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窓際親父はスーパーヒーロー
33.役員会の決定
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今日は10日金曜日。
何を隠そう役員会当日である。
金曜日と言うことは...そうヨレヨレのスーツなのである。
が、しかし、さすがにそういう訳にはいかないということで、何と3年ぶりにスーツを新調した。
もちろん、シャツとネクタイもである!
「おー気持ちが良い!何か出世したみたいやな」
先日変更したルーティンメニュー、ホットドックも心なしかこぼさないように気を付けて食べた。
こんなことなら嬉しそうに早めに着替えるんやなかった。
坂道を歩く姿もいささか貫録を感じる。
パンパン「ガネーシャ様、本日も刺激とミラクルよろしくお願いします」
ガネーシャ様にも見てほしかったのかもしれない。
「おはようございます!」
「おはようございます。新しいスーツですか?カッコいいじゃないですか!」
「ありがとう、わかった?」
「金曜日はいつもヨレヨレですもんね」
「あら、わかってたのね...」
「まーね」
役員会は10時からである。
その前に洗面所で身だしなみを整える。
どこをどう直すのかはわからないが、身だしなみなのである。
「じゃあ、役員会行ってきます」
「はい、頑張ってください!」
「いってらっしゃい!」
さあどんな顔して入ればいいのか?
会議室の前で悩む三蔵であった...
「山本さん」
「柴田取締役」
「どうしたんですか?堂々と入ってくださいよ!さあ」
「失礼します!」
そうそうたるメンバーだ...
議長は丸山常務である...
「みなさんおはようございます」
「おはようございます」
では只今から2023年度第1回目の役員会を始めたいと思います。
まずは社長の訓示から。
「前年度は皆様のおかげもあり、営業成績もアップし、今年度も売り上げアップが期待される状況です。本年度も皆様のお力を存分に発揮していただき、一段と素晴らしい会社にしていただきたいと思います。そこで本日は私と常務の引退を踏まえての役員人事についてお話しさせていただこうと思います、よろしくお願いします」
「議事1、役員人事について、社長よろしくお願いします」
「はい、私はここ10年、役員や社員の方々の社長としての資質と人柄を見てきました。その結果として自分で人選したことをまず分かっていただきたいと思います。また先日来すべての役員と社員達にもアンケートをお願いしました。結果、私の考えが間違ってないことを再認識しましたので、ここでその人事を発表したいと思います」
少しざわついた感はあるがすぐに冷静さを取り戻した。
「まずアンケートの結果をお話ししましょう。上司にしたいという意見が一番多かったのは、山本さん、あなたです」
「えっ?私ですか?」
ざわついている当然だ...そう三蔵は感じた
「そして、役員たちが選んだ上司したい人は柴田さんあなたでした」
それはよくわかる、みんなも納得だ..
「そして、その柴田さんと八木さん、今井さんが上司にしたいと選んだのが山本くん、君なんだよ。私はね、10年間君を見て来た。常に人を立て、人を気遣い、頼みごとを聞き、決して人を裏切らず、偉そうにせず、いつも笑顔で、文句も言わず、そして昨年は会社を救った。自分の仕事を誰よりもすることができる人はたくさんいるが、自分を犠牲にしても人を助け結果を出せる人はいない。まさに人の上に立てる人なんです」
本人の自分でさえ納得してしまう言葉であった...
「今回の人事を発表します!社長は柴田取締役。専務は八木本部長。常務兼工場長として今井工場長、本部長は林営業部長、各部長はそのまま同じ部署の取締役部長。営業部長のみまだ選考中です!」
「はい!」
「そして、山本くん、君には副社長をお願いします!」
「えー、副社長ですか?」
「おめでとうございます、山本さん」
「柴田さん」
「おめでとう」
「今井さん」
会議室には大きな拍手が響いた。
役員会のあとに社長からは2年後の次期社長の話もいただいた。
2年間柴田社長の元で社長業務を勉強してほしいということであった。
何を隠そう役員会当日である。
金曜日と言うことは...そうヨレヨレのスーツなのである。
が、しかし、さすがにそういう訳にはいかないということで、何と3年ぶりにスーツを新調した。
もちろん、シャツとネクタイもである!
