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窓際親父はスーパーヒーロー
8.緊張のお食事会
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ピンピンピラピラ、ピンピンピラピン、ピンピンピラピラ、ピンピンピラピラピン
「うーん、朝かー、パオーン、今日も元気だ!」
今日はルンルン気分、なにせデートですから
チンッ「今日はハムを8枚入りにしよう」
ご機嫌な時はハムが倍になるやつである。
「あー妄想が広がるなー、ルンルン」
58歳窓際ハゲ親父であることをお忘れなく。
今日はキレイキレイなスーツに下ろしたてのシャツ。
靴も磨き上げている。
「行ってきまーす、今日もいい天気やねー!岬神社でガネーシャ様にお礼をしないとな」
いつもの参道、いつもの鳥居。
でも今日はよりいっそう緑も輝いて見える。
パンパン、「おかげさまでみんなに喜んでもらっています。人のことをずっと考えることが今までなかったのですがなんと気持ちのいいことでしょうか...教えていただいてありがとうございます」
全て自分に返ってきていることにはまだまだ気づいてない三蔵であった。
「おはよう」
「おはようございまーす」
「部長おはようございます」
「おはよう、山本君大変な頼み受けてくれてありがとうね」
「いいえ、自分にできることであれば」
「今から打ち合わせもあるので営業部に行ってきます。日にちが決まったようなので」
「はい、よろしくお願いします」
このあとのデートが楽しみなのと、どうにでもなれと言う想いから随分と落ち着いてはいる。
「おはようございます、林部長は?」
「こっちこっち、山本さんおはようございます」
今日はかなり気さくである...
「おはようございます、日にちが決まったそうで」
「はい、明日の午後13時になりました。よろしくお願いします」
「わかりました」
「住所はこちらです、よろしく!」
えーひとりで行くんかい!聞いてないよー!どうでもいいけど頼りすぎちゃいますの?
会社の命運を窓際ハゲ親父に託すのですかってやつやないの?もう知らんよ、本当に...
杉林工業は先代からのお付き合いらしく担当が決まっていた。
三蔵が営業に行ったことはもちろんなく、まさに初めていく会社に、まったく関係ない案件で謝罪に行くことになったのである。たったひとりで...
「でもまあ、ちょっと気持ちいいな」
いやいや騙されてはいないのか?そんなところが悪いところでもあり,良いところでもある...
「まあしかし、僕にはガネーシャ様がついておられる。パオーンパオーン!」
でも仕事にやる気がないのは同じ。
いつもの業務は適当にこなし、いよいよ就業の時間に...
「おっ疲れでしたー」
「凄い元気ですね、何かいいことあるんですか?」
「まあ、ちょこっと、ではお先に失礼しまーす」
「はっ...」
18時かまだ少し時間あるな、明日行く杉林工業でも見に行くか。
「えーと、ここか。立派な会社ですなーさすが。ここの専務さんかーどんな人なんやろ?」
地上20階はあるだろうか?
このあたりではかなり背の高い建物、大会社であることは一目瞭然だ。
でもなぜかそんなに緊張はしない...
「それじゃあ向かいますか、本日のメーンイベント、みきちゃんとお食事!」
岬ホテルといえはこのあたりじゃ5つ星級のホテル。
彼女が招待してくれるにはかなり敷居が高いホテルであることをなぜわからぬのか三蔵よ。
「10分前か、しかし立派なホテルやな...ロビーでかっ!吹き抜けすげっ!」
ひとまずソファーに腰かけて待つとしよう。
「山本さーん!」
「みきちゃん今日はお招きありがとうございます」
「あれから両親に報告したらね、どうしてもお礼をしたいというものですから」
ん?ご両親?そういうことか...
「あっ、あーご両親が..ですよね、高級ホテルですもんね」
「ごめんなさい、少し遅れるみたいなんで先にレストランは行っておきましょう」
「そうですね..はい」
ごめんなさい、みきさん、ご両親、変な妄想ばっかりしていた私は懺悔します...
おー何ともシックでゴージャスな内装。
「こんな立派なところでお食事なんて、僕はただ携帯電話を助けただけで..」
「何言ってるんですか?携帯電話でももっと高いですよ。そして何より就職も内定したんですから」
「はー、恐縮です」
「それで、ご就職はどちらに?」
「某テレビ局のアナウンサーです」
「それは凄い、綺麗ですもんね」
「うふふ、ありがとうございます」
さすがのハゲ親父もここでは微妙に標準語なのである...
