新政府にも必要だろう。しかも、山田朝右衛門の一族ほどの技量を持った者はいないだろうな。つまりは俺達よりも他に代えが効かない存在だ。ならばどうする? 仕えるのか?」
「……義兄は、新政府から誘いがあったのでそれに従う事にしました。義父は家督を譲って引退するそうですが」
「そうか。いや、別に責めようっていうんじゃない。山田家は元々正式に幕府に仕えていた訳じゃないし、幕府に仕えていた者が新政府に仕える事だって問題があるとは思っていないんだ。新たな世で社会のために自分の能力を役立てる理想を抱くのも、立身出世を求めるのだって間違っちゃいない。ただ、そうで無い者もいると言う事は理解してくれ」
「そうですか……」
文吾の意思は固いようである。説得は無理だと吉直は悟った。
「そんな顔はしないでくれ。その手紙は、ここの上層部に報告しておくさ。世界革命団の事も町奉行所の情報として補足説明しておこう。それでみんなの意思が変わったら、戦いは無くなるだろうさ。俺はここで戦うつもりだが、皆が戦いを止めたのに一人で突っ込むつもりは流石に無い。そうなったら死に損なっちまうだろうよ」
「私は、そうなる事を祈っています」
吉直は、血に染まった手紙を文吾に差し出した。文吾がこれを秘密裏に処理するとは思わなかった。だが、説得に成功するとも思えない。
「さらばだ。あと、前に俺が躓きそうになった時、俺の腕を掴んで助けてくれた時に拒否してしまって悪かったな」
文吾は背を向け立ち去って行く。その背中を、吉直とアンリエットは見守る事しか出来なかった。
「待って下さい。確かに私達が殺したのは事実です。ですがこれには事情があります。実は断頭台の一件が関わっているのです」
「断頭台? 世界革命団と言う事か?」
「そうです。この寛永寺には新政府に対抗するために幕府の侍が集まってますが、これは仕組まれた事だったのです」
「ほう?」
吉直とアンリエットは浜田文吾に状況を説明した。何も事情を知らぬ者に、一から教えるのは困難を極めるだろう。当然である。仏蘭西から断頭台と言う謎の首切り機械が日本に持ち込まれ、新政府と幕府を血みどろの戦いに巻き込もうと暗躍しているなどど言ったとして、それを素直に信じる奴がいたとしたら余程素直なのか、胡乱な奴なのか、それとも元々何かおかしいと思っていたかのどれかであろう。
しかも短時間でそれを伝えるなど、縦横家であっても無理な相談だ。もしも何の予備知識も無い一般人に実情を信じさせることが出来たとしたら、その口の上手さでどの様な商売であっても成功させる事が出来るだろう。
さらに言えば、吉直もアンリエットも、処刑人の一族に生まれたせいであまり人と親しく接した事が無い。そのため、口下手な方である。
だが、浜田文吾は町奉行所同心として、断頭台の行方を追う任務で吉直とアンリエットと共に戦った事がある。そのため、事情を理解してもらうのは簡単な事だ。
「なるほど、そう言う事だったのか。道理で急に新政府に殺される者が増えた訳だ。まさか、新政府ではなく世界革命団が処刑していたとはな」
「そうなのです。その証拠がここにあります。世界革命団の首領であるタンプル塔の亡霊からの指示がこうして書かれています。これを皆に見せれば、解散するはず」
「それは無理だろうな」
「無理? それは何故なのですか。皆が集まった理由は、陰謀によるものだったのですよ」
文吾は事情を納得してくれたようであるが、吉直とアンリエットが考えている様に事態が解決するとは思っていない様だ。何とか戦いを回避できると思っていた吉直は、詰問するような口調で文吾を問い質す。
「最早その様な段階ではないのだ。確かに最初は世界革命団の陰謀だったのかもしれない。だが、慶喜様がここを去った後、幕臣が集まるようになり、その影響で実際に新政府と小競り合いが起きる様になった。もう死人が何人も出ている。その憎しみは、もう本物なのだ。例えそれが仕組まれたものだとしてもな」
「それはそうかもしれません。ですが、このままでは大きな戦いになります。そうなれば死人が大勢出るのですよ」
「それでもだろうさ。ここに集まっているのは、新政府が難い者ばかりではない。徳川の世が終わり、新たな世に生きる希望を持てない者が死に場所を求めてやって来ているのだ。この俺だってそうだ」
「文吾さんが? 何故です?」
吉直が知る文吾は、もう終焉を迎える幕府の一員ではあるが、三百年にわたり江戸を守り続けてきた町奉行所の一員として最後まで民のために役目を果たす気概を持っていた。こんな所でやけになって死ぬ男には思えなかった。