「おー気持ちが良い!何か出世したみたいやな」
先日変更したルーティンメニュー、ホットドックも心なしかこぼさないように気を付けて食べた。
こんなことなら嬉しそうに早めに着替えるんやなかった。
坂道を歩く姿もいささか貫録を感じる。
パンパン「ガネーシャ様、本日も刺激とミラクルよろしくお願いします」
ガネーシャ様にも見てほしかったのかもしれない。
「おはようございます!」
「おはようございます。新しいスーツですか?カッコいいじゃないですか!」
「ありがとう、わかった?」
「金曜日はいつもヨレヨレですもんね」
「あら、わかってたのね...」
「まーね」
役員会は10時からである。
その前に洗面所で身だしなみを整える。
どこをどう直すのかはわからないが、身だしなみなのである。
「じゃあ、役員会行ってきます」
「はい、頑張ってください!」
「いってらっしゃい!」
さあどんな顔して入ればいいのか?
会議室の前で悩む三蔵であった...
「山本さん」
「柴田取締役」
「どうしたんですか?堂々と入ってくださいよ!さあ」
「失礼します!」
そうそうたるメンバーだ...
議長は丸山常務である...
「みなさんおはようございます」
「おはようございます」
では只今から2023年度第1回目の役員会を始めたいと思います。
まずは社長の訓示から。
「前年度は皆様のおかげもあり、営業成績もアップし、今年度も売り上げアップが期待される状況です。本年度も皆様のお力を存分に発揮していただき、一段と素晴らしい会社にしていただきたいと思います。そこで本日は私と常務の引退を踏まえての役員人事についてお話しさせていただこうと思います、よろしくお願いします」
「議事1、役員人事について、社長よろしくお願いします」
「はい、私はここ10年、役員や社員の方々の社長としての資質と人柄を見てきました。その結果として自分で人選したことをまず分かっていただきたいと思います。また先日来すべての役員と社員達にもアンケートをお願いしました。結果、私の考えが間違ってないことを再認識しましたので、ここでその人事を発表したいと思います」
少しざわついた感はあるがすぐに冷静さを取り戻した。
「まずアンケートの結果をお話ししましょう。上司にしたいという意見が一番多かったのは、山本さん、あなたです」
「えっ?私ですか?」
ざわついている当然だ...そう三蔵は感じた
「そして、役員たちが選んだ上司したい人は柴田さんあなたでした」
それはよくわかる、みんなも納得だ..
「そして、その柴田さんと八木さん、今井さんが上司にしたいと選んだのが山本くん、君なんだよ。私はね、10年間君を見て来た。常に人を立て、人を気遣い、頼みごとを聞き、決して人を裏切らず、偉そうにせず、いつも笑顔で、文句も言わず、そして昨年は会社を救った。自分の仕事を誰よりもすることができる人はたくさんいるが、自分を犠牲にしても人を助け結果を出せる人はいない。まさに人の上に立てる人なんです」
本人の自分でさえ納得してしまう言葉であった...
「今回の人事を発表します!社長は柴田取締役。専務は八木本部長。常務兼工場長として今井工場長、本部長は林営業部長、各部長はそのまま同じ部署の取締役部長。営業部長のみまだ選考中です!」
「はい!」
「そして、山本くん、君には副社長をお願いします!」
「えー、副社長ですか?」
「おめでとうございます、山本さん」
「柴田さん」
「おめでとう」
「今井さん」
会議室には大きな拍手が響いた。
役員会のあとに社長からは2年後の次期社長の話もいただいた。
2年間柴田社長の元で社長業務を勉強してほしいということであった。
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