「うーん、朝かー、パオーン、今日も元気だ!」
今日はルンルン気分、なにせデートですから
チンッ「今日はハムを8枚入りにしよう」
ご機嫌な時はハムが倍になるやつである。
「あー妄想が広がるなー、ルンルン」
58歳窓際ハゲ親父であることをお忘れなく。
今日はキレイキレイなスーツに下ろしたてのシャツ。
靴も磨き上げている。
「行ってきまーす、今日もいい天気やねー!岬神社でガネーシャ様にお礼をしないとな」
いつもの参道、いつもの鳥居。
でも今日はよりいっそう緑も輝いて見える。
パンパン、「おかげさまでみんなに喜んでもらっています。人のことをずっと考えることが今までなかったのですがなんと気持ちのいいことでしょうか...教えていただいてありがとうございます」
全て自分に返ってきていることにはまだまだ気づいてない三蔵であった。
「おはよう」
「おはようございまーす」
「部長おはようございます」
「おはよう、山本君大変な頼み受けてくれてありがとうね」
「いいえ、自分にできることであれば」
「今から打ち合わせもあるので営業部に行ってきます。日にちが決まったようなので」
「はい、よろしくお願いします」
このあとのデートが楽しみなのと、どうにでもなれと言う想いから随分と落ち着いてはいる。
「おはようございます、林部長は?」
「こっちこっち、山本さんおはようございます」
今日はかなり気さくである...
「おはようございます、日にちが決まったそうで」
「はい、明日の午後13時になりました。よろしくお願いします」
「わかりました」
「住所はこちらです、よろしく!」
えーひとりで行くんかい!聞いてないよー!どうでもいいけど頼りすぎちゃいますの?
会社の命運を窓際ハゲ親父に託すのですかってやつやないの?もう知らんよ、本当に...
杉林工業は先代からのお付き合いらしく担当が決まっていた。
三蔵が営業に行ったことはもちろんなく、まさに初めていく会社に、まったく関係ない案件で謝罪に行くことになったのである。たったひとりで...
「でもまあ、ちょっと気持ちいいな」
いやいや騙されてはいないのか?そんなところが悪いところでもあり,良いところでもある...
「まあしかし、僕にはガネーシャ様がついておられる。パオーンパオーン!」
でも仕事にやる気がないのは同じ。
いつもの業務は適当にこなし、いよいよ就業の時間に...
「おっ疲れでしたー」
「凄い元気ですね、何かいいことあるんですか?」
「まあ、ちょこっと、ではお先に失礼しまーす」
「はっ...」
18時かまだ少し時間あるな、明日行く杉林工業でも見に行くか。
「えーと、ここか。立派な会社ですなーさすが。ここの専務さんかーどんな人なんやろ?」
地上20階はあるだろうか?
このあたりではかなり背の高い建物、大会社であることは一目瞭然だ。
でもなぜかそんなに緊張はしない...
「それじゃあ向かいますか、本日のメーンイベント、みきちゃんとお食事!」
岬ホテルといえはこのあたりじゃ5つ星級のホテル。
彼女が招待してくれるにはかなり敷居が高いホテルであることをなぜわからぬのか三蔵よ。
「10分前か、しかし立派なホテルやな...ロビーでかっ!吹き抜けすげっ!」
ひとまずソファーに腰かけて待つとしよう。
「山本さーん!」
「みきちゃん今日はお招きありがとうございます」
「あれから両親に報告したらね、どうしてもお礼をしたいというものですから」
ん?ご両親?そういうことか...
「あっ、あーご両親が..ですよね、高級ホテルですもんね」
「ごめんなさい、少し遅れるみたいなんで先にレストランは行っておきましょう」
「そうですね..はい」
ごめんなさい、みきさん、ご両親、変な妄想ばっかりしていた私は懺悔します...
おー何ともシックでゴージャスな内装。
「こんな立派なところでお食事なんて、僕はただ携帯電話を助けただけで..」
「何言ってるんですか?携帯電話でももっと高いですよ。そして何より就職も内定したんですから」
「はー、恐縮です」
「それで、ご就職はどちらに?」
「某テレビ局のアナウンサーです」
「それは凄い、綺麗ですもんね」
「うふふ、ありがとうございます」
さすがのハゲ親父もここでは微妙に標準語なのである...
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