「最初は俺だってここにいる連中みたいに死ぬための戦いをしようなんて思っていなかったさ。ここに来たのは、反新政府の幕臣が集まって、小競り合いが増えて、民に迷惑が掛かっているからその仲裁のためだったんだ。俺以外の町奉行所の連中もな。だが、中立だった町奉行所の者達が、元々幕府の一員だという理由で新政府軍に何人も殺されたのだ。お前も知っている内山様もだ。元々町奉行所に勤める家系では無かったのに、蘭学が得意で異国の事情に明るいから、横浜居留地との調整のために配属されたされた人だ。これからの世で役に立つ人だったのに、幕府に仕えていたという理由だけで殺されたのだ」
「内山様が?」
内山監物は神奈川表取締係の与力である。この人物に、殺人事件の容疑をかけられて町奉行所に連れていかれたのが、吉直が断頭台の一件に関わるきっかけであった。
内山は吉直の見た所温和で理知的な人物であった。吉直を捕えた後もその吟味は理性的であり、吉直から事情を聞いて下手人では無いと判断すると、すぐに容疑を解いてくれた。
幕府の役人として横浜居留地の異人たちと折衝してきた経験は、新政府においても役に立っただろうに、それが下らぬ小競り合いに巻き込まれて死んでしまったのだ。
「俺だって、代々続けて来た町奉行所が無くなったとして、そんな世の中で生きていくつもりは無い」
「そんな、町奉行所自体は無くなるかもしれませんが、新政府にだって治安を守る組織は必要になるでしょう? そこに勤めれば良いではありませんか。江戸の事を一番よく知っているのは、町奉行所の同心でしょう」
「さあ、どうだかな。例えお前の言う通りだったとしても、仲間を殺した新政府の下で働く気にはなれない。ところで、お前はどうなんだ?」
「どう……とは?」
文吾への説得は、どうやら思わしくはない。何とか説得せねばと焦る吉直だったが、逆に質問され、意外な返しに驚く。
「処刑人は、新政府にも必要だろう。しかも、山田朝右衛門の一族ほどの技量を持った者はいないだろうな。つまりは俺達よりも他に代えが効かない存在だ。ならばどうする? 仕えるのか?」
「……義兄は、新政府から誘いがあったのでそれに従う事にしました。義父は家督を譲って引退するそうですが」
「そうか。いや、別に責めようっていうんじゃない。山田家は元々正式に幕府に仕えていた訳じゃないし、幕府に仕えていた者が新政府に仕える事だって問題があるとは思っていないんだ。新たな世で社会のために自分の能力を役立てる理想を抱くのも、立身出世を求めるのだって間違っちゃいない。ただ、そうで無い者もいると言う事は理解してくれ」
「そうですか……」
文吾の意思は固いようである。説得は無理だと吉直は悟った。
「そんな顔はしないでくれ。その手紙は、ここの上層部に報告しておくさ。世界革命団の事も町奉行所の情報として補足説明しておこう。それでみんなの意思が変わったら、戦いは無くなるだろうさ。俺はここで戦うつもりだが、皆が戦いを止めたのに一人で突っ込むつもりは流石に無い。そうなったら死に損なっちまうだろうよ」
「私は、そうなる事を祈っています」
吉直は、血に染まった手紙を文吾に差し出した。文吾がこれを秘密裏に処理するとは思わなかった。だが、説得に成功するとも思えない。
「さらばだ。あと、前に俺が躓きそうになった時、俺の腕を掴んで助けてくれた時に拒否してしまって悪かったな」
文吾は背を向け立ち去って行く。その背中を、吉直とアンリエットは見守る事しか出来なかった。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
西涼女侠伝
水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超
舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。
役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。
家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。
ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。
荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。
主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。
