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窓際親父はスーパーヒーロー
12.ヒーローを救え
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次の日の朝、いつもの時間に三蔵は岬神社にいた。
パンパン「何とか白鳥さんを救えますように!」
するといつものようにピーンと張りつめた空気があたりを包む。
「ガネーシャ様、今度はオリンピック選手の白鳥しのぶさんを助けたいです、よろしくお願いします」
「了解した。鳥居を出れば昨日に戻る。直接彼女のもとへ向かうと良い」
そう言うと冷たい空気が三蔵に向かって吹いた。
その瞬間、ピーンと張りつめた空気が穏やかになった。
鳥居を出ると三蔵は一目散にカフェに向かった。
「良かったいた。海も見ずに悩んだ顔だ」
少し様子を見る三蔵
「たしか15時15分ごろやったな席を立つのは。今14分、もうそろそろか」
すくっと立ち上がった三蔵が白鳥に声をかける。
「あのー白鳥しのぶさんですよね?」
「いえ、違います」
「こんな話信じてもらえないかもしれないですけど、僕少し普通の人と違う力があって、悩んでる人の気持ちがわかるんです」
「何を言ってるんですか?」
「そうですよね、でもわかるんですよ。あなたの足治りますよ」
「えっ?」
「悲観することはない、希望をもってください」
「なぜ足のことを?まだ誰にも..」
「だからわかるんです。信用してください」
「海野総合病院に磯野先生という方がいらっしゃいます。彼なら必ずあなたの足を治してくれます。もう一度泳げるんです」
白鳥は驚きが隠せないと言う表情だ。
「わかりました」
「決して自殺なんか考えないでください、自殺を考えるくらいならもう一度だけ信じてください」
更に驚きを隠せない様子だったが、ほっとした様にも感じた。
「わ、わかりました。磯野先生にお任せしてみます」
「約束しましたよ、必ずですよ!では失礼します」
「あの、おなまえ..」
三蔵は足早に店を出た。
不安ではあった。
しかしこんなやり方しか思い浮かばなかった。
助けたいただそれだけだったのだ。
三蔵は時間をつぶし、会社には杉林社長と会食と報告し直帰した。
どうも仕事をする思いにはなれなかったのだ。
帰り道、久しぶりにチューハイを2本買った。
しかしその日は、珍しくなかなか眠れない三蔵であった。
次の朝もまだ不安なまま三蔵は会社に向かった。
「おはよう」
「おはようございます」
「あのー」
「なんですか?」
「何か悪いニュースはないですかね?」
「ニュースですか?特になかったと思いますよ」
「そうですよね、ごめんなさい」
不審に思われたかな?
でも良かった。
三蔵はほっと胸を撫で下ろすのだった。
パンパン「何とか白鳥さんを救えますように!」
するといつものようにピーンと張りつめた空気があたりを包む。
「ガネーシャ様、今度はオリンピック選手の白鳥しのぶさんを助けたいです、よろしくお願いします」
「了解した。鳥居を出れば昨日に戻る。直接彼女のもとへ向かうと良い」
そう言うと冷たい空気が三蔵に向かって吹いた。
その瞬間、ピーンと張りつめた空気が穏やかになった。
鳥居を出ると三蔵は一目散にカフェに向かった。
「良かったいた。海も見ずに悩んだ顔だ」
少し様子を見る三蔵
「たしか15時15分ごろやったな席を立つのは。今14分、もうそろそろか」
すくっと立ち上がった三蔵が白鳥に声をかける。
「あのー白鳥しのぶさんですよね?」
「いえ、違います」
「こんな話信じてもらえないかもしれないですけど、僕少し普通の人と違う力があって、悩んでる人の気持ちがわかるんです」
「何を言ってるんですか?」
「そうですよね、でもわかるんですよ。あなたの足治りますよ」
「えっ?」
「悲観することはない、希望をもってください」
「なぜ足のことを?まだ誰にも..」
「だからわかるんです。信用してください」
「海野総合病院に磯野先生という方がいらっしゃいます。彼なら必ずあなたの足を治してくれます。もう一度泳げるんです」
白鳥は驚きが隠せないと言う表情だ。
「わかりました」
「決して自殺なんか考えないでください、自殺を考えるくらいならもう一度だけ信じてください」
更に驚きを隠せない様子だったが、ほっとした様にも感じた。
「わ、わかりました。磯野先生にお任せしてみます」
「約束しましたよ、必ずですよ!では失礼します」
「あの、おなまえ..」
三蔵は足早に店を出た。
不安ではあった。
しかしこんなやり方しか思い浮かばなかった。
助けたいただそれだけだったのだ。
三蔵は時間をつぶし、会社には杉林社長と会食と報告し直帰した。
どうも仕事をする思いにはなれなかったのだ。
帰り道、久しぶりにチューハイを2本買った。
しかしその日は、珍しくなかなか眠れない三蔵であった。
次の朝もまだ不安なまま三蔵は会社に向かった。
「おはよう」
「おはようございます」
「あのー」
「なんですか?」
「何か悪いニュースはないですかね?」
「ニュースですか?特になかったと思いますよ」
「そうですよね、ごめんなさい」
不審に思われたかな?
でも良かった。
三蔵はほっと胸を撫で下ろすのだった。
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