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二冊目
にじゅう•たいが
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ムク犬を狙うライバル達に、遅れを取っている事を知った俺は、ムク犬の興味のある事を調べたりもした。だからケーキの種類なんかも、ある程度頭に入ってたりする。
甘い物はそれほど好きではないが、ケーキの話題ならムク犬が食い付き易いと思ったからだ。そのうちケーキバイキングにでも誘ってみるかと思ってたのが、ラッキーな偶然のおかげでこんな幸せそうな顔を間近で見る事が出来た。差し入れ付きの応援と言う約束までしたし、今日は大収穫だったな。
飲み物を持って席に戻ると、色とりどりのケーキを載せたプレートを前に、おあずけ状態のムク犬が待っていた。俺が戻って来るまで、手を付けずに待ってるとかマジで可愛いな。
「お待たせ、アールグレイで良かった?」
「うんっ!宍倉くんはサバランで良かったの?」
「うん、美味しそうな匂いだったからね。誘われちゃった」
「ねっ、スゴくいい匂いだよね。僕もサバラン取って来ちゃった」
ムク犬のプレートには5種類のケーキが載ってる。さっきそれなりに料理も食ったのに、そのちっこい体に入るのか…?女がよく言う別腹が、ムク犬にもあるのだろうか。
「じゃあ、いただきま~すっ!んん~っ、美味しい~っ」
ケーキを口一杯に頬張り、とろけそうな顔をするムク犬を見たら、そんな疑問はすぐどうでも良くなる。
こんな可愛いムク犬を見られるなら、食いたいだけ食えばいいさ。
―――と、そう思ったのが間違いだった!
甘い物はそれほど好きではないが、ケーキの話題ならムク犬が食い付き易いと思ったからだ。そのうちケーキバイキングにでも誘ってみるかと思ってたのが、ラッキーな偶然のおかげでこんな幸せそうな顔を間近で見る事が出来た。差し入れ付きの応援と言う約束までしたし、今日は大収穫だったな。
飲み物を持って席に戻ると、色とりどりのケーキを載せたプレートを前に、おあずけ状態のムク犬が待っていた。俺が戻って来るまで、手を付けずに待ってるとかマジで可愛いな。
「お待たせ、アールグレイで良かった?」
「うんっ!宍倉くんはサバランで良かったの?」
「うん、美味しそうな匂いだったからね。誘われちゃった」
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