三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)
涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。
シンセン
春羅
歴史・時代
新選組随一の剣の遣い手・沖田総司は、池田屋事変で命を落とす。
戦力と士気の低下を畏れた新選組副長・土方歳三は、沖田に生き写しの討幕派志士・葦原柳を身代わりに仕立て上げ、ニセモノの人生を歩ませる。
しかし周囲に溶け込み、ほぼ完璧に沖田を演じる葦原の言動に違和感がある。
まるで、沖田総司が憑いているかのように振る舞うときがあるのだ。次第にその頻度は増し、時間も長くなっていく。
「このカラダ……もらってもいいですか……?」
葦原として生きるか、沖田に飲み込まれるか。
いつだって、命の保証などない時代と場所で、大小二本携えて生きてきたのだ。
武士とはなにか。
生きる道と死に方を、自らの意志で決める者である。
「……約束が、違うじゃないですか」
新選組史を基にしたオリジナル小説です。 諸説ある幕末史の中の、定番過ぎて最近の小説ではあまり書かれていない説や、信憑性がない説や、あまり知られていない説を盛り込むことをモットーに書いております。
天保戯作者備忘録 ~大江戸ラノベ作家夢野枕辺~
大澤伝兵衛
歴史・時代
時は天保年間、老中水野忠邦による天保の改革の嵐が吹き荒れ、江戸の町人が大いに抑圧されていた頃の話である。
戯作者夢野枕辺は、部屋住みのごくつぶしの侍が大八車にはねられ、仏の導きで異世界に転生して活躍する筋書きの『異世界転生侍』で大人気を得ていた。しかし内容が不謹慎であると摘発をくらい、本は絶版、当人も処罰を受ける事になってしまう。
だが、その様な事でめげる夢野ではない。挿絵を提供してくれる幼馴染にして女絵師の綾女や、ひょんなことから知り合った遊び人の東金と協力して、水野忠邦の手先となって働く南町奉行鳥居甲斐守耀蔵や、その下でうまい汁を吸おうとする木端役人と対決していくのであった。
剣客逓信 ―明治剣戟郵便録―
三條すずしろ
歴史・時代
【第9回歴史・時代小説大賞:痛快! エンタメ剣客賞受賞】
明治6年、警察より早くピストルを装備したのは郵便配達員だった――。
維新の動乱で届くことのなかった手紙や小包。そんな残された思いを配達する「御留郵便御用」の若者と老剣士が、時に不穏な明治の初めをひた走る。
密書や金品を狙う賊を退け大切なものを届ける特命郵便配達人、通称「剣客逓信(けんかくていしん)」。
武装する必要があるほど危険にさらされた初期の郵便時代、二人はやがてさらに大きな動乱に巻き込まれ――。
※エブリスタでも連載中
聲は琵琶の音の如く〜川路利良仄聞手記〜
汀
歴史・時代
日本警察の父・川路利良が描き夢見た黎明とは。
下級武士から身を立てた川路利良の半生を、側で見つめた親友が残した手記をなぞり描く、時代小説(フィクションです)。
薩摩の志士達、そして現代に受け継がれる〝生魂(いっだましい)〟に触れてみられませんか?
北武の寅 <幕末さいたま志士伝>
海野 次朗
歴史・時代
タイトルは『北武の寅』(ほくぶのとら)と読みます。
幕末の埼玉人にスポットをあてた作品です。主人公は熊谷北郊出身の吉田寅之助という青年です。他に渋沢栄一(尾高兄弟含む)、根岸友山、清水卯三郎、斎藤健次郎などが登場します。さらにベルギー系フランス人のモンブランやフランスお政、五代才助(友厚)、松木弘安(寺島宗則)、伊藤俊輔(博文)なども登場します。
根岸友山が出る関係から新選組や清河八郎の話もあります。また、渋沢栄一やモンブランが出る関係からパリ万博などパリを舞台とした場面が何回かあります。
前作の『伊藤とサトウ』と違って今作は史実重視というよりも、より「小説」に近い形になっているはずです。ただしキャラクターや時代背景はかなり重複しております。『伊藤とサトウ』でやれなかった事件を深掘りしているつもりですので、その点はご了承ください。
(※この作品は「NOVEL DAYS」「小説家になろう」「カクヨム」にも転載してます)
時代小説の愉しみ
相良武有
歴史・時代
女渡世人、やさぐれ同心、錺簪師、お庭番に酌女・・・
武士も町人も、不器用にしか生きられない男と女。男が呻吟し女が慟哭する・・・
剣が舞い落花が散り・・・時代小説の愉しみ
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる