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第三章 復讐その三 ハリー=カベンディッシュ
死神と二羽の死告鳥
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翌日、ライラ様がいよいよ王宮で国王と謁見するため、王宮へとやって来た。
だけど、王宮は入口に数名の近衛騎士が立っているだけで、特に変わった様子は見受けられない。
……昨日の宰相の口振りからすれば、大勢の兵士で待ち構えていたりしても不思議じゃなかったんだけど……。
僕は御者席から降りながら思案する。
宰相は、どんな搦め手で僕達に仕掛けてくる気だ?
ここに来るまではゴドウィンと同じように数で来るのかと思ったが、数名の近衛騎士しかいないことからも、その可能性はなさそうだ。
なら、王宮内で暗殺?
いや、国王の目の前で暗殺なんてことになれば、それこそ大問題だ。
最悪、この国の貴族達が国王に対して不信感を募らせ、反旗を翻す事態にだってなりかねない。
なら、国王に謁見する前に王宮内のどこかの部屋で人知れず……うん、この可能性が一番高そうだ。
武力行使で来るのであれば、たかだか少人数の暗殺者相手にライラ様が遅れを取るなんてことはあり得ないし、毒殺の可能性については、あらかじめ王国側から提供されたものは口に含まないようにライラ様に伝えてある。
あとは……僕とハンナさんが、王宮内でどこまでライラ様とご一緒できるか、だ。
いざとなれば、僕の[技術者《エンジニア》]の力を使ってこの王宮ごと……。
「アデル様……」
心配そうに見つめるライラ様に呼びかけられ、ハッとなった。
「も、申し訳ありません……つい考えごとを……」
「い、いえ……」
僕は慌てて手を差し出すと、ライラ様はその手を取ってゆっくりと馬車から降り、その後にハンナさんも続いた。
「さあ……参りましょう……」
ライラ様の声に、僕とハンナさんがコクリ、と頷く。
そして、三人で王宮の入口へと向かうと。
「お待ちください。失礼ですが危険物の所持がないか確認いたします」
近衛騎士達に止められ、僕達はチェックを受ける。
だが、武器類は全て馬車の中に入れてあるから、何も問題はない筈だ。
「失礼しました。それで、あちらの馬車はどうなさいますか?」
「お手数ですが、ライラ様が王宮内に入ってから預かっていただいてもよろしいですか?」
「かしこまりました。では、どうぞお通りください」
近衛騎士達は一斉に門の両側へと開き、敬礼の姿勢を取った。
その真ん中を、ライラ様を先頭にして僕、ハンナさんの順に進んで行く。
そして、最後尾のハンナさんが門をくぐりぬけた直後……突然、門が閉まった。
「構ええええええ!」
——ザッ!
——ザッ!
——ザッ!
男の大きな号令と共に、大勢の人数の足音が両側から聞こえた。
見ると、魔術師と弩兵がそれぞれ構え、僕達を狙っていた。
「ライラ=カートレット伯爵に告ぐ! 大人しくそこにいる従者の男を解放し、我々に従って連行されるなら良し! 拒否する場合は、従者諸共攻撃魔法と弓の餌食になると知れ!」
……へえ、やっぱりそう来たか。
「……これは、どういうつもりですか? 私は、国王陛下に呼ばれてはるばる王宮まで来たのですよ?」
「カートレット伯爵はかねてよりアルグレア王国に対し叛意があるとの、宰相閣下からのご進言である! よって、我々近衛騎士団、宮廷魔法師団共に、王国に仇なすカートレット伯爵を討つ! 覚悟なされよ!」
表情を変えず、恐らくこの連中の指揮官と思しき男が、右手を高く掲げた。
「「アデル様……」」
ライラ様とハンナさんが、僕を見てそっと頷く。
「ですね。では……始めましょう!」
僕はすかさず地面に手をつくと。
「——【加工】!」
そう唱え、能力を発動した。
すると、正門の外に停めてある馬車から、白銀の箱が高く打ち上げられ、僕達の傍へと落下した。
——ドオオオオオンンン……!
「な、何だ!? 一体何が!?」
近衛騎士達の困惑する声が聞こえる。
「ライラ様! ハンナさん!」
「「はい!」」
僕は手をかざして白銀の箱を開放すると、中にはライラ様の死神の鎌と漆黒の甲冑、ハンナさんのフギンとムニン、それに白銀の防具が入っていた。
実は、昨日屋敷へと戻って来た僕達は、鋼鉄の馬車の改良に着手していた。
王宮に入るとなると、どうしても武器を所持することができない。
そんな時に襲われでもすれば、いくらライラ様でもなす術がなくなってしまうから。
そのため、離れた場所からでも馬車から武器や防具等必要なものを射出することにより、不測の事態に備えることができるようにしたんだ。
「……あは♪」
鎌を手に取ると、ライラ様の中の“死神“が現れる。
「うふふ♪」
ハンナさんも、フギンとムニンを握った瞬間、妖しく嗤った。
「っ!? 全員、撃て! 撃てええええ!」
それまで呆然と眺めていた指揮官が我に返り、慌てて叫びながら指示を出すと、魔法使い達は魔法の詠唱を開始し、弩兵は弦を引き絞って矢を番える。
だけど。
——ドン! ドン! ドン!
「ッ!? ギャッ!?」
「ゲウッ!?」
「グアッ!?」
フギンとムニンから放たれた轟音と共に、魔法使いや弩兵がバタバタと倒れ出した。
「な、何だあ!?」
——ドン! ドン! ドン!
「グゲ!?」
「ギャウッ!?」
「ババ!?」
指揮官や近衛騎士達の驚きや困惑、恐れといった声が響き渡る中、魔法使いや弩兵達は次々と血を流して倒れていく。
そこへ。
「あは♪」
「ヒイッ!?」
いつの間にかライラ様が弩兵の元に肉薄しており、その手に持つ死神の鎌を一閃させると。
——ザザザンッ。
四人の弩兵の腰から上が分かれ、まさにはじけ飛んだ。
「うわああああああ!?」
「く、くそおっ!? きょ、距離を取……グエッ!?」
弩兵達は大急ぎでライラ様から離れようとするが、ヒタヒタと背後から忍び寄ったライラ様が、無情にも鎌を振り回す。
「あははははははははははははははははは!」
「ギャアアアア!?」
「イィッ!?」
「ゲキョッ!?」
様々な悲鳴を上げながら、弩兵達が蹂躙されていく。
「クソッ! クソッ! 早く魔法を唱え……アエッ!?」
「ままま、待っ……ギウ!?」
「に、逃げ……アバ……!?」
一方で、魔法使い達もハンナさんの手によって次々とその屍を積み上げていった。
「ハンナさん!」
「はい!」
僕は弾丸を装填した筒をハンナさんに投げると、素早く取り替え、また魔法使いに向かって撃つ。
「うふふ♪」
ニタア、と嗤いながら、見事な射撃で眉間や左胸など、急所を撃ち抜いていく。
もう、こうなっては一方的だった。
あとは、連中の死体を作業のように積み重ねていくだけだ。
「ここ、こんなの聞いていない! 宰相閣下から聞いてないぞおっ!?」
甲冑を来た指揮官が発狂し、四つん這いになりながら王宮へ逃げ込もうと這いずる。
「あは♪ 死ね」
——ザシュ。
いつの間にか指揮官の背後に来ていたライラ様が、鎌を振り下ろして指揮官を縦割りにした。
どうやら、弩兵は既にライラ様によって全滅していたようだ。
「あは♪ ハンナ、手伝いましょうか?」
「うふふ♪ では、お願いできますか?」
ライラ様がハンナさんの隣に立ってそう尋ねると、ハンナさんも口の端を吊り上げながらお願いした。
「あははははははははははははははははは!」
「うふ……うふふ……うふふふふふふふふ!」
まだまだ、二人によるこの狂乱の宴は続く。
だけど、王宮は入口に数名の近衛騎士が立っているだけで、特に変わった様子は見受けられない。
……昨日の宰相の口振りからすれば、大勢の兵士で待ち構えていたりしても不思議じゃなかったんだけど……。
僕は御者席から降りながら思案する。
宰相は、どんな搦め手で僕達に仕掛けてくる気だ?
ここに来るまではゴドウィンと同じように数で来るのかと思ったが、数名の近衛騎士しかいないことからも、その可能性はなさそうだ。
なら、王宮内で暗殺?
いや、国王の目の前で暗殺なんてことになれば、それこそ大問題だ。
最悪、この国の貴族達が国王に対して不信感を募らせ、反旗を翻す事態にだってなりかねない。
なら、国王に謁見する前に王宮内のどこかの部屋で人知れず……うん、この可能性が一番高そうだ。
武力行使で来るのであれば、たかだか少人数の暗殺者相手にライラ様が遅れを取るなんてことはあり得ないし、毒殺の可能性については、あらかじめ王国側から提供されたものは口に含まないようにライラ様に伝えてある。
あとは……僕とハンナさんが、王宮内でどこまでライラ様とご一緒できるか、だ。
いざとなれば、僕の[技術者《エンジニア》]の力を使ってこの王宮ごと……。
「アデル様……」
心配そうに見つめるライラ様に呼びかけられ、ハッとなった。
「も、申し訳ありません……つい考えごとを……」
「い、いえ……」
僕は慌てて手を差し出すと、ライラ様はその手を取ってゆっくりと馬車から降り、その後にハンナさんも続いた。
「さあ……参りましょう……」
ライラ様の声に、僕とハンナさんがコクリ、と頷く。
そして、三人で王宮の入口へと向かうと。
「お待ちください。失礼ですが危険物の所持がないか確認いたします」
近衛騎士達に止められ、僕達はチェックを受ける。
だが、武器類は全て馬車の中に入れてあるから、何も問題はない筈だ。
「失礼しました。それで、あちらの馬車はどうなさいますか?」
「お手数ですが、ライラ様が王宮内に入ってから預かっていただいてもよろしいですか?」
「かしこまりました。では、どうぞお通りください」
近衛騎士達は一斉に門の両側へと開き、敬礼の姿勢を取った。
その真ん中を、ライラ様を先頭にして僕、ハンナさんの順に進んで行く。
そして、最後尾のハンナさんが門をくぐりぬけた直後……突然、門が閉まった。
「構ええええええ!」
——ザッ!
——ザッ!
——ザッ!
男の大きな号令と共に、大勢の人数の足音が両側から聞こえた。
見ると、魔術師と弩兵がそれぞれ構え、僕達を狙っていた。
「ライラ=カートレット伯爵に告ぐ! 大人しくそこにいる従者の男を解放し、我々に従って連行されるなら良し! 拒否する場合は、従者諸共攻撃魔法と弓の餌食になると知れ!」
……へえ、やっぱりそう来たか。
「……これは、どういうつもりですか? 私は、国王陛下に呼ばれてはるばる王宮まで来たのですよ?」
「カートレット伯爵はかねてよりアルグレア王国に対し叛意があるとの、宰相閣下からのご進言である! よって、我々近衛騎士団、宮廷魔法師団共に、王国に仇なすカートレット伯爵を討つ! 覚悟なされよ!」
表情を変えず、恐らくこの連中の指揮官と思しき男が、右手を高く掲げた。
「「アデル様……」」
ライラ様とハンナさんが、僕を見てそっと頷く。
「ですね。では……始めましょう!」
僕はすかさず地面に手をつくと。
「——【加工】!」
そう唱え、能力を発動した。
すると、正門の外に停めてある馬車から、白銀の箱が高く打ち上げられ、僕達の傍へと落下した。
——ドオオオオオンンン……!
「な、何だ!? 一体何が!?」
近衛騎士達の困惑する声が聞こえる。
「ライラ様! ハンナさん!」
「「はい!」」
僕は手をかざして白銀の箱を開放すると、中にはライラ様の死神の鎌と漆黒の甲冑、ハンナさんのフギンとムニン、それに白銀の防具が入っていた。
実は、昨日屋敷へと戻って来た僕達は、鋼鉄の馬車の改良に着手していた。
王宮に入るとなると、どうしても武器を所持することができない。
そんな時に襲われでもすれば、いくらライラ様でもなす術がなくなってしまうから。
そのため、離れた場所からでも馬車から武器や防具等必要なものを射出することにより、不測の事態に備えることができるようにしたんだ。
「……あは♪」
鎌を手に取ると、ライラ様の中の“死神“が現れる。
「うふふ♪」
ハンナさんも、フギンとムニンを握った瞬間、妖しく嗤った。
「っ!? 全員、撃て! 撃てええええ!」
それまで呆然と眺めていた指揮官が我に返り、慌てて叫びながら指示を出すと、魔法使い達は魔法の詠唱を開始し、弩兵は弦を引き絞って矢を番える。
だけど。
——ドン! ドン! ドン!
「ッ!? ギャッ!?」
「ゲウッ!?」
「グアッ!?」
フギンとムニンから放たれた轟音と共に、魔法使いや弩兵がバタバタと倒れ出した。
「な、何だあ!?」
——ドン! ドン! ドン!
「グゲ!?」
「ギャウッ!?」
「ババ!?」
指揮官や近衛騎士達の驚きや困惑、恐れといった声が響き渡る中、魔法使いや弩兵達は次々と血を流して倒れていく。
そこへ。
「あは♪」
「ヒイッ!?」
いつの間にかライラ様が弩兵の元に肉薄しており、その手に持つ死神の鎌を一閃させると。
——ザザザンッ。
四人の弩兵の腰から上が分かれ、まさにはじけ飛んだ。
「うわああああああ!?」
「く、くそおっ!? きょ、距離を取……グエッ!?」
弩兵達は大急ぎでライラ様から離れようとするが、ヒタヒタと背後から忍び寄ったライラ様が、無情にも鎌を振り回す。
「あははははははははははははははははは!」
「ギャアアアア!?」
「イィッ!?」
「ゲキョッ!?」
様々な悲鳴を上げながら、弩兵達が蹂躙されていく。
「クソッ! クソッ! 早く魔法を唱え……アエッ!?」
「ままま、待っ……ギウ!?」
「に、逃げ……アバ……!?」
一方で、魔法使い達もハンナさんの手によって次々とその屍を積み上げていった。
「ハンナさん!」
「はい!」
僕は弾丸を装填した筒をハンナさんに投げると、素早く取り替え、また魔法使いに向かって撃つ。
「うふふ♪」
ニタア、と嗤いながら、見事な射撃で眉間や左胸など、急所を撃ち抜いていく。
もう、こうなっては一方的だった。
あとは、連中の死体を作業のように積み重ねていくだけだ。
「ここ、こんなの聞いていない! 宰相閣下から聞いてないぞおっ!?」
甲冑を来た指揮官が発狂し、四つん這いになりながら王宮へ逃げ込もうと這いずる。
「あは♪ 死ね」
——ザシュ。
いつの間にか指揮官の背後に来ていたライラ様が、鎌を振り下ろして指揮官を縦割りにした。
どうやら、弩兵は既にライラ様によって全滅していたようだ。
「あは♪ ハンナ、手伝いましょうか?」
「うふふ♪ では、お願いできますか?」
ライラ様がハンナさんの隣に立ってそう尋ねると、ハンナさんも口の端を吊り上げながらお願いした。
「あははははははははははははははははは!」
「うふ……うふふ……うふふふふふふふふ!」
まだまだ、二人によるこの狂乱の宴は続く。
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